TVアニメ『NieR:Automata Ver1.1a』9S役・花江夏樹さんインタビュー｜「ここまで体に馴染んだキャラクターは珍しい」特別な想いのある9Sの魅力を語る！

2017年2月23日にスクウェア・エニックスから発売され、全世界累計出荷・ダウンロード販売本数700万本を突破している大人気アクションRPG『NieR:Automata』（ニーア オートマタ）。ついに2023年1月7日より、TVアニメ『NieR:Automata Ver1.1a』が放送開始となりました。

地球侵略を目論む＜エイリアン＞と称される異星人が生み出した＜機械生命体＞と、人類が生み出した＜アンドロイド＞が長きにわたり戦闘する世界が舞台となる本作。最終兵器の新型アンドロイド＜ヨルハ＞部隊に所属する＜2B＞は地球に派遣され、先行調査員の＜9S＞と共に任務にあたります。しかし、数々の不可解な現象に遭遇……。人類のために戦い続ける、命なき＜アンドロイド＞たちの物語が描かれます。

TVアニメ『NieR:Automata Ver1.1a』の放送が開始し大きな話題となっている中、アニメイトタイムズではキャスト陣にインタビューを実施。今回は、＜9S＞を演じる声優の花江夏樹さんが登場です。2Bと行動をともにする重要なキャラクターですが、花江さんも特別な思いのあるキャラクターのようです。

ここまで体に馴染んだ状態で収録できるのは珍しい事なんです

ーー『NieR:Automata』や作品の魅力、好きなところについてお伺いしてもいいですか？

花江：何度も周回するなかで物語が展開していくという、ゲームならではのシステムを逆手にとったところが面白いなと思っています。そうして進んでいくにつれて、機械生命体とアンドロイドが戦っている意味って何だろうなというやりきれない気持ちになるシナリオが魅力だと思います。

登場人物たちの救いがどこにあるんだろうって考えるんですが、彼らもそれを見つけるのに苦労しているし、辛い思いをしている。その儚さが『NieR:Automata』らしさですよね。そういう状況に置かれた彼らの姿に心を打たれる作品だと思います。

ーーゲーム収録時からは7年ほど経っていると思いますが、TVアニメの収録にはどんな思いがありますか？

花江：嬉しかったですね。朗読劇などもやっていますし、僕の中にキャラクターが染み付いているので。ここまで体に馴染んだ状態で収録できるのは珍しい事なんです。

事前のキャラ作りがある程度出来ているので、より自由度の高い演技ができているのかなと思います。楽しいです。

ーーTVアニメで「9S」を演じてみて、これまでとの違いはありますか？

花江：9Sは人と話してなんぼのキャラクターなので、ゲームとは違って掛け合いで収録できることでテンポ感もつかめて、会話している実感があり、やりやすかったです。

ゲーム収録の時は、まだ完成した画面を見られていなかったので、自分でシチュエーションを想像して表現していたところもあったのですが、アニメでは距離感や動きが見える分、別の捉え方でお芝居できているように思います。

ーー9Sは「目」が隠れているキャラクターです。目は感情などを読み取る際に重要なポイントだと思うのですが、演じる上ではいかがでしたか？

花江：逆に自分のやりたいようにできるので良いなと感じています。画に引っ張られないのでやりがいがあります。

ーーその他、ディレクションで印象的な事はありますか？

花江：第1話はゲームの映像を見てから臨んだんですよ。セリフも同じものもあるので。でも現場では、自分としてはゲームと同じ様にできたと思ったんですが、「ちょっと暗いですね」っていうディレクションが第2話くらいまでありました。

そこで、ゲームとアニメはまた空気感が違っていて、同じ様に言っても映り方が違うんだなと思いましたね。