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『映画 ギヴン 柊mix』今井文也&坂泰斗インタビュー

「華を持っている人じゃないと、柊は演じることができない」『映画 ギヴン 柊mix』鹿島柊役・今井文也さん&八木玄純役・坂泰斗さんインタビュー|「syh」の初楽曲&音楽が紡いだ特別な関係性

TVアニメ『ギヴン』や『映画 ギヴン』、OAD『ギヴン うらがわの存在』を経て、続編となる『映画 ギヴン 柊mix』が2024年1月27日(土)より上映スタート。今作では、今まで詳しく語られていなかった鹿島柊&八木玄純の2人にスポットライトが当たります。

本稿では、鹿島柊役・今井文也さん&八木玄純役・坂泰斗さんのインタビューをお届け。本作でリアル世界でのデビューを果たす「syh」の初楽曲や収録秘話などを伺いました。

 

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鹿島柊と八木玄純にスポットライトが当たった本作

――『映画 ギヴン 柊mix』の制作が決まった際の率直なご感想をお聞かせください。

今井さん(以下、今井):やっとか、と。

坂さん(以下、坂):そうですね。僕らはTVシリーズも出させていただいたんですけど、あれが4年前ということで。TVシリーズでは、僕らのキャラクターというのは本線ではなく、真冬たちを見守っている立場でした。今回は、ようやく柊と玄純にもスポットライトを当てていただいて。

登場する全てのキャラクターに背景や人生があるところがこの作品の良いところだと感じております。

 

 
今井:TVシリーズから映画、OADを経て「これだけやってくれるのなら僕らがフィーチャーされる物語もやってくれないかな」と思っていたところ、マネージャーから「今井さん来たよ〜!」って……やっぱり来たねぇって(笑)。

一同:(笑)。

今井:事務所でにやけてました(笑)。

坂:(笑)。5年くらい関わらせていただいているので。

今井:その間に我々も他作品に携わらせていただいて、TVシリーズの当初よりも役者として色々な場数を踏んで、出せる魅力が増えたのかなと思います。もちろん当時だからこそ出せた魅力もあると思いますが、どんなものが出来上がるのかな? と新しい挑戦のようで、ワクワクした気持ちが大きかったです。

 

 

――今までのアニメや映画で2人についてあまり語られていなかった分、本作の収録を始める前と終えた後で自身が演じるキャラの印象に変化はありましたか?

坂:玄純は本当に見えていない部分しかなかったので、台本を読ませていただいて、こんなに人間臭いのがわかったし、一番ドロドロとしたものを抱え込んでいるんだなと思いました。もちろんみんな、何かしら抱えているものはあるんですが、他のキャラクターと比べてもドス黒いものを抱えています。そういう部分もあり、僕自身もTVシリーズの台詞の意図を、「ああ、そういう意味があったのかも」と再発見することがとても多かったです。

今井:僕は一貫して、柊は分かるようで分からないなという感じでしたね。でも、収録前の方がこの役は演じやすいかな? と思っていたのですが、そんなことはなかったです。喋りやすいキャラではあるんですが、人間味がありすぎてアニメのキャラクターとして演じづらいというか。

坂:ああ〜。なるほど。

今井:物語のなかにある、作品ならではのリアリティみたいなもののバランス感が未だに難しくて。

坂:たしかに柊は難しいかもね。

今井:「これで合ってる? 合ってるけど、こうだよね……?」みたいな。感覚で行けそうで行けない感じがずっとあったので、頭を使ってました。ずっと甘い飲み物を飲んで収録していましたね(笑)。

坂:頭に糖分を回さないと(笑)。

 

 

――今のお話の続きで、坂さんが収録で難しく感じたことはなんですか?

坂:アフレコ台本が届くまでは原作を読ませていただいていたんですが、僕自身も玄純を完全に理解できるところにいなくて。「どこからこういう考えが来るのかな」と改めて玄純と向き合ってみると、先生がコントラストとして彼の子供らしさと柊の大人っぽさを描かれているのを感じて。そのことに気付くまでが大変でした。それこそすごく頭を使って。どういう意図、どういう気持ちで、と。

玄純自身、柊に対しての感情を持つ自分と、その気持ちを良くないと思っている自分もいて、不安定で整理がついていないという状況なんですよ。そんな状態でも柊がいるから不安定なままでいられるというか。

そういった奥の奥までキャラクターを読み解くのがとても難しかったんです。正解に辿り着けているのかはまだ分からないのですが、とても表面だけではいかないキャラクターだなというのは読み込む段階で気付きがありましたね。一層も二層も三層も読み込まないと理解できない。

 

 

(C)︎キヅナツキ・新書館/ギヴン製作委員会
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