「カリスマジャンボリー」に「リカピュア」に「ヤンキーロック」に「ムンラーラ」！ 今回も要素モリモリな『カリスマ』2ndアルバム「カリスマジャンボリー」｜草薙理解役・山中真尋さん×猿川慧役・細田健太さん×天堂天彦役・橋詰知久さんインタビュー

2ndアルバム「カリスマジャンボリー」新曲は組曲を聴いたような満足感

――今回の2ndアルバムには2曲の新曲が収録されているとのことで、まずは「カリスマジャンボリー」の楽曲について。仮歌をもらってから、そして準備期間を経てご自身が歌ってみていかがでしたか。

細田：まず楽曲をいただいた時には「カリスマジャンボリー」というタイトルも既に決まっていたので、「あ、ジャンボリーなんだ」って。（2ndシーズンを経た）今までの流れとして、“ジャンボリー（大規模で賑やかな催し事）”はアツいよなと。

仮歌を聴いた時にこれまでの流れを踏襲しつつ今までよりもポップで明るい全員曲が来たな、と思ったんですけど練習してみると思いのほか体力的に大変かも？　と。そう感じながらレコーディングに挑戦させていただくと、やっぱり大変でした（笑）。

特に最初のみんなで数歌を歌うところとか、各々のパートがありながらも全員で歌うパートも多いんですよ。

　
橋詰：「1.2. Sun Sun Sun 〜♪」（歌）。

テンション的な問題だよね。出だしから楽しそうな雰囲気が溢れていますし。

山中：僕もユニットソングっていう感覚でレコーディングを録りに行ったら、歌う箇所が多いからめちゃめちゃ体力を使った印象があります。

橋詰：たしかに、久々に楽曲全部を歌うという感覚。そういえばそうだ！（笑）

山中：特に、僕と細田さんはドラマ本編でも声を張っている方だから、楽曲でも同じぐらいのパワーを求められるので我々は「ソロを録ったのかな？」ってくらい喉が疲れましたよ。

橋詰：……ごめんなさい、僕は省エネです（笑）。下のパートで歌っていましたが、歌いやすく気持ちの良いポジションだったので僕はこのテンション感でやりやすかったなぁ。最初から最後まで全部楽しかったです。

山中：いや、楽しいは楽しいですよ！　一度聴いていただいただけでお客さんはどこに合いの手を入れたらいいのか、とか分かりやすいと思いますし、ライブで絶対に盛り上がると思います。

――もう1つの新曲「カリスマ・イン・ダ・ハウス」はいかがでしょうか。

橋詰：一言で言いますと「2ndシーズンに入ってからの自己紹介」。

山中：今までにあったカリスマたちの個性が良く出ている曲を今回も作ってくださいました。

細田：久々にバッチリ自分だけのパートがある全員曲という印象でした。最近の全員曲は結構、2人で歌うユニゾンパートがあり、サビは皆でという流れが多かった中で、初期の楽曲「めちゃめちゃカリスマ」「カリスマ1週間」のように誰のパートか分かりやすい曲調の楽曲が戻ってきたなと。新曲ではありますが、もはや懐かしさを感じます。

山中：『カリスマ』は楽曲の制作陣もすごいので。パートによってメロディが全く異なっていたり、各々のカリスマの個性を出した曲にしていただいて……もう組曲を聴いているような感覚になります。

橋詰：猿ちゃんの場合は絶対にロックが入っていたりとか。天彦はエロスを感じさせるような。

山中：そうそう。ふみやはラップ、テラくんはミュージカル調になったりと、まるで組曲を聴いたような満足感が得られるのではないでしょうか。

――今まで歌った全員曲のなかでお気に入りの一曲を教えてください。

山中：全員曲というか、2ndアルバムにも収録されている伊藤ふみや feat. 六人のカリスマ「Charisma Battle Anthem」です。各々のパートで個性を出しつつも、ふみやと六人のカリスマの掛け合いみたいな楽曲ですし、その掛け合いがすごく気持ちがいい。好きだし、気に入っています。

――カリスマ流・ラップバトルブレイクですね。

橋詰：「24/7 同じ屋根の下で繰り出す 日々せわしいシナジー 〜♪」（歌）

細田：特に猿川やふみやは他の全員曲でもラップを担当するパターンがある中で、本来ラップを歌わないキャラたちもラップをしている部分が新鮮で面白いところかな。

一同：（頷く）

橋詰：僕は「神の領域（リージョン）」かなぁ。ちょっと『カリスマ』っぽくないところが珍しいのですが、フォーメーションがある曲って他にないということもあり、どうしてもライブやったフォーメーション感に気持ち良さを覚えてしまって（笑）。個人的なお気に入りです。

細田：聴いても歌っても気持ちいいですよね。

　
細田：僕のお気に入りは「カリスマピクニック」です。2ndシーズンの頭の方で、「これからこうなっていくよ」というのが良く表れている楽曲だと思います。

1stシーズンの間の全員曲だと猿川はラップやダウナーでマイナー調になるパートを歌うことが多く、しかもそのユニゾンの部分でも声は張りますが上のテンションではなくて。

そんな中で本楽曲は完全にはしゃいだ猿の状態で皆とガッツリ歌った最初の曲だと思います。それまでの全員曲とはまた違った猿だったし、他の6人の輪の中に入れた感覚がありました。

山中：第一声から「ランララ ランラ ラーラー 〜♪」ってアクセル全開だもんね。

　
細田：猿川のエッジが良い方向で出ていて。でもそれは楽曲の明るさやテンション感があったからこそ、やり切れたと思いますし、ライブでやるとめっちゃ楽しい。

山中：めっちゃ疲れるけどね（笑）。

橋詰：一発目で歌うとね、汗が結構流れてきて大変だったんだよ（笑）。

1stアルバムを経たソロ曲へのアプローチとは？

――今回、草薙理解が歌う魔法使いブレイク曲「MAGICAL秩序☆リカピュア！」は本当に国民的アニメの楽曲を手がけている方々が作詞・作曲していると伺いました。

山中：もう最高ですよねっ！

『カリスマ』の曲はソロ曲に限らず、デモをいただいて最初に出てくる感想が毎回「最高だな」と。もしかしたら『カリスマ』に毒されているのかな？　と心配になりながらも本当に楽曲の制作陣が素晴らしい方々なので本当にテンションが上がります。

「MAGICAL秩序☆リカピュア！」は、キャッチーなメロディに聴き心地の良い編曲もしていただいて、歌っていても気持ちいいですしライブでも合いの手が入れやすいと思います。

――1stアルバムに収録されていた「秩序宣言」とはまた違ったベクトルで振り切れていますよね。

山中：苦しいところからの「カリスマブレイク」と、解放されてのブレイクで理解くんの心持ちも異なってくるからブレイクの仕方が違うと思うんです。

※「カリスマブレイク」とはキャラの普段みることができない新しい一面がみれる状態のこと。「カリスマチャージ」のチャージ量が臨界点に達すると「カリスマブレイク」を果たす。

細田：だとしても、なぜ魔法使いブレイクでリカピュアに……なるんだ!?（笑）

山中：おい、何笑ってんだよ。

一同：（大爆笑）。

　
橋詰：山中さんが“ボボンガリンガ”のことを「ずるい！」って言っていたけれど、「MAGICAL秩序☆リカピュア！」聴いたらもうずるいって言えないですよね？

僕はもうあの曲を聴いた瞬間に言えないなと思ったんですよ。

山中：いや〜。本当に素敵な曲をありがとうございます。

―― 細田さんが演じる猿川慧の「ツッパれ！生涯反発」についてもお聞かせください。

細田：先ほどの全員曲の話にも繋がるのですが、今まではメロディが無い部分を歌唱することが多くて。「LONE WOLF」のラップメタルっぽくミクスチャー感が強い楽曲から、とても分かりやすいロックンロールがきました。メロディ部分が多く、歌えるのが単純に嬉しかったです。

山中：すごく似合ってたよね。

　
細田：そのロックンロールの部分とヤンキー文化、詞の部分、ブレイクする過程の全て。2ndシーズンで猿川が故郷に帰って、過去に色々あったところとか。これらを踏まえて、故郷との決別ではありませんが精算することを歌うのにすごく合っているジャンルだなと感じます。

歌っていて気持ちよかったですし、曲を歌うことによってよりブレイクまでのストーリーが明確に分かりやすくなった気がしていて。ある種、過去のあの町のことを歌っているけれど、目線は未来にあると思ってます。

「町を捨てるけど、この町は俺にとって…」という気持ちを持ち続けながら生きているし、詞でもドラマの台詞でも猿川は自身の全てをやっぱり語らないけれど、そんな見えてこなかった部分を分かりやすく見せてくれた曲だなって。

山中：ソロ曲を歌ってキャラクターについて、「あ、こんなふうに思ってたんだ」って発見することって多いよなぁ。

橋詰：あるある。

山中：台詞では明かしていない内面を歌詞で歌っていたりするので、そういった気付きがソロではありますよね。

――そして、橋詰さん演じる天堂天彦が歌う「ムンラホルマオ」ですが、前回は“ボボンガリンガ”、今回は“ムンラーラ”のインパクトがすさまじかったです。

橋詰：ええ。“ボボンガリンガ”、「VIVA LA LIBERATION（ビバ ラ リベレーション）」の座組というか、制作も同じ方々が作ってくださって。

楽曲をいただいた瞬間に「ああ、これ最高だ！」って思ったんですよね。最高だし正直、跳ねるような（人気が出る）要素が盛り込まれているように僕は感じたわけですよ。だからこれでもし、跳ねなかったら「その責任の所在はどこにある？　僕にある！」って、そう思ったんです。

山中・細田：（笑）。

山中：素晴らしい曲をもらえばもらうほどプレッシャーがあるよね。

橋詰：ものすごいプレッシャーが掛かっているけれど、僕が頑張るしかない。僕の中の天彦のギアを一段階、テンション感というよりも深い部分でこうグッと上げました（一段階上げるジェスチャー）。

以前のボボンガリンガでは、まるで言葉を話しているかのように歌っていたのですが、もう少し深い部分から「心からの声」を出していくというアプローチをしてみたんです。全体的にテンション感がすごく高い曲だけではなくて、少し踏み込んだ部分で聴かせてくる曲の歌い方になっていると思います。

　
橋詰：ボボンガリンガでもそうですが、歌っぽくないポイントがあります。本曲でいうと2番目に入る部分、「雨を乞い 禊ぎ 祓い 懺悔を　お天道様 浴びて 浴びて 浴びて　福を持たざる者」までが言葉で「なんてない」の部分で歌となる。

ここが難しくて、どういうアプローチで行こうか？　とすごく迷ったポイントでもあります。なおかつ、前回と同じアプローチの仕方だとダメなんじゃないかなと。2ndシーズンを経てからの天彦なので、やっぱり心境の変化があるだろうな。より深いセクシーさを……って何言ってるんだという話なんですけど（笑）。

一同：（笑）。

山中：いやいや、分かるよ。深さを意識したのなら、天彦の内面はすごく伝わった。

橋詰：良かった。天彦の内面の深い部分を目指して歌った楽曲でございます。