アンデッドがうらやましい!? 喉が弾け飛ぶくらいのアフレコ! 秋アニメ『アンデッドアンラック』アンディ役・中村悠一さん&出雲風子役・佳原萌枝さんインタビュー
『週刊少年ジャンプ』にて連載中の『アンデッドアンラック』(戸塚慶文さん原作)のアニメが2023年10月6日より放送開始!
その手で触れた人に事故をもたらす「不運」な体質を持った風子。これ以上周りの人を傷つけないようにと死を決意したところに、絶対に死ねない「不死」の体を持つアンディが現れます。風子の力で長い間、求めてきた本当の死を成し遂げようと二人で共に行動することに。そんな二人の前に謎の組織「ユニオン」からの刺客が訪れて……。
スピード感あふれる展開、風子とアンディをはじめ、二人を追う組織・ユニオンのメンバーなど個性的なキャラクターたち、そしてアンディと敵との奇想天外で迫力あるバトルシーンなど見どころ満載です。
そんなアニメ『アンデッドアンラック』の放送開始を記念して、ダブル主人公であるアンディ役の中村悠一さんと風子役の佳原萌枝さんの対談をお届けします!
主人公の二人は豪胆だけど繊細さも見せるアンディと芯が強くて優しい風子
――原作を読まれたり、演じてみて感じた作品の印象をお聞かせください。
アンディ役 中村悠一さん(以下、中村):すごくパワフルで、テンポよく進みますし、キャラクターたちが活き活きした作品だと思いました。また最初はアンディの持つ再生能力や切断した体が治ることによって生じる衝撃を使って戦っていましたが、物語が進んでいくほど、その能力や展開の中にもSF的な要素が加わり、作品IQも上がっていって。かなり強引に力づくで戦っていた部分も変わってきた気がします。
出雲風子役 佳原萌枝さん(以下、佳原):最初の印象は私もテンポがいい作品だなと思いましたし、気が付いたらページをめくる手が止められなくなるくらい、読み進めていました。そして伏線が張り巡らされていて、構成も緻密なので、改めて読み直すことで気付くこともあったり、読み進めていくことでキャラクターの魅力が深まっていくので、何回読んでもおもしろくて、楽しい作品です。だから既に原作を読んでいる方にもアニメをきっかけに1話からもう一度読み直していただきたいです。
――ご自身が演じるキャラクターの印象をお聞かせください。
中村:アンディは作品の冒頭から感じられるパワフルさやテンポ感をけん引しているところがあり、更に物語が進んでいくと最初に感じる豪胆で荒々しいだけではなく、繊細な一面も見えてきて。演じていて、どんどんアンディがおもしろくなっていることを感じています。
佳原:最初の頃の風子ちゃんは、アンディに引っ張ってもらうヒロインっぽい子なのかなと思っていましたが、主人公らしい芯の強さや心の強さがあるし、周りに大きな影響を与える子なんだなと。いろいろなキャラクターたちが彼女と出会い、関わることで、一歩踏み出せたり、変われたりして。そこが彼女の魅力の1つかなと思います。
そして、すごく優しい子で、私が出会ったキャラクターの中でも一番優しいんじゃないかなと思うくらい。それなのに、彼女が相手を好きになればなるほど、大きな不運を与えてしまう「アンラック」という能力はとても残酷だなと。でもそんな辛さや過酷な運命を抱えていることを感じさせないくらい、強くてカッコいい女の子だなと思います。
――アンディの能力、「アンデッド」についてはどう思われますか?
中村:「アンデッド」の解釈はいろいろあると思いますが、『アンデッドアンラック』においての「アンデッド」は不老不死です。作品によってはゾンビのように腐敗して生命活動の機能を停止して生きているものを指すことがありますが、アンディは再生していくので若々しいままで。またその能力を使った戦い方をしていたりするのが、この作品の個性であり、ならではのところじゃないかなと思います。ただ痛みはあるらしいので、アンディも大変そうですけど(笑)。
収録では叫びまくりの二人!? 風子を演じる際のオーダーはボーイッシュに!?
――演じる際に意識された点や難しかった点をお聞かせください。
中村:意識したのは、第一印象とその後に出てくる落差でしょうか。アンディはもうちょっと中身がクリアになってから見えるキャラクター性の変化を追々出していかないといけないなと思っていましたが、最初の数話で意識したのは豪快さです。また、よく「にやりと笑う」シーンがありましたが、そういう部分の表現を、気を付けていかないといけないと思いました。その一声でキャラクターをつかめるように。
本当は多面的なキャラクターですが、最初の頃はそうではなくて、結構平面的に見えるように、あえて作らないといけないなと。ミスリードではありますが、最初は底が浅いキャラクターに見えるように仕掛けられていて、掘り下げられていくことでキャラクターの魅力を感じるような構造になっているので、あえてそう演じなければいけないなと思いました。
――アンディはかなりテンションが高いキャラで、声を張るシーンが多いので、精神的にも肉体的にも大変そうですね。
中村:僕は大変です(笑)。自分もアンデッドだったらいいのになと思いました。喉が弾け飛んでも大丈夫ですし。今の僕はずっと喉が弾け飛びっぱなしなので。そういう意味でも体力的にも大変なキャラクターをやらせていただくことになったなと思います。
佳原:風子を演じる上で特に意識していることはなかったです。声を作ることもなく、ただ素直にやらせていただいています。それでもいろいろな表情を見せてくれるキャラクターですし、アンディへの感情が変わっていくなかで、普段のカッコいい風子とは違う表情とか、彼女が持ついろいろな面をしっかり見せられるようにということは意識しました。
――風子も叫ぶシーンが多いような?
佳原:叫びますね。1回の収録で、こんなに何度も「いや〜!」と叫んだのは初めてかもしれません(笑)。でもアンディのように戦っているわけではないので、楽しく叫んでいます。
――風子を演じるにあたって、ディレクションやオーダーはあったのでしょうか?
佳原:「少年っぽいボーイッシュな雰囲気も欲しいです」とも言われました。ヒロインだけど色っぽくならず、また垢抜けない感じもあるのかなと思いました。