夏アニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』シリーズ構成・脚本 倉田英之さんメールインタビュー【連載第8回】|『剣心』は完結してなお、人の縁(えにし)を繋ぐ作品だと思っています
全世界シリーズ累計発行部数7,200万部超の大人気コミック『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』(著・和月伸宏/ジャンプ・コミックス ※「北海道編」はジャンプスクエアにて連載中)の新作TVアニメが、7月6日よりフジテレビ“ノイタミナ”ほかにて放送スタート!
連載開始から約30年を経ての新作TVアニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』。色褪せることのない、王道にして普遍的な物語、登場人物たちの苛烈な信念を、今再び鮮烈に映し出す──。
アニメイトタイムズでは、それぞれの信念を抱え新しい時代を生きる魅力的なキャラクターを演じる出演キャスト陣らにメールインタビューを実施! 第8回は、シリーズ構成・脚本の倉田秀之さんに、本作のアニメ化にあたってこだわっていることなどをお伺いしました。
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シリーズ終了時までに視聴者の皆様に伝わるといいなと思っています
──原作漫画への印象やイメージ、魅力に感じたところなどをお教えください。
シリーズ構成・脚本 倉田英之さん(以下、倉田):少年漫画の勢いと少女漫画の繊細さが絶妙に融合していると思いました。話が進むごとにアメコミのダイナミズムも加わり、作者の和月さんが全力で、かつ楽しそうに描いていることは紙面の隅々から伝わりました。あの頃に、「明治初期の日本が舞台」というのも意欲的な挑戦に感じました。
──完全新作として原作漫画の第1話からアニメ化するにあたり、意識されたことや苦戦した点などありましたらお教えください。
倉田:漫画版の着地点は一度見えているので、そこに至るキャラの心情は矛盾しないように配慮しています。対してアクションやシチュエーションは、原作既読の方も楽しめるように時折アレンジしています。
──原作者・和月伸宏先生が監修をされているとのことですが、先生からのオーダーやお話で印象に残っていることがありましたらお聞かせください。
倉田:序盤の脚本で、剣心にあるセリフをオリジナルで言わせた時、和月さんから「これは『剣心』全体のテーマに近いセリフなのでボカしてほしい」と言われました。なるほどと修正、結局後に削除しましたが、シリーズ終了時までに視聴者の皆様に伝わるといいなと思っています。
──キャラクターの関係性など感情の機微が感じられる日常やコミカルなシーンと、激しいアクションシーンがありますが、両者のバランスやそれぞれで大切にしていることなどがありましたらお教えください。
倉田:日常は細かく和やかに、アクションは激しく容赦なく。時代劇の基本スタイルに近い形で考えています。エンターティメントとして、最も効果的かと。