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『戦国妖狐』灼岩役・黒沢ともよインタビュー【連載第2回】

“神回”第7話で芍薬と火岩の歩み寄りを感じたセリフとは?――『戦国妖狐』灼岩役・黒沢ともよさんインタビュー|印象的だったオーダーは「石灰岩じゃなくて、溶岩にしてほしい」!?

人間好きの妖狐・たまと、人間嫌いの主人公・迅火(じんか)の“義姉弟”が人間にあだなす闇(かたわら)退治の旅を続ける戦国バトルファンタジーアニメ『戦国妖狐』(原作:水上悟志)が好評放送中!

先日放送された第7話では、灼岩の中にいる火岩(かがん)が亡き蒼岩の欠片を返すために故郷の岩の里を訪れます。迅火、たま、真介、灼岩の一行は出産間近の妊婦と出会い、急きょ出産に立ち合うことに。そこに断怪衆の追っ手・道錬と烈深が現れ、交戦状態に突入。戦いの果てになんとか妊婦と赤ちゃんを守った一行でしたが、灼岩は霊力を使い果たし、巨岩になって長い眠りについてしまいます。たま、迅火、真介は深い悲しみに暮れるのでした。

アニメイトタイムズでは、キャスト・スタッフへのインタビュー連載を実施中。今回は、灼岩役を演じる黒沢ともよさんに、第7話を振り返っての感想、作品の魅力、灼岩の中にいる芍薬と火岩の2役を演じる難しさなどを語っていただきました。

 

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人間好きの妖狐・たまと、人間嫌いの仙道・迅火の“義姉弟”が、人間にあだなす闇(かたわら)と戦う世直し旅を続ける戦国バトルファンタジーアニメ『戦国妖狐』(原作:水上悟志)が2024年1月10日(水)より放送スタート!これを記念し、アニメイトタイムズではインタビュー連載を実施。第1回は主人公・迅火役の斉藤壮馬さんと、たま役の高田憂希さんです。作品愛の強いキャスト・スタッフが集まった本作の魅力や見どころをたっぷりと語っていただきました。  “水上悟志作品”の大ファンである斉藤さんが語る『戦国妖狐』の魅力とは?――原作や台本を読んだり、演じてみて感じた作品の印象や魅力を感じた点をお聞かせください。迅火役・斉藤壮馬さん(以下、斉藤):元々、『戦国妖狐』だけではなく、水上(悟志)先生の作品の大ファンでした。『戦国妖狐』は登場キャラそれぞれにドラマがあって、単純な勧善懲悪や善悪の二元論ではない、壮大なドラマが魅力的だなと思いました。登場キャラの人懐っこさやユーモラスなところも素敵だなと思っています。アニメの台本を読んだ時の感想は、原作に忠実で、たぶん原作が大好きなチームの皆さんがスタッフィングされているのかなと思うくらい、たくさんの...

 

芍薬と火岩の歩み寄りを感じた第7話。映像を見て思わず涙

――まずは先日放送された第7話を振り返った感想と、印象深いシーンやセリフを教えてください。

灼岩役・黒沢ともよさん(以下、黒沢):第7話は、旅の道中で助けた妊婦から名前を尋ねられた灼岩が「灼岩です」と名乗ったシーンで、芍薬と火岩が歩み寄っているんだなと感じました。

――問われてから名乗るまでに一瞬、間があったのが、ためらいみたいなものを感じてリアルだなと。

黒沢:私の個人的な解釈ですが、芍薬という人間の中に、闇(かたわら)が入り込んできて共存するとしたら50:50の関係になるのか、どちらかが受け入れる形になるのかで居住まいが変わってくる気がして。あそこで一瞬、「芍薬」と言いかけたのは、メインパーソナリティーは芍薬で、火岩が一歩引いている状態で成り立っていて。まるで父娘みたいに見えて「いいセリフだな」と感じながら演じました。

 

 
その妊婦がいよいよ出産間近というタイミングで、たまや迅火を追ってきた断怪衆の烈深が大岩を崖から転がしてきて。その進行方向にある妊婦を救うために命をかけて大岩を止めたシーンは、演じた時はただただ一生懸命でしたが、後でダビングした映像を拝見した時は涙が止まらなかったです。灼岩が一緒に旅をしてきた、たまや迅火、真介のお芝居も素晴らしくて。灼岩が岩になって眠りについた時、虚無感みたいな悲しさをすごく感じました。

第7話で好きなシーンは、ラストは名シーンなのでもちろん好きですが、「灼岩です」と名乗ったシーンと、妊婦のお腹をさわらせてもらった時、「すごいですよ〜! 迅火様もぜひ触ってください」と言ったシーンが、その場にいた誰よりも生きることの幸福さを感じている気がして好きでした。

――ラストシーンは、全3クールのうちの第7話という序盤とは思えない感動的なシーンでした。

黒沢:確かに。灼岩が人の姿で初めて登場したのは第2話で、「これでもまだ第7話は序章に過ぎないのか?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、その通りです(笑) 。

 

 

芍薬と火岩の掛け合いシーンの収録方法とは?

――深夜に一人、剣の練習をしている真介の元に灼岩がやってきて、芍薬と火岩が言い争うシーンがありましたが、芍薬と火岩の掛け合いは別録りだったんでしょうか? それとも止めずに流れで?

黒沢:最初はどちらかを演じて、後でもう一方をやる予定でしたが、調子が乗ってきてしまうと両方しゃべってしまって。また、2人のセリフが食い合ってしまう部分は「物理的に不可能なことをしたほうがおもしろいかも」と分けて録音しました。なので別々に録ったり、両方しゃべったりしながら会話感を作りました。

――火岩に芍薬を真介の嫁にしたいと言われた時、顔を真っ赤にする芍薬もかわいかったです。第7話の収録は、皆さんと一緒に録ることができたんでしょうか?

黒沢:皆さんが収録した翌週に一人で録りました。私のセリフを受けてくれる(真介役・木村)良平さんや(迅火役・斉藤)壮馬さん、(たま役・高田)憂希ちゃんのセリフが全部そろった状態で。ある意味、セーフティーネットが張られた状態で、「こうやって受けてくれるなら、ここまでやれるな」と逆算しながら録ることができました。普段なら一人の収録は寂しいんですが、第7話は情緒的にアップダウンが激しいお話だったので、やりやすくて助かりました。

 

 

――木村さん、斉藤さん、高田さんのお芝居が素晴らしいので、引っ張られる部分もあるでしょうし。

黒沢:それはもちろんです! 先輩方が毎回、すごく優しくしてくださって。良平さんは手練れ中の手練れなので、逆に「フレッシュさが足りない」と言われながら収録されていて(笑)。迅火も暴走系の役ですが、壮馬さんが暴走し始めると良平さんが全部拾ってくれて助かっていました。

――断怪衆の烈深は、大岩を落として、食い止めている灼岩を背中から刺すというひどい男ですが、初登場時は英語っぽくしゃべったりと、おもしろキャラなのかなと思っていました。

黒沢:本当ですよね。飛び道具みたいに登場して来て(笑)。一緒に収録できなかったんですが、切り抜きとかTikTokでバズりそうだなと思いながら見ていましたし、敵側ではあるけれど仲間に入りたいなと思っちゃいました。イベントとかで生でラップを聞けたら楽しそう(笑)。

 

 

(C)水上悟志/マッグガーデン・戦国妖狐アニメ化事業部
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