冬アニメ『俺だけレベルアップな件』連載インタビュー:水篠 葵 役 三川華月|人間くさく、1人ひとりが何か目的を持って必死に生きているのが魅力
『ピッコマ BEST OF 2019』マンガ部門第1位を受賞した人気SMARTOON(縦読み電子マンガ)『俺だけレベルアップな件』が待望のアニメ化し、好評放送中!
先日放送された6話では、ダンジョン内で同じパーティーメンバーから罠にハメられ、巨大グモのボスモンスターとたった2人で戦うことになった旬と賢太。巨大グモと互角に戦う旬を見て、賢太は驚きを隠せない。そして旬はギリギリの戦いを繰り広げた後に、何とかボスモンスターを撃破する。
旬と賢太を置き去りにした攻撃隊の6人がダンジョンへ戻り旬たちに襲いかかるが、その時旬に、「6人を倒せ」という緊急クエストが発動する。次々と自分と同じ、モンスターではなくハンターである攻撃隊を倒してく旬。最後に残ったリーダーの右京は強化スキルを使うが旬には通用せず、6人全員を倒してダンジョンを脱出する。
『俺だけレベルアップな件』のアニメ化を記念して、インタビュー連載をお送りしています。今回ご登場いただくのは主人公の妹・水篠 葵役を演じている三川華月さんです。作品の印象やここまでのお話の中で好きなシーン、お気に入りキャラ、今後の見どころなどを語っていただきました。
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命を削りながら演じる坂さんに受けた大きな刺激
――『俺だけレベルアップな件』の原作や資料などを読んで感じた印象と魅力を感じた点、たくさんの人を引き付ける理由など、お聞かせください。
水篠 葵 役 三川華月さん(以下、三川):レベルアップしないとされている世界の中で旬だけがレベルアップしている点がとても面白いですし、爽快だなと思いました。バトルシーンは毎回同じようなバトルをするのではなく、旬のレベルに応じて戦い方が全然変わってくるので飽きずに楽しめる点だと思いますし、戦う相手もめちゃくちゃ個性があって好きです。
また、しっかりと人間くさいところが描かれているのも大変、魅力的だなと思いました。綺麗事ばかりではないそんな世の中で、1人ひとりが何か目的を持って必死に生きているのだと感じました。いろいろな要素が詰まっているからこそ、たくさんの方が楽しめる面白い作品になっているのではないかと思います。
――主人公の旬についての印象と演じられた坂さんのお芝居についての感想をお聞かせください。
三川:命を削っているな……大丈夫かな……という印象がありました。坂(泰斗)さんと収録時間が一緒になることが多いので、いろいろなお芝居を近くでたくさん見させていただきました。
印象に残っているのはバトルシーンの収録です。特に旬のレベルが低い最初の方のバトルシーンでは、大ダメージを負いながら長い時間戦うことになります。それを一回だけではなく何度も収録しなければいけないので、「あっ……これ以上やると坂さん、倒れてしまうのでは……!! 大丈夫かな!?」と本気で思うくらい、毎回全力で演じられていました。そのくらい命を削りながら旬を演じている坂さんからとても刺激を受けました。
ダンジョンに向かう旬を見送る葵の気持ちについて、受けた印象的なディレクション!?
――演じる葵の印象をお聞かせください。また魅力を感じる点や似ている点はありますか?
三川:葵は明るくしっかりしていて人のことを思いやれる、とてもいい子という印象があります。たまーに子どもっぽかったりお茶目な表情を見せたり、特にお兄ちゃんの前ではそういう年相応で妹らしい面が見えるので、そこがとても魅力的でかわいくて大好きです。
私も兄がいるので共感できるなという部分はたくさんありました。兄よりはしっかりしている自信はめちゃくちゃあるのですが、なんだかんだ兄という存在に甘えちゃうところが似ているかもしれません!(笑)
――演じる時に意識された点やキャラを構築していく中で参考になったり、印象深かったディレクションもあれば合わせて教えてください
三川:もし、私が葵の立場だとしたらお兄ちゃんが危ない目にあいながらハンターをしていることに対して、もっと危機感を持ち毎日心配しちゃうと思うんです。そういうプランでお芝居を持って行った時に、心配すぎるがあまり怒りすぎたり重たくなりすぎたりということがありました。
「例えばだけど、君のお父さんとかが危ないかもしれない工事現場に毎日お仕事に行ってるとして、最初は本当に気をつけて怪我しないで生きて帰ってきてねって見送るかもしれないけど、それを何年も同じ危機感を持ちながら毎日やり続けるかなぁ。そういう生活が日常になってきたら最初よりは慣れてもくるよね、きっと」とこのような内容のディレクションをいただいて、「確かに……!」と思いました。
もちろん心配しないわけじゃないけれど心配の度合いが行きすぎていた私にとって、この例えがとてもしっくりきたので印象に残っています。