冬アニメ『久保さんは僕を許さない』久保渚咲役花澤香菜さんが語る第1話の注目のシーンとは／インタビュー

いくらなんでも、そんなにイチャイチャしていたらバレるだろ！って思いました

――アフレコの様子を教えてください。河西さんとはほぼ一緒に収録されたんでしょうか？

花澤：河西くんとは一緒に録っていました。基本的には2人の会話なので。アフレコは本当にワイワイしていましたね。河西くんと私は隣同士なので、結構しゃべるんですよ。そうするとマイク前でも自然と仲良くなっちゃうみたいで、その雰囲気だと久保さんと白石くんは付き合ってる感じになってしまうのでってディレクションをいただいたりして……。そのときは「すみません」と。

あとは「明菜さんみたいな人に言い寄られたら、もうどうしようもないよね」とか、いろいろな話をしていましたね(笑)。

――久保さんの姉である明菜さん役が伊藤美来さんというのも、ちょっと新鮮な配役だと感じました。

花澤：伊藤美来ちゃん本人がお姉ちゃんで、弟への愛とかもアフレコ現場で聞いていたので、その姉の感じが出ているなって思いました。渚咲、好きだよっていう包容力があったので。

――そして雨宮天さんも大人らしいイメージがあるのですが、今回は渚咲を慕っている従姉妹の沙貴役でした。ちょっと幼い役柄ではありますが、いかがでしたか？

花澤：表情はあまり変わらないんですけど、沙貴は渚咲ちゃん狂信者で、すっごく渚咲のことが好きなんです。だから渚咲ちゃんのことになると語気が強まる。そこは天ちゃんの、ひとつの出来事に対して猪突猛進な感じがめちゃくちゃぴったりだなと思いながら聞いていました(笑)。沙貴は白石くんにすごくジェラシーを感じていますからね。

――先ほど話が出た葉月と玉緒についても、声が乗っていかがでしたか？

花澤：まず玉緒はいつもカラッとしていて、彼女がいることで場が明るくなるんですよね。白石くんを見ると、珍しいから必ずガチャを回そうとしたり。でも、そこで、渚咲は、私だけが白石くんを見つけられるという優越感・特別感みたいなものを抱けるのかなって思います。あと玉緒が悪気なく白石くんのことを悪く言いそうになってしまったときに、渚咲がそれを止めるんですけど、そうやって自分が「ん？」と思ったことを、ちゃんと言い合える友達って本当にいい関係だなって思いました。

葉月は、ボーイッシュな感じの女の子なんですけど、お泊り会のときの葉月が一番好きでした。お布団でやり取りするんですけど、そこは楽しみにしていてください。あと、白石くんと久保さんの関係を一番応援しているのは、葉月ですね。

――第1話後のインタビューになるので、第1話で気になったシーンを挙げてください。

花澤：やっぱり白石くんの膝の上に座るところじゃないですか？　いくらバレないからといって、そんなにイチャイチャしていたらバレるだろ！って思ったんですけど、いくらなんでもこれは、天然でもできないですね(笑)。

――個人的には、ぷくっとなる久保さんもかわいいなと思いました。

花澤：あのギャグ顔がたまに登場するのも見どころかなって思います。極力かわいい声を入れています(笑)。白石くんもですけど、ギャグ顔がちょいちょい出てくるのがかわいいんですよね。

――スマホが白石くんが認識できるのかみたいなところで、一緒に自撮りをするというのも、小悪魔感が出ていました。

花澤：とにかく久保さんとしては仲良くなりたいんですよ。だからいろんな手を使って白石くんに近づこうとするんですけど、それが何でだかはまだわからないという。

――最終的には連絡先も交換して、遊ぶ約束をして終わるのも素敵でしたね。

花澤：最後の渚咲もかわいいんだよなぁ。そして結構積極的なんですよね。気になるし、ちょっかいを出したくなる人だから、もっと知りたいって思っていくうちに、白石くんのいいところばかり見えてきて、余計気になっちゃうっていう。

――そのあたりの気持ちの変化も考えながら演じていらっしゃるんでしょうか。

花澤：そのあたりは後半ですかね。あるきっかけで意識し始めるところがあるので、そこまではもう、天然で押し通しています(笑)。

――毎週、悶えるラストで次週に繋がっていく感じにはなりそうです。第2話も、楽しみです。

花澤：第2話のラストはもっとやばいですからね(笑)。あと第2話だと制汗シートのエピソードがあるんですけど、久保さんはところどころ、いけない気持ちにさせてくるというか、色気があるんですよ。

そうやって、今後も白石くんとの関係性も深まっていくし、白石くんにも弟がいるので、そこから家族ぐるみの付き合いにもなってきたりするんです。また、弟がいることによって、白石くんの優しい面がさらに見えてくるので、そういうところも楽しみにしていてください。

――そして、花澤さんはアーティストとして、OPテーマ「ドラマチックじゃなくても」を歌われていますね。

花澤：自分で言うのもなんですけど、本当にいい曲ができたと思っています。北川勝利さんが作詞・作曲をしているんですが(※作詞は、藤村鼓乃美さんとの共作)、このアニメのために作った曲なんです。

恋愛模様のキラキラした感じがありつつ、メロディラインは結構切ないし、歌詞も、ドラマチックではなくても、私たちなら些細な日常の瞬間も、振り返ったら特別なものになっているよねって感じなんです。久保さん視点というよりは、作品から感じるものを込めて歌っているので、ぜひたくさん聴いてほしいです。

――では最後に、今後に向けて楽しみにしていてほしいことをお願いします。

花澤：基本的には2人のイチャイチャを見守るという話なんですけど、その見守る会の一員になっていただけたらいいなと思います。積み重ねて見ていただけると、最終回でグッときてしまうんじゃないかなと思います。お互いが自分にとってどういう存在なのかというところを自覚し始めるというか、そういう流れがめちゃめちゃいいんです。ぜひ最後まで見てください！

［文・塚越淳一］

TVアニメ「久保さんは僕を許さない」作品情報

放送情報

AT-X：2023年1月10日より毎週火曜21:30～
※リピート放送 2023年1月12日より毎週木曜9:30～、2023年1月16日より毎週月曜15:30～
TOKYO MX：2023年1月10日より毎週火曜24:30～
MBS：2023年1月10日より毎週火曜27:00～
BS11：2023年1月10日より毎週火曜24:30～

イントロダクション

高校１年生・白石純太には、誰にも真似できない性質があった。
隣にいても気付かれない、毎日出席していても欠席だと誤解される——。
彼は、存在感ゼロの”モブ”男子だったのだ。
それでも彼なりに慎ましく学園生活を送っていたのだが、ちょっぴり厄介なことが一つだけ。
なんと同じクラスの”ヒロイン級”美少女・久保さんだけが、彼を見つけてはちょっかいを出してくるのだ。
特別になれない”モブ”男子と、彼の前に現れた”ヒロイン”女子。
教室の隅から、青春は緩やかに色づき始めて——。
誰だって、誰かの”特別”になれる。でもその感情に”恋”と名が付くには、まだ二人は少しだけ幼い。“ラブコメディ”の２歩手前、ヒロイン女子×モブ男子の思春期スイートコメディが幕を開ける。

スタッフ

原作：雪森寧々（集英社「週刊ヤングジャンプ」連載）
監督：古賀一臣
シリーズ構成・脚本：高橋悠也
キャラクターデザイン：齊藤佳子
総作画監督：齊藤佳子、相音光
美術監督：相原澄子
色彩設計：坂上康治
撮影監督：松井伸哉
編集：内田恵
音響監督：今泉雄一
音楽：夢見クジラ
音響効果：白石唯果
音響制作：グロービジョン
アニメーション制作：PINEJAM