『火の鳥 エデンの花』新場面写真&キャラクターデザイン特別画像が解禁! 西田達三氏が描く手塚作品キャラクターの設計秘話も公開
11月3日(金)より全国上映中の『火の鳥』望郷編(原作:手塚治虫)を映像化した新作アニメーション映画『火の鳥 エデンの花』 。
このたび、新場面写真&キャラクターデザイン特別画像が解禁! また、キャラクターデザイン・総作画監督の西田達三氏が描く手塚作品キャラクターの設計秘話も公開されました。
場面カット&設計秘話を公開!
解禁されたのは、本作に登場するキャラクターの1人、コムの新場面写真と、監督・西見氏が当初イメージとして描いたキャラクターデザイン画像の2枚。
コムは、宇宙生命体・ムーピーを祖先にもつ少年で、本作において重要なキャラクターであるが、進化の過程で目と耳が退化した代わりに、発達した触覚を活かし物事を感じることができるという特徴があります。
コムに限らず手塚作品の特徴的なキャラクターをアニメーションで描くことについて、本作でキャラクターデザインを手掛けた西田達三氏は、「基本的には西見さんのイメージに沿うかたちで作りました」と、監督である西見氏のイメージを元に進めていったと話し、その上で「昔の東映長編っぽさも入れてほしい」という希望に応える べく、本作のキャラクターたちを作り上げていったといいます。具体的には、『ガリバーの宇宙旅行』(1965年)とか『太陽の王子 ホルスの大冒険』(1968年)、『どうぶつ宝島』(1971年)などの作品を意識して描いていったと明かしました。
またキャラクターデザインのイメージを自ら描いた西見監督も、当初のイメージから既に『やぶにらみの暴君』(1952年)の要素を入れていたと話します。
西田氏といえば、『サマーウォーズ』ではアクション作画監督、『バケモノの子』では作画監督(山下高明氏と共同)を担当、そのほかにも『おおかみこどもの雨と雪』『虹色ほたる~永遠の夏休み~』 『かぐや姫の物語』などに参加しているが、今回の手塚治虫原作「火の鳥」のアニメーション映画化への参加については、「もともと『火の鳥』は大好きな作品だったんです。高校生の時、図書館にあった『火の鳥』を読んで衝撃を受けて、マンガは私物で揃えて持っていました。それがこの仕事を受けた理由でもあります。とても光栄でしたね。」と、その熱い想いを語りました。
完成したキャラクターデザイン、特に今回新場面写真が解禁されたコムについて、西見監督は「西田さんがすごくかわいく描いてくれて、すごく柔らかい雰囲気が出て良かったと思います」と称賛。西田氏との共同作業についても「ハイライトの入れ方とか、エフェクトの描き方とか、僕があまり得意じゃないところも上手なので、すごく頼りにしてました。」と信頼を寄せ、共に作業を進めていったことを明かしました。
また、西見監督が構想時から描きためた設定画スケッチも一挙解禁! 西田作画監督とキャラクターを作り上げていく前段階の貴重なキャラ画や、手塚治虫氏の原作を再解釈し、アニメーションならではの表現が持ち込まれた宇宙空間や動く惑星、不思議な動植物などが描きとめられています。
『火の鳥 エデンの花』作品情報
あらすじ
荒涼たる辺境惑星エデン17に1台のロケットが降り立った。わけあって地球から逃亡してきたロミ(声:宮沢りえ)と恋人のジョージ(声:窪塚洋介)は、この星を2人の新天地にしようと誓うも、未開の惑星での生活は厳しく、ジョージは井戸掘り中の事故で命を落としてしまい、ロミは一人息子のカインとAIロボットとともに、孤独なサバイバル生活に送ることに。
ロミはカインのために自分の命を少しでも引き延ばすこと決意し、コールドスリープに入る。だが、機械の故障で1300年間も眠り続けることに。ようやく目覚めたロミは、新人類が築いた巨大な町・エデン17の女王となる。
そんなある日、心優しい少年コム(声:吉田帆乃華)は、宮殿で悲しみに暮れる女王ロミと出会う。ロミの望郷の想いを知ったコムは、一緒に地球に行こうと、無謀な挑戦と知りながら、2人で広大な宇宙に飛び出していく。
キャスト
(C)Beyond C.