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秋アニメ『アンデッドアンラック』中村悠一&佳原萌枝インタビュー

アンデッドがうらやましい!? 喉が弾け飛ぶくらいのアフレコ! 秋アニメ『アンデッドアンラック』アンディ役・中村悠一さん&出雲風子役・佳原萌枝さんインタビュー

二人で掛け合いをした瞬間、バッチリとイメージがハマった感覚

――お互いのキャラクターの印象とお芝居についての感想、お二人で掛け合いをされた感想をお聞かせください。

中村:風子は最初、どうしてこんな力を持ってしまったのかもわからず、自分の力によって周りの人たちを不幸にしてしまうことを恐れて、自死を選ぼうとするところから始まりますが、そう考えてしまうことからもわかるように優しくて、強い心を持っているなと思います。それがアンディと一緒に旅をしていく中でも活きてきて、例え相対する敵であっても相手のことを考えてしまうし、風子と出会う前のアンディなら気にもしなかったことも風子が一緒にいるからこそ気にしてみたり。アンディに足りないところや、あるともっとよくなるであろうことを風子が補ってくれているんだなと思いました。

また最初に原作を読んでいた時には、風子がイメージしにくくて。わーわー泣いたり、わめいたりしている描写が多いけど、どういう声でどんなしゃべり方をするのかなとか。自分が知っている声優さんだったら誰が合うのかもピンと来なかったし、オーディションで掛け合いシーンを演じていてもイメージが浮かばなくて。その後、アフレコが始まる日に佳原さんと初めてお会いして、第一声を聞いた時、「ああ、これが風子だったんだ」と感じることができました。

すごく馴染んでいて、一声聞いただけで風子とわかるし、キャラクターもしっかり表現されていて、非常に安心できました。「えっ、そんな表現で来るの!?」ということもほとんどなく、風子の声に反応していれば、自然とお互いがバディになれるので、とても助かっています。

佳原:ありがとうございます。私のアンディの第一印象は主人公っぽくないなって。顔も怖いし、ずっと裸だし(笑)。「いきなり女の子に触るなんて!」とも思いましたが、お話が進んでいく中で見えてくるアンディの良さもあって。

また中村さんの声もすごくハマっていましたが、叫んだり、大きな声を出すことも多いので、いつも大変そうだなと思っています。風子に優しい言葉をかけるシーンでは、「こんなこと言われたら好きになっちゃうだろうな」って。収録では、作中でアンディが風子を引っ張ってくれるみたいに、中村さんにお芝居で引っ張っていただいています。アンディがこんなふうに声をかけてくれるから、風子からこういう言葉が出るんだろうなというのが自然な流れで出せる気がして、本当に頼れる先輩です。

収録は二人同時。でも別部屋で声を聞きながら!?

――佳原さんにとって、現場は先輩ばかりで緊張もされたかなと思いますが、収録はどんな気持ちで臨まれたのでしょうか?

佳原:収録の前に事前に聞いていた共演者の方は中村さんだけで、第1話もほぼほぼ二人で話している感覚でした。そこから話数を重ねるごとに他のキャストさんが加わって、「どうしよう?」って。香盤表を見て、「この方たちの中に自分が入るのか」とすごく緊張しましたが、いざ現場に行くと皆さん、優しくて。収録自体も順調に進んでいって、休憩時間に少し雑談させていただいて。作中ではどんなにハードなバトルが繰り広げられていても、現場は平和だなと。

――豪華なキャスト陣の中で若手の方が演じるのはプレッシャーも大きいそうですね。

佳原:現場に向かっている時は「今日も大先輩ばかりだな」と思うけど、いざ収録が始まれば集中して演じているので、掛け合いしている相手が大先輩であっても、そういう意識もなくて。むしろ先輩方が優しくて、私の緊張がほぐれるように話しかけてくださったり、マイクの位置も気遣ってくださったりして、とてもありがたいです。

――中村さんが感じた現場の雰囲気はいかがでしたか?

中村:本当にスムーズに進むので、僕らもあまり雑談する時間もなくて。テストをやって、終わったら数分後に別録りの音を聞いて、すぐ本番に入るので毎回収録が終わるのが早いです。皆さんの演じるキャラクターもほぼイメージ通りというところもあると思います。

とても良いことだと思いますが、ちょっとした問題もあって。僕が新人の時は作品のイベントに出演したり、取材を受けたりする頻度が少なかったけど、最近の作品では僕らが、メディアの前であったり、皆さんの前に立つ機会も増えてきました。そうなると、お互いの距離を詰める場がないことはネックになるんですよね。途中でコロナ禍を経験したこともあり、特に難しさを感じます。

そもそもコロナ禍では別々に収録することが多いので、共演者が誰なのかわからず、中には最終回まで一度もお会いしないまま収録を終えることもあって。それでも昔から知っている人なら取材やイベントでお話しすることがあってもうまく会話できるんです。

例えば今回、佳原さんとご一緒するのは初めてですが、初めての方と配信番組に出演した時、お互いの印象を尋ねられてもまだお互いにわかっていないので、「今、見ます」ということも。

(全員爆笑)

佳原:ラジオの収録やイベントで、「初めまして」というケースもありますよね。

中村:今後を考えると由々しき問題だと思っています。

――お二人でお話しする機会はどれくらいあったのでしょうか?

中村:最初は同じ時間に一緒に収録していましたが、それぞれ別の部屋で、お互いに相手の声をヘッドフォンで聞きながらやっていて。「ちょっと確認しますのでお待ちください」と言われて、待っている時の微妙な空気感といったら。

佳原:(笑)。そして「再開します」と言われて、ヘッドフォン越しにまたアンディの声が聞こえて、何事もなく収録を続けて。終わったら、「お疲れさまでした」とそのまま帰ります。でも後半になると同じ部屋で収録する機会も増えてきて、中村さんとお話しできるタイミングも増えて、良かったです。

中村:ちょっとずつ話せるようになって、佳原さんがどんな人なのか、少しずつわかるようになりました。佳原さんはコロナ禍の最中にデビューして仕事を始められたそうなので、大変そうだなと。

佳原:今回はほぼ初めてのマイクワークでした。まだ皆さん一緒に収録できた時は、モブとして二度ほど現場に行かせていただいたくらいで。レギュラーのお仕事をいただけるようになった時も分割収録で、自分専用のマイクがある収録でした。今回は皆さんと一緒に収録できるのは嬉しかったけど、「そういえばマイクワークがあるんだ!? どうしよう?」とものすごく焦りました。

中村:僕らもそうだよ。3年くらい経って忘れてたから(笑)。

(C)戸塚慶文/集英社・アンデッドアンラック製作委員会
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