アニメ総集編『パリピ孔明 Road to Summer Sonia』諸葛孔明役・置鮎龍太郎さん×月見英子役・本渡楓さんインタビュー|それぞれのキャラクターが私の胸に何かを置いていってくれるんです――
2022年にアニメ化、2023年にテレビドラマ化され、日本国民を“パリピ”の渦に巻き込んだ『パリピ孔明』が映画化。アニメ総集編『パリピ孔明 Road to Summer Sonia』と題し、2024年3月1日(金)から全国の劇場で公開されます。
『パリピ孔明』は、三国志の諸葛孔明が現代の渋谷に転生し、駆け出しのアーティスト・月見英子の軍師として彼女のスターダムの道へと知略計略を巡らせるという、奇想天外な設定と王道の青春ストーリーが混在した作品。映画は全12話のアニメから英子がサマーソニアへの出場権を獲得するストーリーを抽出、新たなライブシーンを加えて上映されます。
アニメイトタイムズでは、諸葛孔明役の置鮎龍太郎さん、月見英子役の本渡楓さんにインタビュー。「自己肯定がぶちあがって自分を大事に思える」という本作の見どころや、それぞれの音楽の思い出についてお話を聞きました。
英子が主人公、孔明は軍師。ヒロインはオーナー
――映画の制作が決まったという話を聞いたとき、どのようなお気持ちでしたか?
諸葛孔明役・置鮎龍太郎さん(以下、置鮎):もしかしたらあるかなという予感はしていましたが、一報を聞いたときは「映画!?」とやっぱり驚きました。
月見英子役・本渡楓さん(以下、本渡):アニメでも音楽に力が入っていましたが、あれが劇場で聞ける、見られるとなると、すごいんだろうなと思って。映画館の極上の機材であの音楽を聞けると思うと、今からワクワクしています。
――お互いが演じるキャラクターにはどのような印象をお持ちですか?
本渡:私、孔明のことが大好きで、大好きで。どうしたらいいか分からないくらい好きなんですよ! 英子自身がそう思っているかは分かりませんが、彼女からしたら孔明って、神様みたいな存在だと思うんです。孔明と出会って、助けてもらったから成長できたところもあって。もう親みたいな感じです。でも、お父さんというよりかはお母さんかな。
置鮎:よく言われます(笑)。
本渡:置鮎さんも現場ですごくあたたかくて、お母さんのような安心感がありました! 本作では「孔明が言うならその通りなんだろう」と思わされてきましたが、それと同じように「置鮎さんが言うならその通りです」という気持ちになることが多くて。
置鮎:決して洗脳はしていませんよ(笑)。
本渡:(笑)。孔明は信頼できるカリスマ軍師ですね。あー、私にもあんな軍師が専属で付いてくれないかなぁ。
置鮎:それは僕も思う。いて欲しいですね。
――置鮎さんは英子にどのような印象をお持ちですか?
置鮎:英子さんは元々すごい素材や明るさを持っているのに、表に出しきれていないところがあって。だからこそ、色々な人が「手を貸してあげたい」という気持ちになるのかもしれません。
三国志の時代に孔明は、忠誠を誓う存在がいました。それと同じように、英子さんに仕えたいと思ったのも、深く訴えてくる何かが彼女にあったからで。きっと人を虜にするカリスマ性みたいなものを英子さんは持っているんだと思います。
――映画のなかで、お二人が読者のみなさんに注目して欲しいシーンを教えてください。
置鮎:ライブシーンは新規カットも追加されているので、劇場でぜひ見ていただきたいです。あと、孔明としてはやっぱり出会いのシーンと、ラストシーンですね。本作は英子さんの成長物語でもあるので、それを感じて欲しいです。
本渡:音楽シーンでいえば、孔明とKABE(太人)くんのラップバトル。あそこのシーンが本当に好きで、何度見てもテンションが上がります。KABEくんが自分の思いを言葉にする姿やリズム・フローに乗る感じがすごく素敵で。それに対する孔明のいわゆる“孔明ラップ”にも虜になってしまいました。
置鮎:あのシーン、手前味噌ですけど改めて見たら面白かったです(笑)。
本渡:孔明がキラキラの椅子に座って登場するところは「なんだこれ」って思いました(笑)。そこも含めて好きです。あとは、AZALEAが仮面をとって歌うシーンも大好きです。映画は総じて、音楽に関係あるシーンがより見ごたえのある映像になっているんじゃないかな!
――魅力的なキャラクターが多数登場する本作。自身が演じる以外で推しのキャラクターを教えてください。
置鮎:メインどころで言えばラップで対決したKABEさんと、オーナー小林さんですね。彼の存在は大きい。
本渡:オーナーは本作のヒロインですからね。
置鮎:英子さんが主人公、孔明は軍師、ヒロインはオーナー。これがスタッフさんの共通見解です(笑)。
――なるほど(笑)。でも、オーナーがいなかったら孔明があそこまで英子の力になれなかったかもしれないですよね。
置鮎:そうですね。拾ってもらえる場所があったから、お仕えすることができたんだと思います。
本渡:私はKABEくんの親友のささっちょ。本作はたくましいキャラクターが多いなかで、彼はちょっと柔和な感じがあって。でも、筋が1本通っているんです。ささっちょからは、どんな境遇・環境でも自分はラップをこうやり続けるんだという強い意思を感じました。
KABEくんとの絆も確かなもので、久しぶりに会っても変わらないんです。彼の“どこかにいそう感”が、私のなかでは輝いていました。