『江戸前エルフ』小金井小柚子役・関根 瞳さんインタビュー|小柚子が本心を打ち明ける場面は、私もうるっときました
自身と妹の関係を参考にしたところがありました
――一方で、放送されたばかりの第7話では小柚子の抱えていた悩みが明らかになりました。
関根:小柚子は本当にしっかりしていますし、私自身も読者目線で当たり前のように小柚子の行動を受け入れていたので、このお話を読んだときはものすごくハッとさせられました。
子どもの頃に思ったことを我慢できるのはすごいことだと思います。どんなに寂しくても、お姉ちゃんを不安にさせたくないから本当の気持ちを隠して楽しそうに振る舞う。なんてしっかりした子なんだと思うと同時に、人を不安にさせたくないというところにむしろ不安を感じてしまって……。
演じる身として「もっと本心を言っていいんだよ」という気持ちもあって、周囲が手を差し伸べたくなるよう意識しながら演じました。
――その解決の仕方もまた小柚子らしいというか。
関根:そうなんです! 器用に自由研究の課題を作って協力してもらうというのが小柚子らしくてクスッとしました。ただ、どういう気持ちでプリントを作ったのだろうと考えると、うるっとくるところがあって……。演じるうえでは、小柚子ならきっと泣かないんだろうなと思ったので、寂しさは大事にしつつもあまり深刻になりすぎないようにしました。
――まさに自分の気持ちを告白する場面ですね。
関根:本当にうるっときてしまったので、「小柚子~!」という自分の気持ちが出ないようにしました(笑)。あまり考えすぎず、小柚子の気持ちに寄り添って感じたままに演じてみたところ、大きなリテイクもなくスムーズに収録できました。
――ちゃんと小柚子の気持ちを打ち明けられてよかったなと思いました。
関根:私もすごく嬉しかったです。大切な人とわかり合うためには、自分1人が我慢し続けるのではなく、しっかりと気持ちを伝えることが大事だと思うんです。小柚子もそれに気づけたと思いますし、きっと彼女の人生においても重要な節目になったのではないかなと思います。
――小糸がそんな小柚子の気持ちを把握して、買い物にいく約束をするのもよかったです。
関根:小糸も「甘えるのがへたっぴ」と言っていましたが、小柚子はしっかりしているとはいえまだまだ甘えたい年ごろなので、きっとお姉ちゃんから遊びにいく約束をしてほしかったんでしょうね。それを小糸が察して自分から口にしてくれたのが嬉しくて。お姉ちゃんはなんでもお見通しなんだなと思いました。
――エルダもまた、いろいろな遊びを教えてくれるといういいアシストをしてくれました。
関根:エルダと出会えたことも大きかったですね。小糸と小柚子の2人だけだったらなかなか言い出せなかったでしょうし、エルダがいてくれたからこそみんなで遊ぶという形で打ち明けられたのかなと思いました。
――改めて、小柚子と小糸の関係性をどう捉えていますか?
関根:小柚子と小糸は小学生と高校生。少し年齢が離れているのと、家庭環境もあってどちらもしっかりした部分があるからか、すごく穏やかで落ち着いた関係に見えました。
変にベタベタしない姉妹ではあるのですが、私はその中にどこか小柚子から小糸への憧れみたいなものが感じらました。小糸は明るく積極的で、会話の中心にいるようなタイプ。前に前にというタイプではない小柚子からすると、すごく眩しい存在なんだろうなと。その「憧れ」は演じるうえでも大事にするようにしました。
――憧れ、ですか。
関根:実は私にも妹がいて、自身と妹の関係を参考にしたところがありました。ちょうど『江戸前エルフ』のアフレコが始まる直前くらいに、妹が子どもの頃に書いていた日記を見つけたんです。こっそり読んだら、「お姉ちゃんの真似をするのが好き」みたいなことが書いてあって(笑)。めちゃくちゃかわいくないですか!?
――ははは(笑)。
関根:でも、そういうことを直接言われたことはなかったんです。妹ってお姉ちゃんのような、身近で少し年上の女の子に憧れを持つし、それをなかなか言い出せないんですよね。確かに、私が使っていたものを使っていたり、遊びを真似されたりすることがあったんです。こちらとしては「なんで真似するの?」となることもありましたが、友達よりも大人で少し先に進んでいる姉という存在への無条件の憧れはあるなと思い、それをなるべく意識するようにしました。
――では、小糸役の尾崎由香さんとの掛け合いはいかがでしたか?
関根:尾崎さんにはとても助けていただきました。最初にお話しさせていただいたように、元気な小糸と大人しめの小柚子という対照的な2人なので、例えば一緒にセリフを言うときのテンション感が最初はうまく掴めなかったんです。そういうときは尾崎さんが「私がせーのって言うね」とリードしてくださって、まさにお姉ちゃんのように引っ張っていただきました。
ただ、小糸は積極的にお姉ちゃんアピールをする子ではないので、尾崎さんもそこを汲み取られて妹を特別扱いしない対等なニュアンスで言葉を投げてくださったんです。おかげさまで、姉妹だけど距離が近すぎない小柚子と小糸らしい独特の距離感が出せました。
――では最後に、第8話以降の見どころを教えていただけますか?
関根:ほのぼのとした日常、ほっこりするエピソードがこれからも続いていきますが、やはり最終回に向けて緊張感のあるお話もあったりするので、ちょっとしたドキドキを楽しんでいただけたらなと思います。よろしくお願いいたします!
TVアニメ「江戸前エルフ」作品情報
2023年4月よりMBS・TBS・BS-TBS “アニメイズム”枠ほかにて放送中!
放送情報
MBS:毎週金曜日 深夜2時25分〜
TBS:毎週金曜日 深夜2時25分〜
BS-TBS:毎週金曜日 深夜3時00分〜
AT-X:毎週火曜日 夜11時30分~
【リピート放送】
毎週木曜日 朝11時30分~/毎週月曜日 夕方5時30分~
配信情報
dアニメストアにて 毎週金曜日 深夜3時00分〜 配信中
◆毎週火曜日 正午〜 配信中
Amazonプライムビデオ、U-NEXT、アニメ放題、ABEMA、DMM TV、Hulu、FOD、バンダイチャンネル、ニコニコチャンネル、MBS動画イズム、クランクイン!ビデオ、HAPPY!動画
◆毎週火曜日 夜10時30分〜 配信中
ニコニコ生放送
◆毎週水曜日 正午〜配信中
Lemino
◆毎週水曜日 深夜0時00分~ 配信中
J:COMオンデマンド、auスマートパスプレミアム、TELASA、milplus、Google Play
イントロダクション
東京都中央区月島。
江戸時代より400年以上の歴史を刻む『髙耳神社』。
祀られたるそのご神体は、異世界から召喚され、すっかりひきこもったエルフでした。
ご神体のエルフ・エルダに仕えるのは、高耳神社15代目巫女の小金井小糸。現代文明とオタク趣味をエンジョイするエルダに振り回されながらも、彼女が教えてくれる江戸の文化に胸をときめかせ、連綿と紡がれる月島の人々とエルダのつながりにほっこり。
でもやっぱりこのエルフ、ぐうたらすぎる!
しかも他の神社のエルフ&巫女コンビまで現れて……!?
江戸と令和をつなぐゆったり下町コメディ、始まります。
スタッフ
原作:樋口彰彦(講談社「少年マガジンエッジ」連載)
監督:安齋剛文
シリーズ構成・脚本:ヤスカワショウゴ
キャラクターデザイン:小田武士
総作画監督:小田武士、中尾隆文、SAI
プロップデザイン:横山友紀
色彩設計:最相 茂
美術設定:近藤由美子、柴田千佳子
美術監督:アトリエマカリア
撮影監督:久保田 淳(CUE)
撮影:シアン
特殊効果:久保田 淳(CUE)
編集:山岸歩奈実
音響監督:藤田亜紀子
音響制作:INSPIONエッジ
音楽:松田彬人
音楽プロデューサー:斎藤 滋
音楽ディレクター:タノウエマモル
音楽制作:ハートカンパニー
アニメーション制作:C2C
製作:「江戸前エルフ」製作委員会
オープニングテーマ:「奇縁ロマンス」/ナナヲアカリ
エンディングテーマ:「おどる ひかり」/Cody・Lee(李)
キャスト
小金井小糸:尾崎由香
エルダ:小清水亜美
桜庭高麗:相川遥花
小金井小柚子:関根 瞳
アニメ公式サイト
作品公式ツイッター(@edomae_elf)
推奨タグ:#江戸前エルフ
WEBラジオ情報
TVアニメ「江戸前エルフ」高耳神社のご神体ラジオ ~私、ご利益ないけどな!~
■パーソナリティ:尾崎由香さん(小金井小糸 役)、小清水亜美さん(エルダ 役)
■配信日時:毎週木曜日配信中
■配信サイト
YouTube「日活アニメチャンネル」
インターネットラジオステーション<音泉>
書籍情報
■コミックス(マガジンエッジコミックス/講談社刊)
「少年マガジンエッジ」にて連載中
コミックス第1〜7巻 好評発売中!
著:樋口彰彦