石原夏織さん 11thシングル「Paraglider」インタビュー|ソロアーティストデビューしてからの5年間は「すごく自分と対話した5年間」。次の5年後に向けて“あること”を実行中!?
2023年4月でアーティストデビュー5周年を迎えた石原夏織さんの11枚目のシングル「Paraglider」が、2023年8月2日(水)にリリース。
表題曲「Paraglider」は、石原さんも四ノ宮凛役として出演しているTVアニメ『夢見る男子は現実主義者』のオープニング主題歌。アニメの世界観にマッチした“アオハル感”を真っ直ぐな歌声で紡ぐ、爽やかな1曲です。
カップリング曲「To My Dear」は大切な人に向けた優しいバラード。ゆったりとしたメロディにのせて、石原さんの新たな魅力や綺麗な歌声を堪能できる楽曲となっています。
今回、ニューリリースを間近に控えた石原さんにインタビューを実施! 楽曲のことはもちろん、アーティストデビュー5周年をはじめ、さまざまな区切りの年を迎えたことへの心境や、活動を振り返っての思い出などもお聞きしました。
ソロアーティストデビューしてから「すごく自分と対話した5年間」でした
――2023年はソロアーティストデビュー5周年であると同時に、8月の誕生日で30歳を迎えられます。ご自身の感覚としては正直いかがですか?
石原夏織さん(以下、石原):私自身は、まったく変わらないですね。こういうのは周りの人の方が感じるんだろうなって思います。声優デビューした頃に出会った人に、年齢を言うとすごく驚かれますけど、私は自分と一緒に進んでいるからこそ、ちゃんと1年1年を受け入れることができています。
――小さい頃にイメージしていた大人と今の自分を照らし合わせて思うところはありますか?
石原:小さい頃に想像した(大人の)年齢って27歳ぐらいで止まっていたので、もう通り過ぎちゃったんですよ(笑)。むしろ、27歳のときに自分がイメージしていた姿と全然結びつかなかったというか、実際になってみたら内心がそこまで追いついていなくて。「こんなんじゃなかった!」とすごく思ったのが27歳でした。逆に30歳(の姿)は想像していなかったので、意外とこんなものなのかなって感じですね(笑)。
――新鮮な領域だと。
石原:そうですね。「楽しくやっていこう!」と前向きな気持ちでいっぱいです。周りの人からも「30歳からの方が楽しいよ」とよく聞くので、楽しみなんですよ。さっさと(誕生日である)8月6日を越えた方が周りも含めて楽になるし、いろいろ楽しいだろうなってすごく思います。
――そして、今年はもうひとつ区切りの年でもあって。事務所に入ったのが2008年ですので、この業界に入って15年となりますよね。声優デビューはそこから数年後ですが、この15年を振り返るといかがですか?
石原:15年については、全然気づいていなかったです(笑)。事務所に入って2週間後にライブに出たんですが、そのときは「うわっ! なんて世界に入ってしまったんだ!」と思うぐらい全てが初めてで、ひとつひとつがすごく大変でした。「ゆいかおり」でデビューしたときもそうで、「MV撮影ってなんて大変なんだ」と思ったのは、いまでも忘れられないです。
ですが、ソロアーティストの活動に関しては、ライブも含めて経験値を積んでからデビューしたこともあって、「うわっ! 苦しい! 大変!」と思うことは正直なくて。上手に息を抜きながら、真剣になるところは当時以上にちゃんと向き合いつつやることができたので、5年とは思えないほどのスピードで過ぎ去ったなと思います。驚くぐらい一瞬でしたし、本当にたくさんのことをやらせていただきました。
――それだけ濃縮な5年間だったのですね。改めて15年のちょうど3分の1となる、この5年間はどういう位置づけだと感じていますか?
石原:それまでの10年間もいろいろなことをやって、思い出は残っているのですが、ここまで自分の意思を持ってなにかをやるのはソロじゃなきゃできなかったと思います。この5年は「私はどういう風に見られているんだろう?」「自分の得意なものはなんなのか?」とすごく考えました。「ゆいかおり」の後半ぐらいからなんとなく気づいていましたが、より見えてきたというか。そういったことを全部含めて、「すごく自分と対話した5年間」だった感じがします。
――ユニットを経験したからこそ、かもしれないですね。
石原:ユニットでは、自分の意見や自分の色だけを押すのは不正解だと思うんです。なので、ユニットのときは、あくまでスタッフさんが作り上げてくれたカラーの中で私たちが100%かそれ以上のものを表現する、というスタンスでした。そういったことはユニットでは正解でもソロでは正解じゃない、とすごく感じた5年でもありましたね。