ReoNa５th anniversaryを迎えたReoNaがこれまでの軌跡を楽曲と共に振り返る｜5周年＆クラウドファンディング開催記念インタビュー第1回

要になり続けている「SWEET HURT」

――ここからは、これまでの作品のアートワークを見ながら、制作の裏側を振り返っていければと思っています。まずはデビューシングルであるテレビアニメ『ハッピーシュガーライフ』エンディングテーマ「SWEET HURT」。

ReoNa：『ハッピーシュガーライフ』は部屋の中で展開していく物語ということもあって、閉鎖された空間というのがビジュアルのひとつのキーワードとしてありました。……なんだか懐かしいですね。今あらためて見ると顔が幼いような気がします。この時期は、衣装を選んだり、買いに行ったりする時には私も参加していました。普段買っているピアスショップのピアスを選ぶことも。ヘアメイクは今と変わらず、Mizuhoさんが担当してくれています。

――当時から編み込みがかわいいです。ヘアメイクを担当されているMizuhoさんとは長いお付き合いになりますよね。

ReoNa：「SWEET HURT」から、全シングル、全アルバム、ずっとMizuhoさんにお世話になっています。『Null』からは、スタイリストとしてHELLCATPUNKSさんに入っていただいています。

『SAO』神崎エルザの歌唱で知られるReoNa“これまで”と“これから”への覚悟「このうたが誰かの心に寄り添えるものになればいい」／1stシングルインタビュー

影があってミステリアス。儚く叙情的で、どこか少年っぽさのある歌声を持つ“絶望系アニソンシンガー”ReoNaが、TVアニメ『ハッピーシュガーライフ』ED「SWEETHURT」で本格ソロデビュー。そのヴェールを解き放つ。ReoNaはデビュー前に『ソードアート・オンラインオルタナティブガンゲイル・オンライン』(アニメGGO)の劇中のアーティスト・神崎エルザの歌唱役に抜擢されたことでも周知されているシンデレラ・ガールである。一見すると順風満帆なイメージすらある彼女だが、ここにたどり着くまでは決して平たんな道のりではなかった。19歳という若さにして、覚悟を決めたような言葉がなんの躊躇いもなく次々出てくるところがそれを物語っている。ある種パンク的ともいえる生き方をしてきた彼女が放つ音楽は、タイアップ作品と言えどその人生観が投影されたものになっていた。表現者としてどんな思いで今作に向かっていったのか、過去のエピソードを振り返りながら紐解いていく。　共感がなによりの力になる──以前アニメイトタイムズに掲載されていたインタビューで、「どう歌っても暗くなっちゃうんです」といった発言をされていたことが個人的に印象的だったんですが、その理由ってご自身ではどう分析...

――HELLCATPUNKSさんが入ったことで、より衣装のコンセプトが明確になりましたよね。その前からReoNaさんと言えば、革ジャンにドレッシーなワンピースという印象でしたが「SWEET HURT」は……。

ReoNa：そう、メインでは唯一ライダースを着ていないんですよね。ライブやアーティスト写真では着ているんですけども。ただ、当時からチョーカーとライダースとワンピースというところも、さきほど話題に挙げてくださった編み込みも変わっていなくて。そこは当時からですね。ライダース＋ワンピースは戦闘服じゃないですけども、そういう印象があるものです。

――カップリングに収録された「おやすみの詩」、「カナリア」も閉鎖された空間を思い出すような曲でした。それでいて、お歌へのラブソングでもある「SWEET HURT」は、今のReoNaにとって、どんな曲となっていますか。

ReoNa：当初から、デビュー曲はどれだけ時間が経ってもいろいろなタイミングで注目されるものなんだろうなと思っていました。この先も、どのタイミングでReoNaと出会ってくださった方も「デビュー曲ってなんだったんだろう？」と立ち返る曲になるんだろうなと、チームReoNaとして考えていたところで、私自身もそう考えていて。今考えても、始まりの1曲ってとても大切なもので、要になり続けているものなのかなと思っています。