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『天官賜福』青灯夜遊こと青鬼戚容(チーロン)の情報まとめ 

『天官賜福』青灯夜遊こと青鬼戚容(チーロン)の情報をまとめてご紹介! 謝憐&花城との関係や過去についても解説

墨香銅臭先生が綴る人気小説を原作とした中華ファンタジーアニメ 『天官賜福』。その第2期となる『天官賜福 貮』日本語吹替版が2024年1⽉7⽇よりTOKYO MX・BS11ほかにて放送中。日本語翻訳版小説は第2巻まで刊行され、第3巻が2024年4月15日頃発売予定です。

「天界」「人間界」「鬼界」の三つの領域から成る架空の古代中国を舞台とし、主人公・謝憐(シエ・リェン)をめぐる八百年にわたる壮大な物語が描かれる本作。神秘的な世界観、美しいアニメーションや心情描写が秀逸で、アニメ第2期ではさらなる反響を呼んでいます。

鬼界には「血雨探花」花城(ホワチョン)の他にも非常に有名な鬼が存在し、「青灯夜遊」青鬼戚容(チーロン)もその一人。彼には意外な過去があり、謝憐との関係も注目したいところです。本稿では青鬼戚容に関する情報をまとめています。

※本稿にはアニメ『天官賜福』『天官賜福 貳』、日本語版小説第2巻までのネタバレが含まれます。ご了承ください。

 

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「青灯夜遊」の異名を持つ青鬼戚容(チーロン)

 

神々が天界と人界を切り離し、生きとし生けるものすべての上に立っているのに対し、鬼界はそこまで人界と切り離されていません。妖魔鬼怪は人間と同じ土地を好み、ある者は闇の中に潜み、またある者は人間に化けて人々の中に紛れ込み、人界をうろついています。

そんな妖魔鬼怪のなかでも「青鬼戚容」は非常に有名。彼は下品極まりない言葉で人を罵るのが常で、また死体を木に吊り下げるという「逆さ吊り死体の森」を好むことで知られており、天界でも鬼界でも誰もが彼のことを悪趣味だと嘲っています。

謝憐が通った与君山の逆さ吊り死体の森は、宣姫(シュエン・ジー)が戚容の要求に従って供えたもの。明光殿の将軍・裴宿(ペイ・シュウ)の話によると、宣姫は死んでから既に数百年も経っていますが、百年ほど前に戚容に気に入られて配下になり法力が増大したようです。

さらに戚容には多くの手下である小鬼がいて、彼らは頭上に青い灯火を一つ乗せなければならず、その全身はまるで大きな青い蝋燭のように見えます。戚容のもつ異名「青灯夜遊(せいとうやゆう)」は文字通り「青」と「灯」を意味しており、彼はかの有名な「四大害」に名を連ねています。

 

戚容は四大害の一人

 
四大害とは、世を乱すとされる「黒水沈舟」「青灯夜遊」「白衣禍世」「血雨探花」を指します。このうち三人は最高等級「絶」に達しており、それぞれ謎が多く今後も注目したい重要な存在です。

「青灯夜遊」こと戚容だけが「凶」の等級でその域に達しておらず、いわば「近絶」。その戚容がなぜ四大害に数えられるのかというと、文神である霊文(リンウェン)いわく、年がら年中問題を起こして煩わしくてたまらないからか、もしくはただ単に一人加えて数を四つに揃えれば覚えやすいからという理由があるのかもしれません。

 

〈鬼の等級〉

世に災いと変乱をもたらす妖魔鬼怪。彼らはその能力に基づいて、悪厲凶絶の四つの等級に区分されています。

悪:人を一人殺す力を持ちます。
厲:一門を皆殺しにできる力を持ちます。
凶:一つの町を滅ぼし皆殺しにできます。
絶:四等級のなかの最高等級。絶がこの世に現れると国と民に災いをもたらし、天下を大混乱に陥れます。

 

 

「血雨探花」「黒水沈舟」「白衣禍世」

四大害のうち現在天界が最も関わり合いになりたくないのは、「血雨探花(けつうたんか)」こと花城。 彼は銅炉山の中にある「蠱城」(一つの巨大な蠱毒)での戦いで勝ち残り、その中から出てきたことでも知られています。

蠱城では、百年ごとに無数の鬼が集結して殺し合いをし、最後の一人になるまで殺し合いが続けられて蠱毒が完成するのだとか。大抵は一人も残らないのですが、残って出てくる者がいれば、必ず世を乱す魔王となるに違いないと言われています。

数百年間で銅炉山から出てきた鬼はたった二人しかおらず、 花城はまさにその内の一人で、もう一人は「黒水沈舟(こくすいちんしゅう)」。いずれも絶境鬼王として名を馳せる鬼となりました。「黒水沈舟」は「黒水玄鬼」とも呼ばれる強力な水鬼ですが、世に出てきて問題を起こすことはまれで、会ったことがある者はほとんどいません。

そして「白衣禍世(はくいかせい)」は別名「白無相(バイウーシャン)」といい、悲喜面で顔を覆い白衣を身に纏っています。かつては仙楽国を滅亡へと追い込んでおり、謝憐とも関わりがある人物。しかし、天界の第一武神である君吾(ジュンウー)によって白衣禍世はすでに排除されたと言われています。

 

花城と戚容の関係

 
花城が言うには、誰もが鬼市に目をつけるなかで戚容は以前から鬼市を欲しがり、羨ましくてしょっちゅう嫌がらせをしてくるのだそうです。

戚容は鬼市に腹心を何人か送り込んだものの騒動を起こすのに失敗し、花城に叩きのめされて跡形もなく消滅させられています。再戦するつもりでいたものの、第二陣は鬼市へ向かう道中で流刑にされた裴宿に出くわしてしまい、彼の手でその第二陣も一掃されました。

短期間で腹心を立て続けに二度も失うこととなり、知らせを受けた戚容はもちろんいきり立って、続けざまに呪詛の言葉を吐いています。

花城は戚容のことを「ゴミ」「悪趣味なゴミ」などと呼んでおり、その戚容の根城を潰した時に「血雨探花」という異名がついたのだそうです。鬼界の者ですら戚容のことを嫌って相手せず、黒水も嫌っていて相手にしないといいます。

根城はかつて花城に壊滅させられたものの戚容本人は逃げており、それから五十年かけてまた新しい根城を造りました。

 

謝憐と花城が戚容の縄張りに潜入

 

とある目的のため、花城は謝憐を連れて戚容の新しい縄張りに潜入。この時、怪しまれないために偽の皮に替えて小鬼の姿になった謝憐と花城の姿も必見! 普段とはまた違った鬼格好いい&鬼可愛い二人がアニメで見られると思います。そして戚容は警戒心が相当強く、潜入する二人がここからさらに戚容に近づく方法は一つしかありません。

鬼界のいわゆる四大害の中で、三人の絶は人を食うという噂は聞こえてこないのですが、戚容だけがまだその欲を捨てられていないのか、花城が言う戚容に気づかれないように近づく唯一の方法とは、つまり食材(=人間)の中に紛れ込むことなのです。謝憐と花城は小鬼の姿から人間の姿になって洞窟のさらに奥へと進んでいきます。

 

 

「戚容」は本名だった……!

もしある神官について知りたいなら、その神官の廟を見つけて神像を見るなり、語り継がれてきた神話や伝奇を聞いてみるなりして、人間だった頃に何をしてきたのか知ることができます。しかし妖魔鬼怪はそうではなく、彼らが人間だった頃にどんな人物でどんな姿だったのか、そのほとんどが謎に包まれています。

実は謝憐は、風信(フォン・シン)の配下である南風(ナンフォン)が初めて「戚容」の名を口にした時から、この戚容が謝憐の知っているあの戚容なのかどうか少し気になっていました。けれど、一般的に妖魔鬼怪は過去を隠すものだという共通認識があります。鬼の真名は秘密にしているものなのですが、なんと「戚容」は本名であることが明らかになります。

誰かを罵り倒す戚容の言葉は下品そのものとしか言いようがない。戚容の洞窟で 謝憐があの「戚容」であるとほぼ確信したのは、彼の声に聞き覚えがある上に、謝憐が知っている戚容以外に「跪く太子像」にここまで執着する者はいないからなのです。

また、戚容による神官たちへの罵倒を聞いていた謝憐は、裴茗(ペイ・ミン)と権一真(チュエン・イージェン)が喧嘩をするように戚容が仕向けていたことも知ります。

 

中元節のこと

 
戚容は謝憐が三度目の飛昇を果たしたあと、謝憐を訪ねようとしていたらしいのですが、向かわせた手下が一人も戻って来なかったといいます。

思い返せば中元節(先祖や死者の霊を祀る日であり、鬼界の門が大きく開く)の夜、謝憐は牛車で出会った花城と一緒にいました。おそらく戚容が向かわせたという手下は、全員花城に片づけられてしまったと推測されます。

 

<次ページ:戚容は仙楽国の皇族で謝憐の従弟>
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