芝居に乗せたキャラクターの成長と信頼関係――『七つの大罪 黙示録の四騎士』パーシバル役・小村将さん×ドニー役・戸谷菊之介さん×ナシエンス役・島田愛野さん×アン役・中村カンナさん座談会|メリオダス役・梶裕貴さんの前にパーシバル隊キャストが思わず整列!?
メリオダスとの邂逅は“第1話以上の緊張感”
ーー第16話では、長らくパーシバルたちの旅に同行していたシン(ランスロット)の正体が明かされました。
戸谷:シンが敵を倒してくれたり、サポートしてくれたり、アドバイスをくれるので、本当に頼りになる存在です。
中村:「何かあっても、シンがいるなら大丈夫!」という感じ。後ろにいてくれるだけで安心感があります。
小村:物語とキャスト陣の構図が全く一緒なんですよ。僕らのわちゃわちゃを内山さん(シン/ランスロット役・内山昂輝さん)がビシッと締めて、「先輩ってすごい!」と思えるような。本当に格好良すぎます。
ーーアフレコ現場では内山さんがシンのような立ち位置なんですね。
島田:そうですね。役者として、まだまだ“よちよち歩き”の私たちを引っ張ってくれる存在です。
ーーそして、第17話では、遂にパーシバルとメリオダスが出会いました……!
小村:アフレコでは膝がずっと震えていて、マイク前に立っていられないくらい緊張しました。
中村:かなり緊張してたよね。「頑張れ!」と思いながら、見ていました。
小村:空気感が普段と違った気がします。現場にメリオダス(役・梶裕貴さん)が入ってくるんですよ……(笑)。
ーー(笑)。
小村:僕らもアフレコの回数は重ねていましたが、梶さんが入ってくると、スタジオの空気が良い意味でピリッとしたんです。ただ、横からメリオダスの声が直に聞こえる環境だったので、個人的にも感慨深かったです。思い出に残る収録になりました。
戸谷:頼もしかったです。梶さんも本当に優しくて。
島田:優しかった!
小村:完璧なサポートをしてくださったんです。
島田:みんなを引っ張ってもらいました。アフレコ終わりに、出口で一列に並んで「ありがとうございました!」って(笑)。
一同:(笑)。
クライマックスには一番の熱い展開が待っている
ーーこれまでの話数で特に印象的なエピソードを挙げるとしたら?
小村:やはり僕は第1話です。じいじとの別れのシーンはもちろん、パーシバルが冒険に出るまでの時間を描いたアニメオリジナルの描写が大好きなんです。「こうやってパーシバルはひとりで生活をしていたんだな」と。その後、じいじが繕ってくれた洋服を見つけて、「冒険に出ます!」と言ってから、転んじゃうんですよ。そういったパーシバルの可愛らしさも含めて、印象に残っています。
戸谷:ドニーとしては、先ほども話に挙がった第15話の“魔力の覚醒”でしょうか。原作を読んでいるときから熱いシーンだと思っていたので、「アニメでもその熱さを出したい」と気合を入れて演じました。
島田:そうだったんだ。個人的にはイロンシッド戦(第7話〜第8話)も好きです。まさか序盤に主人公が倒されてしまうなんて……。
小村:あそこは衝撃的ですよ。
島田:あれだけ残虐にやられるなんて、誰も想像していなかったと思います。そこから復活していく過程では、一気に希望が広がっていきました。全体的にあの戦いは、情緒の上がり下がりがすごいんです。
戸谷:アンの「死んでもあなたのようなクズには屈しないわ」というセリフには痺れました。
島田:格好良いよね!
中村:ありがとう!……私が言うのはおかしいけど(笑)。
戸谷:ナシエンスも良かったです。パーシバルに声を掛けるシーンは泣きながら観ていました。
島田:口では「モルモット」と言っていましたが、心ではずっと「英雄」だと感じていたんです。
ーー本音が見えるシーンですね。強敵が次々に出てくるので、毎回ハラハラさせられます。
小村:本当にどの敵もめちゃくちゃ強いんですよ!
島田:毎回「このレベルの敵が来るんだ……」という驚きがあります。
戸谷:シンから与えられた特訓みたいなものだと思っています。
小村:本当にそうです。「お前らだけでやってみろ」と。
中村:私はみんなが赤ちゃんにされるエピソード(第13話〜第14話)が好きです。
小村&戸谷&島田:ああ〜!
中村:最後にアンが大泣きする流れは、監督さんからも「アンちゃんの見せ場だから」と言われていました。とても感動的な回だったので、プレッシャーもありつつ、一生懸命頑張った記憶があります。アンちゃんとしても他人に対する優しさに触れて、成長するきっかけのひとつになったんじゃないでしょうか。
小村:あの話は本当に泣けます……。
ーーそして今、様々な困難を乗り越えてきたパーシバルたちの前に、〈十戒〉という最大の敵が立ちふさがっています。最後に、みなさんからクライマックスに向けた見どころを教えていただけますか?
戸谷:四騎士がめちゃくちゃ格好良いですし、強すぎる敵に対して、どう戦っていくのかも大きな見どころだと思います。
小村:舞台がリオネスに移って、懐かしいキャラクターも続々と出てきていますが、その人たちが焦っているんですよ。もちろんパーシバルも、イロンシッドや闇のタリスマンといった強敵と戦ってきたわけですが、それより遥かに危険な〈十戒〉が復活してしまいました。
中村:前作に触れていない人は、改めて復習してみると更に楽しめると思います。
島田:うんうん。
小村:ここからが一番熱い展開です。パーシバルたちは〈十戒〉をどう攻略するのか……そして、今後の物語がどこに向かうのか、ぜひ注目してください!
[取材・文・写真/小川いなり]
『七つの大罪 黙示録の四騎士』作品情報
あらすじ
しかし、世界はその安寧を許すことはなかった。
ある謎の騎士・イロンシッドとの出会いが彼らの運命を変え、明らかになる驚愕の秘密。
少年は果て無き旅路へと足を踏み出す。
『七つの大罪』を知っていても、知らなくても楽しめる!!
全世界待望の痛快冒険ファンタジー!!
キャスト
(C)鈴木央・講談社/「七つの大罪 黙示録の四騎士」製作委員会