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『ひろがるスカイ!プリキュア 感謝祭』で受け取った「またね」と「ありがとう」/最終公演レポート

たくさんの応援、本当にありがとうございました! ヒーローたちからのありったけのありがとうが無限にひろがった2日間、メインキャスト&プリキュアシンガーが出演した『ひろがるスカイ!プリキュア 感謝祭』最終公演レポート

 

イベントもクライマックスへ 最後の挨拶

涙が止まらない中でしたが、意を決したかのように「本当に、本当に名残惜しくはありますが、お別れの時間がやってきました! 石井さんからまずは挨拶をお願いします!」と関根さん。

本作でデビューを飾った新星歌手・石井さんは、空まで突き抜けるかのような、解放感のある力強い歌声でオープニング主題歌「ひろがるスカイ!プリキュア 〜Hero Girls〜」、前期エンディング主題歌「ヒロガリズム」の他、憧れの存在であるMachicoさんとのデュエット「For "F"」などを届けてきました。『プリキュア』シリーズが小さい頃から大好きだった石井さん。

「ちょうど1年前に、お披露目ショーでオープニングとエンディングを歌わせていただいたのですが、その1年後、ここに立ってお話できるということが当時は想像できませんでした。初めてのことがいっぱいで、たくさん悩んだりもしましたが、自分なりに答えを探して頑張ってきました。『ひろプリ』のみんなに、いつもいつも支えてもらっています。まっすぐで一生懸命なヒーローが大好きです。私の憧れです!」

涙ながらにそう話し、声優キャスト陣、スタッフ、作家陣、ファンのみんなにもお礼を伝え、これからもヒーローたちの歌を大切にして歌い紡いでいきたいと決意を述べました。そして相棒である吉武さんを見て。

「私、千颯ちゃんがいなかったらここまで来られなかった。いつも優しくて、明るい笑顔が大好きです。一緒にステージに立ってくれてありがとう」

 

 
石井さんからの言葉を受けて、目を潤ませながら「こちらこそありがとう」と吉武さん。次は吉武さんの番です。この5年間プリキュアソングと『プリキュア』の魅力を歌を通じて届けてきた吉武さん。プリキュアシンガーの中で年齢的には妹でしたが、『ひろプリ』からはお姉さんとなりました。

「私自身、立ち止まってしまいそうになった時もあったのですが……『ひろプリ』のみんなが手と手を取り合って、まっすぐ夢や目標を叶えていく姿を見ていくと、みんなが心にいるだけで、大丈夫だ、なんでもできる!って思えるくらい、私にとって、最強の、最高のヒーローです。そして『ひろプリ』のみんなは家族のように温かいですよね。私にとっては、その温かさが声優の皆さんと重なりました。声優の皆さんの温かさ、愛を受け取って、(歌として)つないでいこうと、この1年間いろいろな場所で歌わせていただいてきました」

ステージにいる一人ひとりを見渡しながら続けます。

「皆さんが愛を届けてくださったからこそ、楽曲と一緒にたくさんの経験をさせていただけたと思っています。そして、私からも……あみちゃん! 一緒に1年間歩んでくれて、ありがとう! あみちゃんが一緒にいてくれたから、躊躇なく、いろいろなことにチャレンジできました。これからも宜しくね! 『ひろプリ』のことがこれからもずっとずっと大好きです。We’re precureです!」

 

『プリキュア』になるまでの道のり

古賀さんは夢だったプリキュアにたどり着くまでの道のりを振り返ります。

「これまで何度もオーディションにトライさせていただいていました。でもなかなかチャンスがなくて。次はないかもなって思っていた時に決まったのが『ひろプリ』のエルちゃんでした。(中略)皆さんの前でこうしてお話しさせてもらえてることが未だに夢のようです」

手紙をくれた小原好美さんとのエピソードも交え、自分を支えてくれた人々への感謝の気持ちを述べます。

「初めて感謝祭を見たのが、さっきお手紙をくれたキュアミルキー役の小原好美さんが参加している『スタプリ感謝祭』でした。本当にすごくすごく素敵で、こんなに幸せな空間があるのかって、本当に、本当に感動しました。いつか自分もステージの上で皆さんの笑顔が見たいなぁってずっとずっと思っていました。ようやくこの2日間が迎えられて、今、皆さんの表情とペンライトを目に焼き付けています。こんな景色だったんですね。本当に幸せです。今ここに立たせてもらえているのは、この5人と、この2人とですが、夢を聞いてくれたここちゃん、『ひろがるスカイ!プリキュア』のキャストの皆さん、スタッフの皆さん、会場を作り上げてくださった皆さんのおかげで、私たちはここにいると思っています。私たちのうしろにたくさんのヒーローがいます。心から感謝しています。そして、キャストの皆さん、本当に、本当に大好きです! ここからみんなの姿を見るのが本当に好きで。隣を見ればみんながいてくれるんだなと感じていました。あみちゃん、千颯ちゃんも、最高の歌を歌ってくれてありがとうございました! 日曜朝が来るのが楽しみでした」

 

 
七瀬さんは「あげはちゃんはアゲアゲで元気なお姉さんなんですけど、私はあまり話がうまくなくて……まとまるのか不安なんですが」と、その謙虚で控えめな性格を感じさせるような言葉からはじまりました。

声優を目指していた高校時代『スイートプリキュア♪』のキュアメロディ/北条 響役の小清水亜美さんに憧れたこと、引坂理絵さんと10年前に養成所で一緒になったことで共に夢を追いかけ続けてきたこと、『プリキュア』のオーディションを受け続けてきたこと。「ここまでの道のりが長かったなって」と、周囲への感謝を込めながら自らの経験を語ります。

「今ここにいる皆さん、辛いこともたくさんあるかもしれません。でも今ここで、みんなで笑えていることがすごく幸せで、それがアゲってことなんだなって。元気な時も、くじけた時も、自分の気持ちをあげて、みんな笑顔でいられたら素敵だなって。そういうことをバタフライから教えてもらいました。私はあまり自信があるタイプではなかったんですけど、『ひろプリ』のメンバー、歌手の皆さんに出会えて、皆さん受け入れてくれて。最初はこんな私に務まるかなって思っていたところもあったんですけど、いろいろな優しさや温かさをもらって、成長をすることができたと胸を張って思えます」

みんなへの感謝を伝えた上で「私は心の底から幸せです。『ひろプリ』を好きになってくれてありがとうございました」と話し、みんなとの「アゲ〜!」で結びました。

「実は……」と切り出したのは村瀬さん。去年の『デパプリ感謝祭』をオンラインで視聴した時のエピソードを回想しました。

「(ステージに)立っている人たちの言葉や表情に心を動かされましたが、“自分はそっち側に行けるタイプではないな”って。みんな感受性が豊かな人たちだから(今年は)おじさんが頑張ってみんなを引っ張っていくぞ、頑張るぞ!って思っていたら製作委員会のやつらに不意打ちを食らいました(苦笑)。まんまとしてやられました」

ここで「はるかをどうして好きになったのか」を言葉に詰まりながら語ります。遡ること、『ひろプリ』のオーディションを控えた時のこと。

「実は新型コロナウイルス感染症を患ってしまって、体調は大丈夫だったんですけど、声が出せなくなってしまいました。療養期間的にオーディションを受けることはできたのですが、声の調子が悪くて。キュアウィングを全力の状態でできないかもしれないという不安がありました。その時に、王子役で出させてもらった『ゴープリ』を観ました。春野はるかは、天真爛漫で、明るくて。プリンセスになりたいという夢を疑わないで、常に前を見て走っている女の子。いろいろな素敵な仲間たちと会っていくんです」

はるかのまっすぐな姿が「珍しく弱っていた」村瀬さんに勇気を与えたと言います。はるかに背中を押されてオーディションを受けることになりました。

 

 
「僕にとってのはるかは希望の光です。その希望の光に導かれて、キュアウィングという、カッコよくて、とても勇敢で、結構頑固だけどとても一途で、みんなのために自分のことを犠牲にしてしまうような、素敵なプリキュアに会うことができて、本当に幸せだなって思います。……男なのに泣くなよって思う自分もいるんですけど、男だけど嬉しいときとか、感極まってるときは泣いてもいいと思うし、男とか女とか、プリキュアを好きな気持ちにはなにも関係がない。みんなの希望の光になれているんだなとこの2日間を通して思いました」

『ひろプリ』チームのみんなと一緒に作品を作れて良かったと万感の思いを伝え「ドリーミング」「ごきげんよう」の挨拶で締めました。

加隈さんは『ヒープリ』で感謝祭を経験していたため「エンディングになんかあるんじゃないかと思ってたけど、悠木 碧ちゃんはズルい!」と笑いながら客席を和ませます。オーディションの思い出を語り「ましろちゃん、プリズムがいたおかげで、私はここにまた立つことができています。『プリキュア』が好きというきっかけで見始めた方も、今は『ひろプリ』が好きという気持ちでここに来てくださっているんだなと思うと、とても嬉しいです」と、観客一人ひとりの目を見ました。

伝えたいことはいっぱいあるとしながらも「どの言葉を紡いでも足りないくらい」と柔らかな声で話しはじめ「私の人生ってこんなに幸せで良いのかなって、この1年何度思って、何度涙をこぼしてきたか(笑)。大人になってこんなに泣くことがあるんだな、幸せな涙で泣けるんだなって思いました」と、プリキュアという存在がどれだけ人生を豊かにしてくれたものなのかを示唆。それぞれのキャスト、シンガー、スタッフに対する想いも伝えます。

相方である関根さんには「プレッシャーを背負いながらも、いざステージに立つとすごくカッコよくて、ソラちゃん、スカイそのものだなとずっと思っていました。ステージ裏ギリギリまでどうしましょう、ってずっと言ってるんですけど、嘘なんじゃないかって思うくらい(笑)。本当に本当に、カッコ良かったから。これからもヒーローとして輝き続けてほしいなって思っています。私のヒーローでした! これからもずっとヒーローです!」と感謝を込めて話しました。「ではでは、私のヒーローさん」と、関根さんに声を掛けます。

 

 

ヒーローガールからみんなへ

涙を堪えながら笑顔で、改めて自己紹介をした関根さん、「ソラちゃんの成長に負けないだろうか、一緒に成長していけるだろうかと、不安な日々もありました」とこれまでの日々を振り返ります。

「イベントや収録の際に、みんなに“ソラちゃんのまんまだよ”という感想をいただきました。ソラちゃんのように私がなれていたのは、キャストの皆さんと支えてくださるスタッフの皆さん、いつもいつも、応援してくださったヒーローの皆さんのおかげだと、心から思っております。本当にありがとうございます」

キャスト、シンガ一人ひとり、スタッフにも、収録やその舞台裏のエピソードを交えながら感謝の気持ちを伝えます。加隈さんにもとびきりの愛を。

「いつも現場を引っ張ってくださって、どんなに私がネガティブになっても笑顔で受け止めてくれて。頼りきってしまって亜衣さんの負担になっていないか心配だったのですが、それでも、亜衣さんがいてくれたから、私はこの1年走り抜けることができました。本当にありがとうございました」

『ひろプリ』チームの結束を感じさせる言葉に感動がひろがります。それと同時に、言葉に詰まるキャストには、客席から何度もエールが響きました。

「最後にわがままをひとつ言って良いでしょうか。皆さんのお顔を見たいので照明を上げていただくことはできますか」

客席がライトアップされ晴れ渡る会場。じっと見つめて「ありがとうございます。目に焼き付けました」としみじみ伝えると、意を決したように、澄み渡るような声で。そして語尾は力強く。

「私が菱川さんから受け取ったこのバトンを次の長縄(まりあ)さんにつなげていたいと思います。『わんだふるぷりきゅあ!』の皆さん、楽しい1年にしてください。『プリキュア』はとってもとっても、私たちに幸せをくれます! そして、これからも『プリキュア』を応援してくださるヒーローの皆さん、これからもどうぞ宜しくお願いします! 本当に1年間、ありがとうございました!」

 

 

エンディングを彩ったのは「KIZUNA◇ダイアモンド」

タカラモノの1年間を振り返りながら、きらめく未来への気持ちをシェアしたあとは、みんなでいっしょに手をつないでステップ。

最後は客電が上がった中、プリキュアもステージに集まり、客席/配信、みんな一緒にコラボレーションしながら「ヒロガリズム ~Precure Quintet Ver.~」を歌います。カバトンたちもステージに登場。プリキュアと肩を寄せあいながら歌うキャストの笑顔も印象的です。元気をユニゾンしながらプリキュア・スマイルを未来へとつなぎました。

「『ひろがるスカイ!プリキュア』にたくさんの応援を届けてくれて、本当にありがとうございました!」

一人ひとりバックステージに。関根さんが加隈さんに対して騎士の誓いをポーズで再現した一幕にはとりわけ大きな拍手が湧きました。関根さんは拳を上げて、ソラちゃんらしく、たくましい背中を見せ、最後は「またね」。

ヒーローたちに大きな大きな歓声とありがとうが送られる中、吉武さんの歌う「KIZUNA◇ダイアモンド」で彩られたエンディング映像が流れます。〈「サヨナラ」なんて 言わないからねそれぞれの世界へ 羽ばたくためにだから「またね!」と 笑顔はエールforever 〉という、青木久美子さん、六ツ見純代さんの手掛けた歌詞が一段と染みました。

リアルの会場で、何度も何度も「ありがとう!」の声が響き渡りました。配信映像は当日〜1週間後まで視聴可能でしたが、最終日の24時まで「ありがとう」「大好き」「またね!」のコメントが相次いでいました。たくさんの想いをつないだ2日間。ヒーローたちからもらったありがとうの気持ち、生き様は、今日を生きる私たち、そして『わんだふるぷりきゅあ!』へと引き継がれています。また会う日まで、ありがとうヒーロー!


 
文・逆井マリ

 

作品概要

ひろがるスカイ!プリキュア

あらすじ

平和な【スカイランド】に大事件発生!?

まだ幼いプリンセス【エルちゃん】がアンダーグ帝国の怪物につれさられてしまった!

勇敢な少女【ソラ】はプリンセスを追ってふしぎな穴へ。その先はなんと別の世界の【ソラシド市】につながっていて……!?

『テレビ』? 『自動車』!? それって魔法の道具ですかっ!?!?
でも驚いているひまなんかない! 早くプリンセスをお城に帰してあげなくちゃ……! 

ふたつの世界を飛びまわれ! プリキュアたちの冒険がいま始まる!

「ヒーローの出番です!」

キャスト

ソラ・ハレワタール/キュアスカイ:関根明良
虹ヶ丘ましろ/キュアプリズム:加隈亜衣
夕凪ツバサ/キュアウィング:村瀬歩
聖あげは/キュアバタフライ:七瀬彩夏
プリンセス・エル/キュアマジェスティ:古賀葵
虹ヶ丘ヨヨ:塩田朋子
カバトン:間宮康弘
バッタモンダー:KENN
ミノトン:酒井敬幸
スキアヘッド:宮本充
カイゼリン・アンダーグ:本田貴子

(C)ABC-A・東映アニメーション

 

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