夏アニメ『白聖女と黒牧師』放送直前!セシリア役・澤田 姫さんインタビュー|序盤の見どころは、ローレンスの鈍感さに振り回されるセシリア!? 恋心が見えるシーンで印象に残ったディレクションとは?
セシリアを演じる際は“言葉を大切にしているところ”を意識。恋心が見えるシーンで印象に残ったディレクションとは?
――セシリアの印象や魅力を感じる点をお聞かせください。
澤田:セシリアは純粋無垢でかわいくて、ほわほわしたところや天然っぽさもありますが、ローレンや街の人のことになるとすぐに行動できるところがカッコいいなと思います。
芯や譲れないもの、自分の意志がしっかりあって、「私もこういう子になりたいな」と憧れます。それでいて小動物っぽいところがかわいいし、守ってあげたくなります。
そして、乙女ですよね。「恋している女の子はキラキラしている」とよく言いますが、まさにその通りです。髪型やお洋服などを気にしながら、ローレンに一生懸命アプローチしている姿を見ると「頑張れ!」と応援したくなりますし、今、恋をしている女の子はきっと共感できると思います。ローレンほど鈍感な男子はなかなかいないと思いますが…(笑)。
――演じる時に意識されたことは?
澤田:セシリアが持つ優しさと慈愛の心と、言葉を大切にしているところを意識しました。私も普段、言葉を大切にしようと思っていますが、セシリアはそれだけでなく、1つひとつの言葉にちゃんと意味がある気がして。土屋さんからは「ちゃんとセシリアだから大丈夫だよ」という言葉をいただきました。また、恋愛っぽいシーンで、狙ってキメにいくチャレンジをしてみたら「狙わないで、いつも通りで」と。それで自然にやってみたら、しっくり来たり、気付くこともたくさんありました。周りの方が皆さん上手なので、「私も、もっとできなきゃ」という気負いがあったんでしょうね。
――そんなセシリアが想いを寄せるローレンスについてはどんな印象がありますか?
澤田:ローレンは何でもできて、何でも受け止めてくれる包容力があるんですが、それがセシリアへの過保護さにもつながっていて(笑)。セシリアを大切に思ってくれるし、街の人のことも常に考えているんですが、時には悩みや弱さも描かれるんですよね。セシリアとお互いに支え合っているのを見て、二人が出会えて良かったな、このまま幸せになってほしいなと思いました。
――ローレンスがセシリアを過保護に扱っているところは、澤田さんがお母さんに大切にされているところとも一致するのでは?
澤田:ありがたいんですけどね。でも何もできない私になってしまった気がするので、何かできるものを1つ身に付けたいと思います(笑)。
――ローレンスを演じる石川さんのお芝居についてはいかがでしたか?
澤田:やっぱり上手ですし、すごいなと思いました。一緒に掛け合いをさせていただくことが多くて、とても勉強になりましたし、引っ張ってくださって。石川さんの優しい声からセシリアへの優しさや過保護さがすごく伝わってきましたし、とても安心感がありました。掛け合うことで、私が一人で練習してきたものとは違うものが出せたり、セシリアがローレンに頼っているところや甘える部分も、よりいい感じで出せたのかなと思います。
序盤はローレンスの鈍感さが際立つ!? ヘーゼリッタとアベルの掛け合いや、セシリアの「じぇら」にも注目!
――完成したアニメの映像をすでにご覧になったそうですが、いかがでしたか?
澤田:まずセシリアたちが動いていることに感動しました。絵もきれいで、表情も私が想像していた以上にコロコロと変わって。セシリアの声を私がやっていることも実感して、より感動しました。
原作の良さもしっかり再現しながらも、色や音が付くことで見えてくる良さもあって。見ていても画面越しに温かさや癒しが伝わってきましたし、自然とセシリアに感情移入してしまう、素敵な作品だなと改めて思いました。
――このアニメの見どころや注目ポイントのご紹介をお願いします。
澤田:序盤は特にローレンが鈍感で、それに振り回されるセシリアという構図が見られます。あと、個人的にはヘーゼリッタとアベルの掛け合いが好きなので、二人の関係性も楽しみにしていただけたらと思います。
――原作の中でよく描かれているセシリアの「じぇら」がアニメでどう描かれているのかも気になります。
澤田:私も台本を見て、「『じぇら』がセリフにあるんだ!?」と思いました(笑)。イントネーションも私が想像したものでやってみたらOKが出たので、「これで良かったのか」と。今後も「じぇら」がどんな使われ方をするのか楽しみです。
――喜怒哀楽の変化が激しいセシリアを澤田さんがどう演じたのかも興味深いです。
澤田:収録時には絵があまりない状態だったので、この時はどんな表情をしているのか、私なりに想像しながら演じていました。例えば顔の角度が変わった時に「今、どんな顔をしているのかな」とか。私自身も放送で見るのが楽しみです。
あとは、鈍感な以外は完璧に見えるローレンにも秘密があるんです。ヒントがちょこちょこ出てきますので、ぜひ考察してみてください。
――改めて、本作の魅力を挙げるとすれば?
澤田:見ていて癒される、人の温かさが伝わる作品だと思います。セシリアやローレンだけではなく、街の人たちも優しくて、自分よりも周りの人のことを第一に考えてくれるし、セシリアとローレンの関係性も温かく見守ってくれていて。この作品を見ていると、そんな温かい世界に自分自身が入れますし、自分も他の人に優しくしようと思わせてくれます。お仕事や勉強で疲れた時、元気が出ない時に見ると、癒されたり、「明日も頑張ろう!」と元気をもらえると思います。
また、セシリアがローレンに好意を持っていることがわかりやすくて、第1話の序盤からダダ洩れしています(笑)。恋している時のワクワクや、うまくいかない時でさえも楽しさが伝わってくるので、恋している人、恋していた人はきっと共感しやすいかなと思います。鈍感なローレンに一生懸命アプローチするセシリアの姿を見ると、前向きな気持ちになれますし、応援したくなるはずです。
あとは、登場するキャラクター全員が良い人であることも素敵だなと思います。作品に流れる温かい空気感や雰囲気と合わせて、お子さんから大人の方まで安心して見られるので、朝や夕方にも放送してほしいくらいです。
――最後に、皆さんへメッセージをお願いします。
澤田:『白聖女と黒牧師』は見ていると人の温かさが感じられて、自分も優しくなれる作品です。ぜひ温かいお茶とスコーンを用意してリラックスして見ていただけたらと思います。寝る前に見れば、きっといい睡眠がとれると思います(笑)。
原作ファンの方は、魅力的なキャラたちに色がついて、動き回っているのを見るだけでも感動できると思いますし、セシリアたちの表情もより豊かに見られます。ローレンのエプロン姿も見られますよ! アニメならではの新鮮さやおもしろさも発見できると思うので、ぜひ原作と合わせて楽しんでいただけたら嬉しいです。
私にとっては、初のレギュラー&主役を演じさせていただく作品で、自分なりに精一杯演じさせていただきました。セシリアの成長と共に私の成長も見守っていただきつつ、これからもいろいろな作品でお会いできるように頑張りますので、今後ともよろしくお願いします。
[文/M,TOKU]