アルガルドは複雑そうだけど意志の強さが魅力! 冬アニメ『転生王女と天才令嬢の魔法革命』アルガルド・ボナ・パレッティア役 坂田将吾さんインタビュー【連載第6回】
鴉ぴえろさん原作の人気ライトノベル『転生王女と天才令嬢の魔法革命』(富士見ファンタジア文庫)のアニメが絶賛放送中!
通称『転天』とは、前世の記憶を持つアニスフィアという王女が、魔法が使えないながらも魔法に憧れて、独自の発明で「魔法科学」を生み出すファンタジー作品。弟のアルガルドの婚約者であり、魔法を使いこなす天才令嬢のユフィリアと出会い、絆を深めていきながら魔法世界で旋風を巻き起こしていく。
先日放送された第9話では、アニスとアルガルドの姉弟バトルが始まり、魔力を駆使するアルガルドに対し、魔道具のマナブレイドで立ち向かうアニス。アルガルドが放つ氷弾の連続とヴァンパイアの再生力に、アニスは意を決して手に入れたドラゴンの力を発動。ダメージを受けながらも本気を出せと挑発するアルガルドに、とどめを刺そうとするアニスだったが、そんな二人の戦いをユフィが身を挺して止める。二人はかつては仲の良い姉弟だったが、アニスが王位継承を確固たるものにするため弟を暗殺しようとしているという噂が起こり、王位継承を放棄したことで、二人の距離が空いたこと、姉のことを認めない旧社会を壊すしかないというアルガルドの気持ちを、権力を維持しようと企む貴族に利用されたことなどが明らかになりました。
王から辺境地への追放という命令を下され、アルガルドが旅立つ日、ユフィとレイニが現れます。アルガルドは二人にこれまでのことを謝罪し、二人も笑顔で言葉を交わし、和解。去り際にアルガルドから「姉上を頼む」と託されたユフィはよりアニスへの想いを強くした回でした。
アニメ『転生王女と天才令嬢の魔法革命』の放送開始を記念して、当サイトでは出演キャストへのメールインタビュー連載をお送りします。6回目となる今回ご登場いただくのは、アニスの弟であり、アニスに代わって王位を継承するアルガルド・ボナ・パレッティア役の坂田将吾さんです!
アルガルドは複雑そうだけど意志の強さが魅力。難しかったのは視聴者へのミスリードとヒントのバランス!?
――原作を読んだり、台本を読まれた時の作品の印象をお聞かせください。
アルガルド・ボナ・パレッティア役 坂田将吾さん(以下、坂田):人の繊細な心を捉えていて、誰かを想う事の尊さが描かれている作品だなと思いました。
――演じるアルガルドの印象とカッコよさや魅力を感じる点、ご自身との相違点などお聞かせください。
坂田:最初に原作を読んだ際、アルガルドはアニスへ憧れた、複雑そうで芯の通ったキャラクターだと思いました。アニスのために、国のために、成し遂げようとする強い意志が魅力だと思います。自分と似ている点は、マイナスな感情が前に進む力になっているところだと思います。
――演じる際に意識された点や受けたディレクションなどお聞かせください。
坂田:演じる時に気を付けたのは、アルガルドが周囲を欺いているというところで、視聴者に情報をミスリードしていかなければならない部分、そして逆にヒントを出す時のあんばいでした。何度もトライさせていただいたところもあり、難しかったですが、やり甲斐がありました。
9話はアニスに王位を継承させようと死ぬ気で戦ったアルガルドの狂気と切なさ。最後は坂田さんも晴れやかな気持ちで
――第9話を振り返ってみた感想をお聞かせください。
坂田:9話前半は、アルガルドの「アニスのために、そして自らの役目として、国を変える」という悲しい意思を強く持って、戦い、傷付いていく彼を、がむしゃらに演じていた気がします。
彼からすれば、アニスと戦うことが決まった時点で、自らを殺させて王位継承者がアニスしかいなくなる状況を作れば最低限の目的は達成するので、簡単に無力化されないように、言葉通り死ぬ気でアニスと戦っていたんだと思います。
お気に入りのシーンはアルガルドが戦いで傷付いているシーンです。自らを凡愚(ぼんぐ)と称する彼が、気絶しそうなほどの痛みに耐えて必死に喰らいつく姿は、執念と狂気と、切なさを感じてしまいます。
また、「なりたいものになれないのは、辛いなぁ。」という言葉は、彼の全てが詰まっていて、とても印象に残っています。アルガルドもアニスと同じく、憧れて焦がれて、夢を叶える為に前に進もうとした結果、何かを犠牲にしなければ、自分で在る事ができなかったんだと思います。
9話後半は、アルガルドが自身の役割は終わったという風に、心が凪(なぎ)いでいたのが、切なかったですね。自らの罪を認め、やっと役割から解放されたアルガルドを、僕も晴れやかな気持ちで演じていました。仲直りもできて、ユフィに託す事ができた彼は、自らの罪を悔いながらも、辺境で穏やかに生きていくのだと思います(続きは原作で)。
激重感情大爆発長文失礼致しました。