30代から始めるラブコメ・恋愛アニメ生活～おじさんはキャラクターたちの恋模様に魂の救いを求めた～

不必要なヘイトを買うキャラクターが少ない印象

物語の流れでキャラクター同士が対立してしまうことがあっても、基本的に悪い人がいないので双方の言い分や心情が理解しやすい感覚もあるのがまた乙です。また、どちらか一方だけでなく両方の視点から見せてくれることも多いので、それが一助になって出てくるキャラクターみんなを応援したくなってしまう。

そして現実では不可能でもアニメの中では最終的にほとんどの場合和解するので、その過程も含めて心にグッとくる物語が見られます。とある事件がきっかけになって好意を持って……みたいなことがあるのも嬉しい要素。

また、主人公とその相手役以外のキャラクターたちの動向が描かれたり、そちらでまた恋に発展するキャラクターが現れたりもするので、作品自体やそのキャラクターが魅力的であればあるほど先が気になります。

三角関係でひとりの女の子を巡ってとか、主人公を巡ってヒロインが争うみたいな展開になると双方のキャラクターのファン同士が対立する場面を見ることがありますが、これはこれでまた面白い。どちらの意見も理解できるだけに、両者に肩入れしたくなるんですよね。

【コミック】からかい上手の高木さん(20) 画集「卒業アルバム」付き特別版

　
最近原作が最終回を迎えた『からかい上手の高木さん』を例に挙げると、“からかい”という単語だけではイヤな子なのかな？　とか思うのですが、作品を見るとまったくそんなことはなく、最初から最後まで何の不快な感情を抱くこともなく楽しめていました。

そういえば、最近では主人公が好きだからこそ暴走して暴力を振るうようなヒロインもあまり見なくなりましたね。筆者の気のせいでなければ、ですが。

筆者が2023年夏クールに一押しだった『ホリミヤ -piece-』だと（もちろん第1期も視聴済み）、堀京子と宮村伊澄の掛け合いは一生見ていたくなるくらいでした。最終回の髪を短くした堀さんが可愛すぎたのはもちろん、それにあわせて自分も髪型を変える宮村くんがまたグッと来てしまったのだからもうどうしようもありません。

堀さんが宮村くんと喧嘩してちょっとキツく当たるようなエピソードもあったりしますが、それもまた理由があまりにも可愛すぎてまったく気にならなかった。それをあっさり許してしまった宮村くんの懐が広すぎたことも印象に残っています。