たくさんの応援、本当にありがとうございました! ヒーローたちからのありったけのありがとうが無限にひろがった2日間、メインキャスト&プリキュアシンガーが出演した『ひろがるスカイ!プリキュア 感謝祭』最終公演レポート
『ひろがるスカイ!プリキュア』のファンに感謝の気持ちを込めて──『ひろがるスカイ!プリキュア 感謝祭』が2024年2月17日(土)・18日(日)、TOKYO DOME CITY HALLにて開催されました。
出演したのは、関根明良さん(キュアスカイ/ソラ・ハレワタール役)/加隈亜衣さん(キュアプリズム/虹ヶ丘ましろ役)/村瀬 歩さん(キュアウィング/夕凪ツバサ役)/七瀬彩夏さん(キュアバタフライ/聖あげは役)/古賀 葵さん(キュアマジェスティ/プリンセス・エル役)、石井あみさん(オープニング・前期エンディング主題歌歌手)/吉武千颯さん(前期・後期エンディング主題歌歌手)、後本萌葉さん(『わんだふるぷりきゅあ!』エンディング主題歌歌手)。
2日間に渡り、ファミリー公演、プレミアム公演が2公演ずつ行われ、最終日には配信も。本稿では最終日のプレミアム公演の、無限にひろがった「ありがとう」の瞬間をレポートします。当日のこと、お話に関するネタバレが多分に含まれていますので、気になる方、全貌を知りたい方は、6月28日(金)に発売されるBlu-rayをお待ちくださいね。
(以下、敬称略)
オリジナルヒーローショーで大量のカバトンがオンステージ?
『ひろがるスカイ!プリキュア』、『ひろプリ)』一色に染まった会場。開演直前にエルちゃんが「ぜ〜んぶエルとの約束!」と注意事項をアナウンスし、「プリキュア」のコールを練習。「もうはじまるって! じゃあ、大きな声でいくよ〜!」と伝えると、客席から大きな「プリキュアーーー!」を呼ぶ声が響き渡りました。
オープニングナンバー「ひろがるスカイ!プリキュア ~Hero Girls~」のサウンドを出囃子にステージに続々と現れたのは、『ひろプリ』のプリキュア&声優キャスト陣、プリキュアシンガーである石井さんと吉武さん。声優キャスト陣がプリキュアの隣でそれぞれ名乗りを届けると、この日はなんと、石井さんと吉武さんも初の“名乗り”!
「みんなにひろがれ、響く歌声!石井あみ!」
「みんなに届け、ひろがる笑顔! 吉武千颯!」
勢揃いしたところで「Ready Go!」の掛け声でついに最終公演となる『ひろがるスカイ!プリキュア 感謝祭』が幕開けとなりました。『ひろプリ』ならではの爽やかなオープニングですが、なにやら会場には不穏な影が現れたとかで……?
「なにもなければ良いんですけれど皆さん、念には念を入れていきましょう!」
「皆さんの笑顔を守るために、みんないきますよ! 私たち、ヒーローの出番です!」
舞台はステージショーへと進んでいきます。
感謝祭限定のオリジナルヒーローショーがスタートします。舞台はソラシド市にあるソラシドホール。そこに現れたましろとあげはが客席前方へ(!)。これからはじまる“歌のお姉さん”たちのショー「プリキュア歌のステージ」に胸を弾ませている様子です。みんなで来たかった気持ちは山々。ただ、それぞれ多忙な日々を送っているそうで、なかなか全員で集まるのは難しい様子です。ましろによると、ソラはヒーローチーム「青の護衛隊」のエースとして(後に明らかになりましたが出世したそうです)、ツバサはスカイランドでいちばんの賢者として、エルちゃんはみんなのプリンセスとして活躍しているとのことです。
ステージに石井さんと吉武さんが登場すると「これから歌うのはヒーローの歌です。みんなに勇気をくれる、最高のヒーローたちの歌! それでは聴いて下さい!」と、「ひろがるスカイ!プリキュア ~Hero Girls~」に続くかと思いきや……。
「ちょっと待ったなのねん! なにがヒーローガールズなのねん! こんなステージ、俺様がめっちゃくちゃにしてやるのねーん!」と、“心を入れ替えたはず”のカバトンがカバキュアとして登場? しかも5人に!?
「この会場はカバキュアが乗っ取った! 今日の主役は俺様たちだ! お前ら脇役にはショーを盛り上げてもらうのねん! いいな!?」
戸惑う歌のお姉さんたちとましろとあげはを横目に、はじまりそうになったのはなんと「ひろがる腹肉!カバキュア〜Akuyaku Boys〜」(詞:カバトン、曲:森いづみ、という表記までしっかりあり芸が細かい!)。リアルな客席からは笑い声と共に、控えめなハンズクラップが鳴り響きました……(笑)。
止めたのはキュアプリズムとキュアバタフライ。「その歌はヒーローの歌だから!」と、石井さんと吉武さんを助けつつ戦うものの押され気味に。
そこに現れたのは、キュアスカイ、キュアウィング、キュアマジェスティ。「最強の5人が揃ったね!」「久しぶりにいつものやっちゃう?」と技を決めていきます。最後は「タイタニックレインボー」で、カバキュアたちは浄化されました。戦いを終えるとソラたちは「カバトンは真面目に働いているという報告を聞いていたけど……」と納得いかない様子を見せつつも、ツバサとあげはのほのぼのとしたやりとり(「ちょっと見ないうちに背、伸びた?」「やめてください、そういうの」)に、客席から声が上がりました。
5人に石井さん、吉武さんが混じります。プリキュアと直接会えたことに喜びを隠せない様子ですが「本物のヒーローの前で~Hero Girls~を歌うのは緊張してしまう」と話します。そこで、みんなでパフォーマンスすることに。ましろは「いいのかな?」と少し迷っているようでしたが、ファンの「プリキュアコール」が背中を押しました。そして「ひろがるスカイ!プリキュア ~Hero Girls~」を全員でパフォーム。Dメロで石井さんと吉武さんが向かい合います。つながった仲間たちと、エネルギッシュな歌声を響かせ、これがヒーローショーのオープニングとなって「ありがとうヒーロー!みんなの未来にReady Go!」がはじまりました。
それぞれのやるべきことに全力を注ぐ5人
約1ヶ月振りに会った5人は互いに近況報告。ソラは先の通り出世を果たし、ツバサは先生を目指し学校を作っているとのこと(いわく、先生を目指したのは「あげはさんの影響かも」)。そして、プリンセス・エルは人々から慕われているという。一方、あげはは学校で多忙な日々を、ましろはプリキュアの冒険の続編を描いているとのこと。ただ筆は止まっているそう。「もうすっかり普通の中学2年生に戻ってしまったから」と。
アンダーグ帝国との戦いを終えて日常を取り戻したことはとても良いことで、それぞれのやるべきことに全力を注いでいるのは素晴らしいことだとみんな納得しつつも「なのにわたし、時々こんなふうに思ってしまう時があるんです。『わたしはもうプリキュアじゃなくなっちゃったんだ』って」とソラ。ましろもそれで、絵本を描き始めたという。カバキュアをきっかけに久しぶりにプリキュアになれたと、ポジティブに捉えつつも「油断は禁物ですよ」とツバサが釘を差します。
ダークヒーローの出番です
その直後、突如不穏なBGMと共に“黒いキュアスカイ”ブラックスカイが登場。「情けない。日常などというものになじみ、ヒーローではなくなってしまったのですか?」と挑発。ブラックスカイは「強い敵が欲しい」という潜在意識によって、アンダーグエナジーにより生まれたものだと言います。
「うそです!『敵』がほしいなんて、誰も望んでいません!」「わたしたちは冒険が懐かしいって思っただけ!」と叫ぶキュアスカイとキュアマジェスティでしたが、「その冒険に必要なのが『敵』なんでしょう? 実際、カバキュアが現れたおかげであなたたちは再会できた」と忠告するようにブラックスカイ。
そして、“バタキュア”ことバッタモンダーたちを呼び込み(「ひろがるイケメン!バタキュア〜Akuyaku Boys〜」を歌おうとするもののブラックスカイに止められる一幕もありつつ)バトルは展開。客席にいる子どもたちから「プリキュアがんばれーー!」のエールが送られますが、ブラックスカイが生んだバッタモンダーも、ブラックスカイも段違いの強さ。アップドラフト・シャイニングも効かず……「敵が居たおかげでおまえたちはヒーローになれた!」とバッタモンダー。畳み掛けるような「最強の敵を生んだのはおまえたちだ!」というブラックスカイの言葉を受けて5人は苦悩して動けなくなってしまい、変身も解けてしまいます。その5人を身を挺して守ったのが石井さん、吉武さんでした。
「こわいけど、ずっとずーっと、プリキュアからもらったパワーで勇気の歌を唄ってきた! だから絶対に逃げないっ」
その力と観客のエールに勇気をもらって再び立ち上がったソラたち。自分との戦いに勝ち決意を新たにすれば、観客からの応援もさらに力強くなる。
「敵がいなくてもわたしは、わたしたちは、誰かのヒーローになれる!」