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- 笹本千尋
- 1998年生まれのフリーライター。アニメ文化とアンティーク雑貨と絵を見ることが好きです。
2024年1月10日(水)より放送開始となる豊田悠先生原作のTVアニメ『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(通称:『チェリまほ』)は、主人公・安達清と黒沢優一らのちょっと不思議な魔法の力が巻き起こす、好意ダダ漏れ200%ラブコメディが魅力の作品。
放送に先駆け、12月3日(日)にグランドシネマサンシャイン 池袋にて『チェリまほ』の先行上映会&トークイベントが開催。第1話・第2話の本編上映に加え、安達清役・小林千晃さん&黒沢優一役・鈴木崚汰さん、柘植将人役・古川慎さん&綿矢湊役・佐藤元さんの4名のキャストが登壇し、制作秘話などが語られました。
本稿では同日17時の回に行われた、第1話・第2話先行上映&トークイベントの模様をレポートします。
▲TVアニメ「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」ティザーPV
第1話・第2話の先行上映が終わると大きな拍手の中、小林千晃さん・鈴木崚汰さん・古川慎さん・佐藤元さんが登場! ステージに上がるや否や、MCを務める佐藤さんの突然の(マイクなしでの)元気な挨拶に、驚いた様子の古川さんと鈴木さんからはツッコミが入ります。
そんな佐藤さんの元気な挨拶で一気に和み、笑いのムードとなったステージで改めて、小林さん・鈴木さん・古川さん・佐藤さんの順で挨拶がされます。
佐藤さんの番では(1・2話では綿矢湊の登場はありません)自身演じる湊がとても活躍していたと曇りなき瞳で話していると、次は小林さんから幻覚だと突っ込まれる場面も。すると佐藤さんが会場に湊の登場を尋ね、客席からは登場していたことへ同意する愛のある拍手が贈られました。そんな事実とは異なる状況に動揺を隠せていない古川さんや嘘だと話す小林さん&鈴木さんの様子が印象的で、この一連の流れがコントのよう。
小林さん&鈴木さんが本作を初めて見た際の感想を尋ねられると、小林さんからは完成したことへの喜びと、特に安達の目の大きさ&まつ毛の長さに注目したというコメントが。鈴木さんは原作コミックや実写ドラマがある中で、“アニメならでは”の『チェリまほ』の良さを伝えることが出来たのではないかと話します。
続けてキャスト自身が演じているキャラクターについて1人ずつ紹介することになり、小林さんは自身演じる安達清には可愛らしい一面があると話し、本作は安達が魔法を手に入れたことによって黒沢への印象が変化し、内面的にも明るくなっていく安達の成長物語であると話しました。
一方、安達の同僚・黒沢優一を演じた鈴木さんは小林さんの話に続けて、黒沢という人物の要素が安達の成長物語を助長していると語ります。加えて、イケメンでモテるけど本心は安達に好意を寄せているというキャラクターを演じる中で、感情移入のさじ加減が難しいと明かしました。
先行上映では、そんな黒沢と安達の2人の掛け合いに感極まって涙を流す視聴者の姿も見受けられました。
また、オーディションの際から黒沢のイメージが『BVLGARI』の香水をつけていそうな男性とディレクションを受けていたという制作秘話を告白!! 古川さんは、黒沢の声を“『BVLGARI』の香水を付けた人の声”と思いながら聞いていたことを明かしました。
安達の大学時代の親友兼恋愛小説家・柘植将人を演じる古川さんは、柘植について湊と距離が近づいていくかも知れない人物と説明。30歳で童貞なので、安達と同じく魔法が使えるようになる日が来るのかも知れませんね!
古川さんが柘植のピュアな心が(作家として)人の心を動かしていると熱く語ると、鈴木さんからは名言だと賞賛のコメントが添えられました。その後も、柘植というキャラクターを演じる難しさや楽しさを話してくれました。
最後は、柘植の家のエリアを担当する宅配員・綿矢湊を演じる佐藤さんが自身のキャラについて紹介します。ダンサー志望で、ひたむきな努力家である湊。ツンデレな部分がありつつもプロのダンサーを志している葛藤や焦りを、自身の声優を志しているという近い目線で考えながら演じたと打ち明け、見てほしいポイントだとも言います。
そして湊は唯一の20代のキャラ!ということで、古川さんが他キャストを見ながら「三十路」を3回連呼する場面があり、他キャストからは笑みが溢れました。
今回、特別に3話以降の先行カットがスクリーンに映し出され、次々と公開されていく場面カットに感嘆した様子のキャスト陣。1枚目に映し出された湊のカットを見た佐藤さんからは、待ってましたと言わんばかりの声が上がります!
イベントも中盤が過ぎた頃、佐藤さんは声優の大先輩である宮村優子さんが本作の音響監督を務めていることに言及。宮村さんについて、小林さんは役者目線で寄り添ったディレクションをしてくださったと、鈴木さんからは黒沢というモノローグと台詞が多いキャラを演じる上でアドバイスを頂いたと明かします。古川さんは求められているクオリティの高さについて触れていました。
そんな宮村さんからのメッセージを佐藤さんが代読します。宮村さんからは、キャスティングにはこだわったとの話があり、そしてそれぞれの役を完璧に演じた4人に対し感謝の言葉が贈られました。
メッセージの最後には「もし自身が演じるキャラ以外でオファーがくるとしたらどのキャラか?」という質問も。悩みながらも皆さんが選んだキャラは、鈴木さんは「“1・2話”の綿矢湊」、古川さんは「綿矢湊」、小林さんと佐藤さんは「黒沢優一」でした。
鈴木さんがターザンロープで配達をする(!?)架空の湊を雄々しい声で演じる場面や古川さんが自身の声質だった場合の筋肉質な湊の姿を想像する場面があり、笑顔が絶えない楽しい雰囲気が会場を包みます。
台詞も多く黒沢の難しい部分でもあるモノローグに挑戦したいという理由で小林さんと佐藤さんは黒沢を選んだのだそう。モノローグのことをふたりとも早口言葉と言うと、鈴木さんがテンポ良く各々にツッコミを入れていたのが印象的です。
写真撮影の際には、佐藤さんが変顔を披露し会場からは笑いの声が! 疑問に思っている様子の鈴木さん。そして佐藤さんに影響を受けて古川さんも変顔を披露し、さらに笑いは長く続きました。
そしてイベントも終盤を迎え告知コーナーへ突入。原作漫画『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』13巻の12月21日(木)発売の告知に続き、最新14巻の発売日が2024年3月22日(金)に決定したことが発表されました。
偶然にも3月22日は佐藤さんの27歳のお誕生日ということで拍手が贈られると、まさかの鈴木さんの祖母と小林さんの弟もお誕生日だということが明らかに!? そんなミラクルに皆さん笑いが止まらないといった模様。古川さんはこの日を何かの記念日にすると宣言し、会場は盛り上がりを見せました。
また、グッズ情報が初解禁となりました。さらに、TVアニメ『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』テレビ大阪・テレビ愛知での放送&本先行上映イベントの見逃し配信が決定! 詳細はアニメ公式SNSをチェックしてください。
本先行上映の感想を問いかけられた会場からは拍手の嵐。続けて、佐藤さん・古川さん・鈴木さん・小林さんから感謝の言葉と共にメッセージが贈られました。
そして最後は上映会に登壇する際にいつもやっているという小林さん恒例の掛け声で締めることに。今回の掛け声は「チェリまほ」とのことで、小林さんが音頭を取ると大きな掛け声が会場に響き渡りました。一体感を感じるなか、会場からは大きな拍手が湧き起こり本イベントは幕を閉じました。
[取材・文/笹本千尋]