音楽
ReoNa、残してきた足跡|ReoNa5th anniversary スペシャルインタビュー第2回

ReoNa アルバム『HUMAN』に至るまで、音楽の旅路を振り返る|5周年&クラウドファンディング開催記念インタビュー第2回

 

ライブの演出面にも変化があった「生命線」

――次は「生命線」が収録された『月姫 -A piece of blue glass moon- THEME SONG E.P.』。本作を手掛けたLIVE LAB.所属のクリエイター・毛蟹さんも多大な影響を受けていた、伝説的ゲーム『月姫』のリメイク作品「『月姫 -A piece of blue glass moon-』の主題歌です。

ReoNa:ゲーム主題歌は「Scar/let」(家庭用ゲーム『ソードアート・オンライン アリシゼーション リコリス』主題歌)以来で、『月姫 -A piece of blue glass moon-』に寄り添わせていただきました。『月姫』は、私が生まれた頃から楽しまれていた歴史ある作品です。

月日を経て、そのリメイク作品に寄り添わせていただくことができたのは、なんだか不思議な気持ちもありつつ……しかも、オープニング主題歌の他、各シナリオ、計4曲も寄り添わせていただけるとは思っていなくて。その後、いざゲームをプレイした時に、あの画面の中でお歌を受け取っていただけることは、とても光栄なことだなと感じました。

毛蟹さん自身が『月姫』を深く愛していらっしゃるので、作品との親和性がものすごく深い楽曲たちです。

 

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2021年、夏。ReoNaのお歌と共に伝説が蘇る――。奈須きのこ・TYPE-MOONがおくる伝奇ビジュアルノベル『月姫』。リメイク版の『月姫-Apieceofblueglassmoon-』の主題歌をReoNaが担当すると発表されてから約半年。新生『月姫』も、ReoNaの主題歌も、言葉通り“待望の”リリースである。「死の線」を見る能力を持つ主人公・遠野志貴を中心に物語が展開する本作。『月姫-Apieceofblueglassmoon-』は、“アルクェイド”シナリオ『月姫』と“シエル”シナリオ『夜の虹』の2篇で綴られる。作品を新生させるにあたり、奈須きのこ自らの手により分解し再構築された物語は2010年代の東京を舞台にアップデートした。『月姫-Apieceofblueglassmoon-』に続き、新主題歌「生命線」を筆頭に、“アルクェイド”シナリオ『月姫』と“シエル”シナリオ『夜の虹』の物語に寄り添った楽曲がパッケージされたEPが、9月1日(水)にリリースされる。制作を手掛けたのは、ReoNa楽曲、『Fate/GrandOrder』の音楽などを手掛けているLIVELAB.所属のクリエイター・毛蟹。彼女と毛蟹の人生に新生『月姫』が交差するのはもはや必然だったのかもしれない――本作の制作について紐解いていくと、運命的とも言える軌跡があった。「実は2018年の秋には...

 

――『月姫 -A piece of blue glass moon- THEME SONG E.P.』は青のライダースが印象的でしたね。

ReoNa:初めてブルーのライダースを着ました。撮影は平野さん。楽曲タイトルになっている「生命線」という言葉をビジュアル面でもフィーチャーしています。

――ライブでもまさに「月」「生命線」を表現した演出が印象的ですよね。

ReoNa:レーザーを使って、生命線を表現したことも。それまでレーザーを使う曲ってなかったので、ライブの演出面でも、ひとつ変化があったように思います。
 

――このあたりから、ライダースの色もカラフルに。

ReoNa:確かに『Naked』もレッドとブラウンの中間くらいの色に。このあたりからコンセプトに合わせてライダースやワンピースの色に変化がありましたね。

――アコースティックコンサートツアー『ReoNa Acoustic Concert Tour 2022 “Naked"』と同タイトルのE.P『Naked』は、スタジオでのジャケット写真に。

ReoNa:アンプラグド感というか……。『Naked』という言葉の通り、むき出しの木の温かさ、自然の色味というのが、このビジュアルコンセプトの柱になっていたように思います。

 

〈Shall we Dance?〉という言葉に導かれて

――『シャドーハウス 2nd Season』オープニングテーマ「シャル・ウィ・ダンス?」は、高校生ダンサーを引き連れてのMVも印象的でしたね。ReoNaさんのタップダンスの挑戦もありました。

ReoNa:楽曲や歌詞の世界に引っ張ってもらいました。それこそ、〈踊りましょう〉と言うからには私も踊ろう、ダンスするならそれに相応しい衣装を選ばなきゃ、といった話をしていました。ライブではドクターマーチンを履くことが多くて。今回は、ドクターマーチンをタップシューズに加工してもらって……。

――オーダーメイドで作ってもらっていたんですね。

ReoNa:はい。普通のタップシューズと比べると何倍にも重いんです。本来であればタップシューズじゃないものを、特別仕様にしてもらいました。いろいろな人との出会いがあった曲でもあって。REAL AKIBA BOYZさん、タップをご指導してくださったレオナ先生、TSMの皆さん(TSM高等課程の学生たちや先生たち)……本当にこの〈Shall we Dance?〉という言葉が歌詞になった瞬間から、いろいろな歯車が動きました。ReoNaのライブの楽しみ方の幅もぐんと広がったように思います。

 

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――「シャル・ウィ・ダンス?」がなかったら、昨年の武道館公演(『ReoNa ONE-MAN Concert 2023"ピルグリム" at 日本武道館 ~3.6day 逃げて逢おうね~-』)はまた違ったものになっていたんじゃないかなと思うくらい。

ReoNa:そう思います。アニサマ(『Animelo Summer Live 2022 -Sparkle-』)、その後の『De:TOUR』と、武道館と「シャル・ウィ・ダンス?」という曲と密接に過ごした期間でした。

また、『シャドーハウス』とのご縁が「ないない」だけで終わらず。第2シーズンでまたもう一度タッグを組ませていただけて。この「シャル・ウィ・ダンス?」という曲も、作品を知ると歌詞の聴こえ方が全然違う曲になります。何度だって『シャドーハウス』と一緒に楽しんでいただきたいです。

――そういえば、エンディングテーマ「Masquerade」を歌われていたClariSのおふたりにインタビューさせていただいた時に、「シャル・ウィ・ダンス?」(『シャドーハウス 2nd Season』OP)を一緒に踊りたいというお話をされていて……。

ReoNa:えっ、本当ですか? 大先輩で、尊敬しているおふたりです。そう言っていただけて、すごく嬉しいです。

――『シャル・ウィ・ダンス?』のデフォルメラバーフィギュア、ぜひ見たいなぁ……。

ReoNa:全身真っ赤のドレス。これがデフォルメラバーフィギュアになったら、鮮烈な印象になりそうです。……並べるの楽しそう……考えるとワクワクします。

 

ゴミを美しく撮る、というのがひとつのテーマ

――『Alive』『HUMAN』、どちらも衣装は白なんですけども、味のある白というか……。

ReoNa:奇しくもどちらも白で、少し加工をして少し汚しているんです。ちょっと話が変わってしまうんですけども、2020年くらいからガンプラをやっていまして、その中でウェザリングという加工の技法があることを知って。その知識を応用しました。

 

 

――なるほど、風化させるような技法があるんですね。「Alive」のMVは『アークナイツ【黎明前奏/PRELUDE TO DAWN】』OPテーマならではの、雄大な自然とのコラボレーションも印象的でしたが、それにもピッタリ。

ReoNa:この衣装は山の中で見るのと、室内で見るのとで印象がまた違うんです。山の土で汚しを入れてみたり、破け具合を調整してもらったり。帯のようなところも現地で手直しを入れています。いざ、広大な自然の中に立って初めてわかったこともありました。周りの方には「汚い恰好が似合うね」と言われていました(笑)。私としては、最高の褒め言葉です。

写真は平野さんが撮ってくれているのですが、MV現場にも来てくださって。私が山の頂上にいるところや、水に入っているところも、写真に収めていただきました。

――さきほど、汚い恰好が似合うね、というお話がありましたが、それこそ『HUMAN』はごみの中の一枚がジャケットとなっていました。

ReoNa:抜けるような青空、うず高く積まれたゴミの山、そこに佇む……。ゴミを美しく撮る、というのがひとつのテーマでした。

 

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――海洋ごみって深刻な社会問題ではありますけど、それも人間が生み出したもので。捨てられたものも、拾い集めてみたら美しさを放つというのはある意味希望でもあるように思います。私は小さい頃、シーグラスをよく集めていました。

ReoNa:シーグラス、綺麗ですよね。アートにもなりますし、漂流物ならではのロマンってあるように思います。

昔はよく、自分の人生を「しょうもない」って言っていたんです。「しょうもない、しょうもない」って。ゴミも「しょうもない」ものかもしれませんけど……その「しょうもないもの」にスポットを当てていきたいなと思っています。

――何者でもない少女だったReoNaが、ひとりの『HUMAN』になるまでの人生観を体現したアルバムでもあると言えるのかもしれません。

ReoNa:そうですね。アルバムごとに、ひとつずつ区切りがあるように感じているんです。『unknown』まで、『HUMAN』までと、それぞれ節目になっているような気がします。
 

――今後のReoNaについて今お話できることはありますか。

ReoNa:未来はまだまだわかりませんが……近いところで言うと、5周年という節目にたどり着いて、その5周年の締めくくりである『ReoNa 5th Anniversary Concert Tour “ハロー、アンハッピー”』を控えています。あなたのいる街で、これまで大切にしてきた言葉である“ハロー、アンハッピー”を交換して。そして10月20日には "Birth 2024"があります。

また、“一対一”、会場で受け取っていただけますように。

 
インタビュー&文・逆井マリ
インタビュー企画・協力:松原正泰(アニメイト)

 
 

ReoNa5周年記念プロジェクト!情報

[開催期間]2024年4月1日(月)18時~2024年5月30日(木)23時59分
[開催場所]ソレオス

[リターン品内容]
ReoNeさんが5年間にリリースしたCDの衣装のラバーフィギュア全11種
フィギュア素材:PVC/サイズ:H70×W50×D45mm
※リターン品の仕様は予告なく変更となる場合があります。

目標金額達成でラバーフィギュアの種類が増加!

本プロジェクトは、目標金額が達成されるごとに製作するラバーフィギュアの種類を増やしていきます(最大11種類)。
※一般発売の予定はございません。

【STAGE 1】200万円
・SWEET HURT
・forget-me-not

【STAGE 2】400万円
・Null
・ANIMA

【STAGE 3】600万円
・unknown
・ないない

【STAGE 4】800万円
・月姫 -A piece of blue glass moon- THEME SONG E.P.
・Naked

【STAGE 5】1100万円
・シャル・ウィ・ダンス?
・Alive
・HUMAN

※金額はすべて累計

 

CD情報

HUMAN

【発売日】2023年3月8日
【価格】
完全生産限定盤:6,600円(税込)
初回生産限定盤:4,400円(税込)
通常盤:3,300円(税込)

 

 

Null

【発売日】2019年8月28日
【価格】1,320円(税込)

 

ANIMA

【発売日】2020年7月22日
【価格】1,320円(税込)

 

unknown

【発売日】2020年10月7日
【価格】3,300円(税込)

 

ないない

【発売日】2021年5月12日
【価格】1,320円(税込)

 

生命線

【発売日】2021年9月1日
【価格】2,200円(税込)

 

Naked

【発売日】2022年5月11日
【価格】1,650円(税込)

 

シャル・ウィ・ダンス?

【発売日】2022年7月27日
【価格】1,320円(税込)

 

Alive

【発売日】2022年12月7日
【価格】1,320円(税込)

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