この記事をかいた人
- タイラ
- 99年生まれ、沖縄県出身。コロナ禍で大学に通えない間「100日間毎日映画レビュー」を個人ブログで行いライターに。
2023年4月28日より公開の映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』。全世界では、興行収入871,836,610ドル(約1,168億円)となり、1,000億円を突破したファン待望の映画作品です。
皆さんも本作の公開日を楽しみにしていたのではないでしょうか? あの劇場予告を見ると否が応でもテンションが上ってしまいますよね。筆者が鑑賞した回は初日ともあって超満員で、大人から子供たちまで、性別も人種も問わず幅広い客層になっており、開幕前から『スーパーマリオ』という作品の偉大さを感じました。
本稿では、映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』のネタバレなし感想・レビューをさせていただきます。
おなじみのキャラクターたちが登場し、シリーズの音楽や任天堂のゲームのパロディなどがたっぷりと詰め込まれた『スーパーマリオ』と共に成長してきた方にはたまらない映画でありながら、バディ、ロードムービー、アクション、コメディ、ホラー、ファミリーなどジャンルを超えた、誰が見ても楽しめる「ジャンルレススーパー娯楽ムービー」でもある。
私達が見たかった最高のエンターテイメント映画、ここにあり!
※本記事に物語のネタバレは含まれませんが、公開日前に解禁された情報には触れますので、情報無しで楽しみたい方は鑑賞後にお願いします!
最初の衝撃は、マリオとルイージ本当に配管工してる! ということ。ニューヨークに住む一般人の兄弟でお仕事を頑張っている様子に思わず笑ってしまいましたね。
そこから色々あって魔法に満ちた新世界へと迷い込んでいくわけです。『スーパーマリオ』は基本的にRPGではないので、映画の場合、ゲームでは説明することの無かったディティールを脚本で埋めなければならないのですが、原作の世界観を壊すこと無く日常が描かれていて、新鮮かつ凄く面白い。
それはマリオとルイージに限った話ではなく、キノピオやピーチ、ドンキーコングといったお馴染みのキャラクターたちも、私達のイメージ通りに画面いっぱい暴れまわります。
敵役となるクッパ、カメックも凶暴性の中にチャーミングさがあって、強いし面倒くさいけれども憎めない、原作そのままになっていました。
本作は、マリオとルイージ、マリオとキノピオ、マリオとピーチ……のように基本的には目的に向かって2人で行動するバディもの。まるでステージを攻略していくように、新世界の様々な場所を冒険するロードムービーでもあります。
そして物語の軸である兄弟の絆や、家族関係などファミリー要素も含まれています。良く考えてみれば原作の『スーパーマリオ』シリーズも、色んな要素やゲーム性を持った作品なので、この様にエンターテイメント全部盛りの映画になるのも必然です。
本作は意外とホラーな演出もありました。公開映像などでも分かるように、物語中盤でルイージがクッパたちに捕らえられてしまうのですが、流石『ルイージマンション』の主人公。
あのパートしっかり怖いんですよ。小さなお子さん大丈夫かな?と心配になってしまうくらい、ホラー映画のようなシーンがいくつかありましたし、ルイージを襲う敵キャラたちの動きもリアルで怖い。定期的にハラハラ・ドキドキするシーンが入っているので見ていて飽きないようになっています。
そして、チコの仲間であるルマリーはネガティブどころかニヒリストで不気味。彼のセリフも気になるものが多かったので、次回作などの予定があれば鍵を握るキャラかもしれません。
筆者は事前情報をあまり入れずに鑑賞したので、最も驚いたのは自由なアクションシーンでした。これまで、2Dや3Dで遊んできたマリオのアクションをこういうふうに再現するのか!という驚きですね。
ゲーム顔負けの爽快感溢れる動きと、サクサクとステージを攻略していくテンポの良さ。マリオ始めキャラの動きにそれぞれ特徴があって、個性的かつかっこいいんです。
そして、これまでに自分で実際に操作したり、見た事のあるアクションの連続でテンションが上がりっぱなし。映像もお馴染みの2D横スクロールアクション画角、「マリオ64」のような3Dの視点、そして映画オリジナルのパルクールのような迫力ある画だったり、バリエーションが凄い。途中からは、「アレやれ!よっしゃきた!」「え〜!そこやるんだ!?」と心の中で叫ぶ始末。
自分の中に、こんなにも「マリオ」が染み付いていたんだなと再確認しました。また、動きを再現しているだけではなく、オリジナルのかっこよさももちろんあって、特に最後のアクションは必見です!
『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』
— 『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』公式 (@mariomoviejp) April 27, 2023
⋱⠢ ついに本日公開 ⠔⋰
🌈 #映画館でマリオたちと冒険へ 出かけよう。
映画とゲームをつなぐ秘密の情報が詰まった
入場者プレゼント<ハテナブック>も配布開始!
ご鑑賞とあわせてお楽しみください🎁 #映画スーパーマリオ
本作の音楽は映画『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』や『アイアンマン3』などの音楽制作を担当した作曲家のブライアン・タイラー氏が努めています。任天堂のゲームが大好きだというタイラー氏と、マリオのメインテーマを作曲した任天堂の近藤浩治さん、現代表の宮本茂さんと共に3人で楽曲を創りあげたそうです。
聴き馴染みのある音楽が、要所要所に使われていて、自分が思い入れのあるタイトルの曲が流れるたびにこれまた涙が出て、「やっぱりマリオって……」となってしまう。また、効果音のこだわりが凄く、土管に出入りする音や、キノコを取ってパワーアップする音など誰もが聞いたことのあるものはもちろん、ニヤッとしてしまうマニアックなものまで節々にネタが組み込まれています。
そして、オーケストラの迫力あるオリジナル音楽も、シーンを盛り上げてくれた他、何より名作実写映画のパロディや、様々なジャンルの往年の名曲たちがふんだんに使われており、これまたテンションが上がります。
本作の音楽を大音量で聞くだけでも、本作を観に行く料金分の価値があるといっても過言ではありません。筆者はサントラが凄く欲しいです。
パンフレットによると、本作は6年もの時間をかけて丁寧につくっていたそうです。監督を務めたアーロン・ホーヴァス氏とマイケル・ジェレニック氏に言わせれば、この作品のテーマは「忍耐」とのこと。『スーパーマリオブラザーズ』というゲームにおける「負け」とは諦めてプレイを辞めてしまう事であり、諦めなければ絶対にクリアすることができる。このテーマが映画でもしっかりと表現されています。
#映画スーパーマリオ
— 『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』公式 (@mariomoviejp) April 18, 2023
🌈ジャパンプレミア開催!
任天堂の #宮本茂 さん、イルミネーションの #クリス・メレダンドリ さんはじめ、
アンバサダーの #西野七瀬 さん、マリオファン代表ゲストの #よゐこ さんが登壇&製作陣も緊急来日🍄
レポートは▼https://t.co/zGGc1rxOFH pic.twitter.com/vI6ybB2OWR
劇中で、マリオが諦めずに困難に立ち向かっているのをみると、自分が何度も何度もゲームオーバーになったり、せっかく取ったファイアフラワーに舞い上がっていたらジュゲムにトゲゾーをぶん投げられたりした、あの時の記憶が蘇ります。
マリオの頑張りと共に、楽しくてしょうがなかった、マリオシリーズをプレイしていた自分を思い出し、どんどんマリオと自分がリンクしていくのです。
あなたもぜひ、この感覚をぜひ劇場で味わってみてください。見るたびにパロディやこだわりに気づいていくと思うので、何度見ても楽しい作品だと思います。
そして、これからも『マリオ』を愛し、ずっとプレイしていきましょう!
99年生まれ、沖縄県出身。コロナ禍で大学に通えなかったので、「100日間毎日映画レビュー」を個人ブログで行い、ライターに舵をきりました。面白いコンテンツを発掘して、壁に向かってプレゼンするか記事にしています。アニメ、お笑い、音楽、格闘ゲーム、読書など余暇を楽しませてくれるエンタメや可愛い女の子の絵が好きです。なんでもやります!