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『僕の妻は感情がない』豊永利行×稲垣好インタビュー

『僕の妻は感情がない』小杉タクマ役・豊永利行さん×ミーナ役・稲垣好さんインタビュー|「社畜サラリーマン」と「家事ロボット」の夫婦生活を通して、明るく楽しく価値観を"アップデート"してくれる作品

7月2日(火)より放送中の杉浦次郎先生原作のTVアニメ『僕の妻は感情がない』。

一人暮らしの社畜サラリーマン・小杉タクマとリサイクルショップで購入した家事ロボット・ミーナのちょっと変わった夫婦生活が描かれる本作。

キャラクターたちの思わず笑顔になってしまうような日常を楽しみつつ、見るものの価値観がいつのまにかアップデートされていくような不思議な魅力をもつ作品です。

アニメイトタイムズでは、タクマを演じる豊永利行さん、ミーナを演じる稲垣好さんにインタビューを実施。

まるで劇中のタクマとミーナを見ているような、仲の良さを見せてくれたおふたり。作品の感想や、演じたキャラクターの魅力、物語のテーマまでたっぷりと語っていただきました!

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僕の妻は感情がない
社畜サラリーマンの⼩杉タクマは、家事をする暇がないため、家事ロボット「ミーナ」をリサイクルショップで購⼊する。タクマが「お嫁さんになってくれない︖」と軽い気持ちで求婚したことをきっかけに、ミーナはプログラムにないはずの⾏動をとるようになる。⾃らの機能を駆使し、出来る限り「お嫁さん」であろうとするミーナ。タクマにもまた、夫としての⾃覚が芽⽣えていく――。ミーナには本当に「感情がない」のか。⼈間とロボット、「夫婦未満の2⼈が夫婦の絆を築くまで」のハートフルストーリー!作品名僕の妻は感情がない放送形態TVアニメスケジュール2024年7月2日(火)〜2024年9月17日(火)TOKYOMX・MBSほか話数全12話キャスト小杉タクマ:豊永利行ミーナ:稲垣好小杉あかり:青山吉能スーパーミーナ:芹澤優西園寺リヒト:松田利冴マモル:若井友希センジュ:朝日奈丸佳飯田:長江里加大谷:梅田修一朗スタッフ原作:杉浦次郎『僕の妻は感情がない』(МFコミックスフラッパーシリーズ/KADOKAWA刊)監督:吉村文宏シリーズ構成:広田光毅キャラクターデザイン:ウクレレ善似郎色彩設計:古谷恵美術監督:河野次郎撮影監督:伊藤佳恵編集:田村ゆり3Dディレクター:バイブリーアニメーショ...

クスッとさせられたり、ドキドキさせられたり……見ているこちらの感情が忙しくなるような作品

ーー原作コミックスや台本をお読みになった感想をお聞かせください。

小杉タクマ役・豊永利行さん(以下、豊永):オーディションの際に読ませていただいたのですが、日常的な作品なのに、SFのような非日常も描かれていますよね。現代版『サザエさん』みたいな印象もあって(笑)。

ストーリーはオムニバスのような形で進んでいきますが、一本筋は通っている感じ。この作品を1クールでどう表現するのかなと気になっていましたね。台本を読んだ時には、家事ロボットであるミーナが義務的なセリフや行動をして、タクマが血の通ったセリフを話していたので、タクマが人間らしい部分を担って、物語を動かしていくのかなと思っていたんです。

でも、収録が始まっていくと「そうじゃなかったかもしれない……」という展開で。収録を重ねる度に、作品に対する印象が変わっていきました。

ミーナ役・稲垣好さん(以下、稲垣):私もオーディションの際に初めて読ませていただきました。最初はミーナや作品の独特な空気感に戸惑っていたのですが、読み進めていくとふたりの魅力がどんどん伝わってきました。ロボットなのにミーナちゃんの行動から色々な感情を感じられて、「なんだろうこの可愛さ……」と何かの扉を開いてしまったような感覚もありました。タクマの方は……ちょっと変態?(笑)

ーーちょっと変わっていますよね。

稲垣:そうなんです! ちょっとおかしなところもあるのですが、ミーナちゃんへの向き合い方や、考え方がすごく魅力的ですね。そのふたりの掛け合いがまた良くて、見たことのないシュール感といいますか、この設定だからこその面白さがあって。

クスッとさせられたり、ドキドキさせられたり、キュンとさせられたり、見ているこちらの感情がコロコロと移り変わるような作品でした。

優しく受け入れるタクマとただのロボットではないミーナ

ーー続いてはおふたりが演じられたタクマとミーナの魅力をお聞かせください。

豊永:タクマは「普通の社畜サラリーマン」とキャラクター紹介に書かれていますが、稲垣さんが言った通り、ただの社畜サラリーマンではないんじゃないの?というくらい変わっているキャラクターです。言動もそうですが、そもそもロボットを妻に迎えるという時点で、視聴者のみなさんは「おや?」と思うかも(笑)。

ただ、タクマの気持ちはフィギュアや物を集めるコレクターの方たちと似ているところもあると思うんですよね。そういう意味では、共感していただける部分もあるんじゃないかな。

ーータクマの愛するミーナはどのようなキャラクターですか?

豊永:最初はミーナちゃんに対して、「怖っ!」と思っていたんです。義務的で、無機質なところが、ともすれば容赦のなさにもなるんですよ。でも、原作を読んでいる方はおわかりだと思いますけど、ミーナちゃんにも過去があるんです。ただのロボットではない、何かがある。

そういうバックボーンも含め、「AIやロボットがそこまで思考するの?」と思ってしまうことが多々あって。人間らしさみたいなものがロボットの中で作られていく様子は、いわゆる”少し 不思議”という意味でのSFだなと思います。

少し不思議な世界の中で、ミーナちゃんはビジュアルも含めて、どんどん可愛く思えてきて。作品に触れていくと、自分の中の価値観をミーナちゃんに変えられていく感覚があります。そこがミーナちゃんの魅力かなと思いますね。

ーー確かに、不思議な可愛さがありますよね。稲垣さんはミーナを演じていてどう思われますか?

稲垣:徐々に負けず嫌いな一面が出てきたり、ドヤ感を出し始めたり。タクマに対して「お姉さん風」な目線を持っているのが可愛いです。

ミーナちゃんが、話しながら顎を上げてドヤるようなポーズを取ることがあるのですが、これは無意識でやっているのかな?と思ったり。

ーーミーナの印象的なポーズです。

稲垣:そうなんです! どうしてそんな行動を取るんだろうと疑問に思っていたのですが、お話が進むにつれて、どんどん納得感が得られますよね。

ミーナちゃんは、色々なものに素直に向き合っていくのかなと思います。ロボットとして、人間であるタクマの行動ひとつひとつを完璧に理解することはできないかもしれないですが、「タクマを幸せにする」という使命感を持ちつつ、自分も幸せになろうとするように愛情を求めて行動するので、ミーナちゃんは他のロボットとは違うなと感じます。

ロボットって見返りを求めないようなイメージがあるじゃないですか。

ーー指令を守るというか、決められたことを機械的に実行する感じですよね。

稲垣:でもミーナちゃんを見ていると、ヤキモチをやいてるんだろうなとか、タクマにこうして欲しいんだろうな、というような彼女の気持ちが行動で理解できるので、素敵だなと思います。

タクマの魅力は、普通……なところ?

豊永:普通は太字にして強調してくださいね(笑)。

ーー承知いたしました(笑)。

稲垣:普通の人間というか、人間らしさがすごいんですよ。いるよな〜こういう人……みたいな。正直に言うと思考とか少し気持ち悪いところもあるけど、それが人間だよなと思います。ちょっとオタク気質なところもありそうですよね。愛するものに対しては、偏見などもなく接している印象です。

良いところを見つけたり、好きって言えたり、ちゃんと怒ることもありますし、ミーナちゃんを理解しようとまっすぐに見ているひたむきさが魅力的だと思います。見ている皆さんが共感しやすいキャラなのではないかなと。

それを豊永さんのお芝居が底上げしていて、いつも見ながら「凄い……」と勉強させていただいていました。

豊永:……でしょうね。

一同:(笑)

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