冬アニメ『便利屋斎藤さん、異世界に行く』リリーザ役 花守ゆみりさん×ギーブル役 田所陽向さん第7話振り返りインタビュー|田所さんはギーブルの乙女心を探求中!? なかなか見られないお芝居に花守さんも大満足【連載第7回】
おふたりのお気に入りのキャラは?
――PV等の映像をご覧になった感想をお聞かせください。
花守:(取材時点では)まだ完成映像は見られていませんが、PVはラストのモーロックさんがいいですよね。
田所:『便利屋斎藤さん』ってずっとこの流れですよね。いつまでも落ち着かせないというか。サイトウとラエルザがいい雰囲気になっても誰かがやらかしたりしますし。
花守:改めて映像を見てみると彩度が高すぎない感じが穏やかでいいなと思いました。ラファちゃんの羽もきれいでしたね。顔に影が入って見えなくなる感じも好きです。
サイトウさんが自分は何もできないけど、できることを、とみんなに並べない気持ち、そして派手な活躍はなくても一歩ずつできることを積み重ねていく様子を見ていただけるのではと思います。
最後はモーロックさんが全部持っていってしまうんですが(笑)。
田所:アニメを見ていけば、サイトウさんたち4人をはじめ、キャラのことがどんどん好きになっていくと思いますし、見返すごとに発見があるPVになっていると思います。
――ご自身の担当するキャラ以外でお気に入りのキャラを教えてください。
田所:モンプイですかね。モンプイは最初にサイトウと会った時、握手する手に毒針を仕込んだり、二人きりになった時も意地悪しようとしていましたが、サイトウの優しさに触れて、どんどんデレていく様子がとてもおもしろかったです。
モーロックが魔法で治癒しようとした時、体液が必要と言ったら、急にモンプイが出てきて舌でペロペロしていたシーンは最高でした。気持ち悪さ半分、おもしろさ半分のいい塩梅でした。
あとは第7話で、モーロックが治した右手が動くか試したいからニニアに胸をもませてほしいと頼んで断られたときに、「拙僧の鼻を揉むとよいでしょう」と言うところもよかったです。
花守:モンプイさんがいる勇者一行のパーティは個性的ですよね。ライチちゃんのゲス感も好きです(笑)。
私はモーロックさんが一番好きで、最初に登場した時は「おじいちゃん、おうちから出ないほうがいいよ」と心配になりました。
すぐ呪文を忘れてしまうモーロックのために、一生懸命呪文を覚えるサイトウを見ていると孫とおじいちゃんの関係そのものに見えてきます(笑)。
ですが、忘れっぽくなった理由は衝撃的で。おもしろくて笑えるけれど、せつなさも感じさせるモーロックさんは、サイトウさんの世界に素敵な色を添えている気がして、原作を読んだ時から好きなキャラです。
――コミカル担当かと思いきや、中盤では真実が明かされて泣かせるキャラになるんですよね。
田所:本当にズルいです。
花守:一番目を引くキャラで、演じられているチョーさんもすごく楽しそうでした。
「冒険パーティを組むとしたら?」の質問に田所さん「花守さんは絶対魔術師でしょ」 その理由とは?
――サイトウは異世界転生前には便利屋の従業員、転生後も便利屋として仲間をサポートしています。おふたりがサイトウや便利屋にしてもらいたいことは?
田所:僕は引っ越しや部屋選びが下手くそで、今住んでいるところもすごく湿度がたまる部屋なんです。放っておくとカビたり、エアコンを消して寝ると翌朝、湿度が90%近くになっていたりするので、除湿器をフル回転しています。なので、次に引っ越す時はぜひ部屋探しを手伝ってほしいです。
花守:モーロックさんではないですが、学生時代に使っていたパソコンのパスワードを忘れてしまって。どうしても思い出せないので、初期化をする手伝いをしてほしいです。最近、おうちで声を録音する機会も増えてきたので、使えたらいいなと。
田所:SDGs的にもまた使おうとするのは偉い。
花守:「新しいパソコン買ったら?」と言われるんですが、まだまだ使えると思うので、どうにかしてください! サイトウさん!
――もし冒険のパーティを組むとしたら、パーティでのご自身の職業や役割は?
田所:花守さんは絶対魔術師でしょ。
花守:それは初めて共演した時の役柄じゃないですか! 10代の時から田所さんにはずっとお世話になっています。
私が魔術師だったら、田所さんにはシールド(タンク)をやってもらいます。
田所:僕の体格の良さを活かして、守りましょう。傷を負ったら、花守さんに治してもらって。
花守:その後ろでスキを見て、敵を毒状態にしてじわじわと倒します。
田所:結構エグいことしますね。
――この質問では魔術師と答える方が多いです。
田所:声優は頭ばかり使って、あまり運動しないからかな。
花守:剣を振ったら腰を痛めそう(笑)。
田所:あと口がまわるから、詠唱もできるだろうし。
花守:なるほど! じゃあふたりとも魔術師で。
――イベントなどで長い詠唱を言わされたりして。
田所:言わなきゃよかった(笑)。
今後気になるのはサイトウとラエルザの恋の行方
――第8話や今後の見どころのご紹介をお願いします。
花守:とにかくギーブルの乙女なところを見てほしいです。
田所:違う違う!
花守:モーロックさんのエピソードを通じて、どんなに忘れても残るものってあるんだなと改めて思わされましたし、サイトウさんは、自分は何も成し遂げていないと言うけれど、彼がいてくれたから成し遂げられたことはたくさんあるんですよね。「サイトウは弱くないし、みんな助けられているんだ」と言われたシーンはウルっときてしまいました。
せつなさと希望がこれまでのお話にあったと思うので、見てくださっている皆さんにとって宝物が1つ増えたらいいなと願っています。
田所:サイトウたちとキスルギの戦いは終わりましたが、キスルギにとっては魔女を救えるのかという本題が待っているので、引き続き注目していただけたらと思います。
そして第8話以降もサイトウたちの冒険や戦いは続いていきます。サイトウだけではなく、関わった周りの人たちの変わっていく様子も見守りつつ、楽しんでください。あとはやっぱりサイトウとラエルザの関係ですよね。
花守:うんうん!
田所:二人のラブな話が出てきたらいいなあ。
――ギーブル的にそれはいいんですか?
田所:ギーブル的にはもちろんダメですよ! でも僕個人としては応援したい。ここまで見ていただいている方は、この恋が簡単に進まないことは何となく察しているでしょうが、キュンとするシーンもあるはずです。きっと。
――ギーブルの恋模様の行方も気になります。ぜひドラマCDなどで描いてほしいです。
花守:それ、いいですね!
田所:実現したらずっとキュンキュンさせますから(笑)。
花守:私は一緒に録るのは遠慮させていただくので、サイトウさんとギーブルさん二人きりで。終わったら呼んでください(笑)。
田所:終わったらげっそりしていると思う。
――では改めて皆さんへメッセージをお願いします。最後の方にきれいに締めていただきます。
花守:リリーザ、ギーブル組は……。
田所:先に言っちゃうの!?
花守:締めはお願いします(笑)。
リリーザとギーブルは途中からの参加で、原作でもちょこっと出てくるシーンが多かったんですが、アニメになったら、登場シーンを少し増やしてくださっていて。会話シーンやアドリブを入れられるシーンが増えて嬉しかったですし、「かわいいな、ギーブル」と萌えさせていただきました(笑)。
性格も職業もデコボコなコンビですが、ぜひ活躍を見守ってください。そしてサイトウさんたちの冒険もひとつの山を越えて、さらなる山が待っていると思いますが、リリーザとギーブルがそこでも登場できたらいいなと楽しみにしています。
(田所さんへ)では、お願いします。
田所:これはパスですか?(笑)
リリーザとギーブルコンビの見た目と内面のギャップのおもしろさやカッコよさなどを楽しんでいただけたら嬉しいです。あとは、「苦労したんだろうな」とか「よくやった」と思ってもらえたら本望です(笑)。
このアニメは原作に忠実に作られていて、ストーリーやエピソードを飛ばすことなく、絵も丁寧に作られていて、スタッフさんたちの力の入れ具合をとても強く感じています。コミカルさやシリアスさ、バトルのカッコよさ、そしてかわいさなどいろいろな要素が詰め込まれた作品なので、皆さんには安心して、サイトウたちに心を揺さぶられていただきたいです。
花守:ギーブルみたいにね(笑)。
田所:サイトウにキュンとするのもよし(笑)。サイトウたちの冒険をこれからも楽しんでください。
『便利屋斎藤さん、異世界に行く』作品情報
あらすじ
運動も、勉強も、そこそこ。決して一番になれない普通の人間……それが、斎藤さん。
職業“便利屋”の斎藤さんは、ある日、異世界に転生する。
そこで出会ったのは、強く美しいツンデレ戦士。ラエルザ。
呪文を忘れる最強魔法使い。で、エロじじいの モーロック。
姿はかわいいが守銭奴の妖精。ラファンパン。
斎藤さんは個性的すぎる仲間たちとダンジョン攻略に挑む。
鍵開けのノウハウで、宝箱を開けたり、カバン修理のスキルで、仲間の防具を直したり。
元の世界で身につけた“便利屋”の経験を異世界で活かす。
異世界でも斎藤さんは決して「特別」ではない。
しかし、必要とされることを知り「ありがとう」を知る。
斎藤さんは充実していた。
キャスト
(C)一智和智・KADOKAWA刊/「便利屋斎藤さん、異世界に行く」製作委員会