「復讐」の物語ではなく、仲間に支えられながら前進していく「開拓」の物語――肩書を覆すギャップが強いふたりに注目！　冬アニメ『最強タンクの迷宮攻略』ルード役・笠間淳さん＆ニン役・本渡楓さんインタビュー

累計99万部突破の原作・木嶋隆太・如月命先生、キャラクター原案・さんど先生によるファンタジー作品『最強タンクの迷宮攻略～体力9999のレアスキル持ちタンク、勇者パーティーを追放される～』。本作のTVアニメが2024年1月6日（土）より、ABCテレビ・テレビ朝日系列全国24局ネット「ANiMAZiNG!!!」枠ほかにて放送されます。

歴代最高の外皮【9999】の数値を持つタンクのルードは、勇者パーティーの盾役として迷宮攻略に挑んでいたが、〝使えないスキル〟を理由に追放されてしまう。だが、故郷への帰還中、助けた少女により、未知なるスキルが強力だと判明していき……。ルードは強力なスキルを駆使し、仲間と新たな道を切り開いていきます。

今回は放送直前に、ルード役・笠間淳さん、ニン役・本渡楓さんへインタビューを実施！　本作の見どころや演じるキャラクターの魅力、迷宮攻略後に叶えたい願いなど熱く語っていただきました。

最強タンク・ルードと聖女・ニンは肩書きから想像できないほどギャップが強い!?

――原作や台本をご覧になった際の感想をお聞かせください。

笠間淳さん（以下、笠間）：原作者さんのRPG愛を感じたのが最初の印象ですね。異世界を題材にした作品は、白熱したバトルや心躍る冒険、俺TUEEEな展開などがクローズアップされると思いますが、本作は少し違っていて。迷宮攻略にあたって、冒険してバトルするだけじゃなく、迷宮の主となっていろんなモンスターを複製したり、そこに冒険者を呼んでポイントを稼いだりするシーンがあるんです。そんな視点でしか見られないキャラクターたちの魅力や新たなストーリーが斬新ですごく面白い作品だなと思いました。

本渡楓さん（以下、本渡）：「外皮9999」というゲームの上限ともいえる能力をもったルードが、どんな話を繰り広げるのだろうというのが第一印象です。彼のビジュアルから精神年齢が高く感じられ、そんなキャラクターが迷宮攻略するというのは今までにはないような展開が待っているのではないかと思いながら読み進めました。

タイトルにもあるように勇者パーティーを追放されるなど序盤からいろいろなドラマが起こるのですが、様々なキャラクターの背景や抱える思いが各所で丁寧に描かれていて魅力的なんですよね。特にルードが持つ信念や原動力は少し変わっていて、見た目とのギャップは愛らしいなと思います。

――演じられるキャラクターの印象についてお聞かせください。

笠間：本渡さんもおっしゃっていましたが、ギャップがすごいなって思いましたね。タンクは、パーティーの中で縁の下の力持ちとしてしっかりしているイメージがあったんです。でも、ルードは妹のこととなると変態で……（笑）。

本渡：なかなかですよね（笑）。

笠間：愛情が重いんですよね。でも作中では、このような感情を抱くようになった理由も描かれていますし、シスコンというのもキャラクターの魅力として成立させられているので、素敵だなと思いながら演じました。

現実世界でも真面目に見えるのに、重い感情を持っている人って超萌えるじゃないですか。キリっと決めたおじさんがめちゃくちゃ子煩悩みたいな。

本渡：わかります！

笠間：それと同じ感覚で、ルードがみんなに愛されるのもわかりますし、僕も愛せるキャラクターだなと思いました。

――本作のタイトルを見ると復讐の物語なのかなと思いましたが、ルードのおかげか新しく道を切り開く「開拓」の物語になっているように感じました。

笠間：キャスト発表時のコメントでも書かせていただきましたが、この物語って決して追放されたことに対する復讐の物語ではなくて。自分と向き合って、いろんな人に支えられながら迷宮を攻略していくという前向きな物語なんです。そういう意味では、追放ものと言われる作品とは違うかもしれません。

――本渡さんから見たルードの印象をお聞かせください。

本渡：達観しているというか、落ち着きがあるのが魅力的です。あと、ビジュアル面では、顔のしわ（？）なのかな（笑）。ルードのアイデンティティともいえるその部分がすごく好きで！

笠間：（笑）。あれってなんていうんでしょうね？

――ゴルゴ線とも言いますね。

本渡：それがあるからおじさんといいますか、落ち着いて見えて。妹想いのギャップとあいまって素敵だなぁと思います。

――ニンについてはいかがでしたか？

本渡：彼女もギャップがかなりある子かなぁ。ヒーラーで聖女様というとしおらしく、常に柔和な笑みを浮かべているイメージがあると思うのですが、ニンは意志が強く、色々な表情を見せてくれます。特にルードが勇者パーティーを追放されるシーンでは、勇気がないと言えないこともしっかり言葉にしていて。強さが現れるシーン以外では、楽しい感情も照れた表情も素直に出せているんです。だから、彼女は大好きな仲間と一緒に頑張りたいという信念を持った、魅力的で尊敬するところがたくさんある子だと感じました。

――笠間さんから見たニンの印象は？

笠間：よくよく調べてみたら彼女は公爵家の三女なんですよ。公爵家と聖女としての使命を背負うなかで自分のやりたいことをやるという、葛藤しながらも己の在り方を見せてくれる姿は魅力的でした。たぶん長女だったら冒険に参加させてもらえないと思う（笑）。