『聖剣学院の魔剣使い』レオニス役・井上麻里奈さんインタビュー「レオニスは自分の配下に置いたものは必ず守る、最高の上司」【連載第2回】
累計発行部数200万部を超える人気シリーズ『精霊使いの剣舞』の著者・志瑞祐先生と、『ガーリー・エアフォース』のイラストレーター・遠坂あさぎ先生のタッグで送る『聖剣学院の魔剣使い』。本作は10歳の姿で蘇った魔王・レオニスと彼の覚醒の瞬間に立ち会ったリーセリアたちが織り成す学園ソード・ファンタジーシリーズで、TVアニメが10月2日(月)より放送中です。
アニメイトタイムズでは、本作のインタビュー連載を実施! 第2回はレオニス役の井上麻里奈さんに、8話の物語とレオニス・リーセリアの印象についてお話いただきました。
レオニスのバックボーンを考えると「善」とは何かって考えさせられます
――アニメ8話ではレギーナの過去が明らかになり、レオニスとの関係にも少し変化が見られました。
レオニス役・井上麻里奈さん(以下、井上):レギーナさんと王女・アルティリアの関係が明らかになりました。ヒロインたちの新たな一面や過去が描かれる度に、感情移入しやすくなるなと感じています。今回はアクション回でもあり、そういった面での見せ場もたくさんありました。本作は群像劇なんだなと改めて感じた回でしたね。
――対峙する未知なる敵〈ヴォイド〉も徐々に強くなっている印象があります。
井上:ただ、ピンチになればなるほどレオニスの「俺TUEEE」感が見られるので、そこは非常に楽しく演じさせていただいています(笑)。
――レオニスはそういった強者感がありながらも、赤面して可愛らしい一面をのぞかせることもあります。改めて、レオニスにはどのような印象をお持ちですか?
井上:赤面するときはセリア(リーセリア)などに巻き込まれている感があって、かわいらしいですよね。ただ、レオくん(レオニス)は女性に対してすごく紳士的。だから、見ていて不快にならないんですよ。
また、レオニスの一番の魅力って自分に忠誠を誓った者たちを守るところだと私は思っていて。シャーリやブラッカスといった自分に尽くしてくれている存在には、相応のリスペクトや思いやりを返しているようにも感じています。人であっても国であっても、自分の配下に置いたものは必ず守る。最高の上司だと思います。
――人類にとっては魔王という「敵」だったかもしれないですが、レオニスの仲間たちからすると自分のことを守ってくれる最高の上司、王であるかもしれません。
井上:そうですね。そういうレオニスの仲間への対応や、彼のバックボーンを考えると「善」とは何かって考えさせられます。人類にとっては悪の存在、魔王だったかもしれませんが、そこに至るまでの理由みたいなものがあって。物事はただの善悪で判断できないこともあると、本作の物語を通じて痛感しています。
――レオニスを演じるにあたり、監督・ディレクターの方からはどんなディレクションがありましたか?
井上:本作はモノローグが多くて。私たち役者は基本的にキャラクターの表情に合わせたり、想像したりしながら「これくらい感情をのせて演じてもいいかな」と測るんです。ただ、心の声であるモノローグにはその表情がない訳で。実際に誰かに言葉を発するセリフとは少し表現の仕方が異なるんです。
特にレオニスはその切り替えが激しいので、どういう塩梅でモノローグをやるのか、ディレクターさんと相談しながら作っていきました。
――なるほど。
井上:私のなかではレオニスを演じるうえで、4段階くらいの変化を付けています。ひとつは先ほどお話したモノローグや魔王として敵と相対するレオニス、もうひとつは10歳をひたすら演じているレオニス、さらには、すべてを明かしていない第十八小隊らの仲間たちの前でのレオニス、そして、気持ちを許しているセリアの前でのレオニス。
セリアに対しては、自分の眷属として見つつも、より心を許している素振りを見せるなど、色々な感情を抱いているように感じていて。他の仲間とは接し方も少し異なるのかなと思いながら演じました。