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『真夜中ぱんチ』アニメーションプロデューサー・P.A.WORKS 橋本真英インタビュー【連載第1回】

夏アニメ『真夜中ぱんチ』スタッフ&声優インタビュー連載がスタート! 第1回:アニメーションプロデューサー・P.A.WORKS 橋本真英さん|P.A.WORKS“じゃない”方の挑戦的なタイトル。まずは肩の力を抜いて気軽に見てほしい

僕としては、賑々しいタイトルにしたかった

──役割のおひとつに、スタッフィングがありました。キャストに関してはどのように決められたのでしょう?

橋本:キャストに関してはオーディションで決まりました。本当にすごく良いマヨぱんメンバーに“なった”と思います。正直なお話をすると、満場一致で決まったわけではなくて。監督、音響監督の飯田さん、KADOKAWAさん、弊社、それぞれ思っているメンバー像があって、それを均して今のメンバーになりました。

──橋本さんからご覧になってアフレコ現場はどのような雰囲気だったのでしょう?

橋本:僕が見ていた印象だと、座長の(真咲役)長谷川育美さんと、(りぶ役の)ファイルーズあいさんが現場を空気感を作っていってくださったように思います。そこに(十景役の)上田瞳さんが十景のノリで現場を盛り上げてくださって。また、『マヨぱん』らしさで言うと、苺子(CV.伊藤ゆいな)と譜風(CV. 羊宮妃那)のニコイチな存在感は大きかったですね。

──苺子は大きいですよね……! そして、伊藤さんのお声が苺子にピッタリで、どのようにキャスティングされたのかも気になるところです。

橋本: 苺子は『マヨぱん』の大切なアイコンでもあったので、伊藤さんのYouTube馴染みのある独特な声がぴったりでした。伊藤さんが本編でも人一倍アドリブでおもしろおかしい声を入れてくれていたので、今となっては伊藤さんがいない『マヨぱん』は……考えられないですね。譜風は辻の一推しで、歌がとても印象的だったのですが、残念なセリフとのギャップがとても面白く、話数を重ねるごとに際立っていきました(笑)。

──橋本さんからディレクションに関しては、ご意見されることはあるんでしょうか。

橋本:自分からは1話ARが始まる前に、「残念なキャラクターがドタバタするコメディを描きたい」と話したと思います。僕としては、賑々しいタイトルにしたかったので。

──賑々しいタイトルですか。

橋本:見てて楽しいアニメにしたかったんですよね。それで、台本には本来ないセリフをいっぱい言ってもらいました。セリフでも賑やかにしたかったんです。例えば……「うざっ」とか(笑)。

──へえ! それは真咲に?

橋本:はい。AR現場で真咲が監督と重なって見えて、監督の口癖の「うざっ」を入れてもらいました。真咲の毒舌は嫌に聞こえないんですよね。もちろん監督も普段悪意なく笑いながら自然に使うんですけど、伝えたら言わなくなっちゃいました(笑)。

他にも苺子に「とうっ!」や、譜風に「声で“ずーん”って言ってほしいです」等々お願いしました。普段はそういうセリフは入れないんですよ。むしろ入れられないと言いますか。でも今回は監督の許容値もあったし、入れていいタイトルだろうと。そしたら監督が「とうっ!」は「しねい!」に変えたいって。妙にこだわってましたね。10take以上試したんじゃないかな。本編関係ないのに(笑)。

──お話を伺っていると、橋本さん自身もものすごく楽しまれているんですね(笑)。

橋本:キャストのお芝居がとても楽しくて、例えばPV2ラストカットの苺子と譜風のセリフはアドリブなんですけど、アフレコ現場で笑っちゃいました。そんな芝居がたくさんあります。

──普段関わっている作品であれば絶対にそういうセリフは入れない、というお話がありましたが、P.A.WORKSの中で、本作はどういう立ち位置になるのでしょうか。

橋本:音響監督の飯田さん曰く、いつものP.A.WORKS“じゃない方”のタイトルなのかな? 真面目じゃない方(笑)。普段はドラマを中心にキャラクターを動かすことが多いのですが、今回はそれ以上にキャラクターに焦点を当てた作りになっています。真面目に真面目じゃない作品に取り組みました。

作画面でもあまり今までやってこなかった、シルエットや表情を崩した表現をたくさんお願いしました。スタッフからも描いていて、処理を入れていて楽しいと言ってもらえて。もちろんなんでもかんでもというわけにはいかないので、そこは監督がうまくまとめてくださっています。

──それが橋本さんにとっての、そして本作にとっての主軸になったということですね。

橋本:そうですね。

──掲載時点では放送前ですが、制作自体はすでに一段落されています。その手応えはどのように感じられていますか。

橋本:キャラが生き生きと、そして、それぞれの話数でそのキャラクターたちの個性が出ていて、自分は何度見ても楽しいんですよね。抜け感があって笑えて。まずは観てもらえたら嬉しいです。

──キャラクターの個性と言えば、皆さんそれぞれに好きなキャラクターができそうですよね。

橋本:スタッフの間でも、かなり好きなキャラクターが分かれていて…
 

──わかります! アニメイトタイムズの編集担当は真咲推しで、私は苺子や譜風がお気に入りなんですよね。

橋本:面白かったのは描き手からは真咲に1票も入らず、逆に制作は真咲推しが多くて(笑)。普段は結構まとまったりしがちなんですけど、『マヨぱん』はほぼ各キャラクター同じくらいの票があったんですよね。それぞれのキャラクターに魅力を感じてもらえているのかな。

苺子と譜風はセットでよりかわいいですよね(笑)。3話と5話が大好きです。

──わかります! 視聴者の方に楽しみにしていてほしいですよね。どの回を見ても、どこから見始めても面白いですけども。

橋本:そうですね。気張らずに楽しんでもらいたいです。極端な話ですけど、流し見でも! そのくらい気軽に、『真夜中ぱんチ』を観てもらって、「こいつらバカだな~」って笑ってもらえたら本望です。

──まさに動画配信を見るような感覚で。

橋本:バカだなーとは思っていませんよ! でも、そうですね。

──橋本さん自身も、普段から動画はご覧になられるんですか?

橋本:いろいろ見るんですけど、特に決まったチャンネルはないんです。興味が湧いたものを見ています。例えば、本作でご縁のあったYouTuberの方々の動画は見ています。

──本作の制作にあたって有名YouTuberもご協力されているとか……?

橋本:はい。とってもありがたいです。ご縁があると、親近感が湧いて、より見るのが楽しくなりました。

──仕事の作業の合間に動画をご覧になることもあるんでしょうか。

橋本:僕は作業中は見られなくて(笑)。電車の移動中や寝る前に見ることが多いですね。

笑って楽しんでもらいたい。とにかく気軽に。

──ネタバレにならない範囲で、お好きなエピソードや今後楽しみにしてほしいポイントを教えていただけますか?

橋本:それぞれのエピソードに面白いポイントがたくさんあって。終盤の真咲のエピソードはグッとくるものがあります、多分。だいぶ先にはなりますけども。また、5話の苺子と譜風のやり取りも見どころです。と、先のことばかり話してしまいましたが、1、2話は助走と言いますか。P.A.WORKSらしいドラマを感じられるかもしれません。

『真夜中ぱんチ』を立ち上げるためのドラマとして捉えられる部分もあります。監督は違うと言うかもしれませんが(笑)。ドラマでありながらも、監督ならではのテンポ感があって、新鮮に感じられると思います。そして、3話からはキャラクターの個性が全面に出てきます。まさに……何やってんの?みたいな。

──そのキャラクターの魅力をじっくり味わうためにも、まずは1、2話を楽しんでもらいたいですね。橋本さん的に楽しみにされている方たちに特に伝えたいメッセージはありますか。

橋本:やっぱり気軽に見てほしいです。マヨぱんメンバーを見ていたら、きっと真面目に考えることが少しバカバカしく感じられると思います(笑)。

──夜中って本当に魔の時間というか……。例えばSNSをふと見始めたつもりが妙に真面目な気持ちになってしまったり、落ち込んでしまったりって皆さんあると思うんです。

橋本:そうですね。その点、『真夜中ぱんチ』はもうぜんっぜん、真面目じゃないので!(笑) マヨぱんメンバーが、皆さんに元気をお届けできたら嬉しいです。

[インタビュー・文/逆井マリ]

連載バックナンバー

TVアニメ「真夜中ぱんチ」作品情報

2024年7月8日(月)放送開始!
《動画投稿、はじめます!?》

放送・配信情報

■放送
TOKYO MX・AT-Xほかにて7月8日(月)放送・配信開始!
TOKYO MX:7月8日より 毎週月曜 22:30~
AT-X:7月8日より 毎週月曜 22:30~
【リピート放送】毎週水曜 10:30~/毎週金曜16:30~
BS11:7月8日より 毎週月曜 23:00~
KBS京都:7月8日より 毎週月曜 24:00~
サンテレビ:7月8日より 毎週月曜 24:00~
チューリップテレビ:7月8日より 毎週月曜 25:50~
※放送開始日・放送時間は変更となる場合がございます。予めご了承ください

■配信
dアニメストアにて7月8日(月)22:30より地上波同時・最速配信!
dアニメストア:7月8日より 毎週月曜22:30~
U-NEXT:7月11日より 毎週木曜 22:30~
アニメ放題:7月11日より 毎週木曜 22:30~
その他サイトも7月13日(土)22:30~以降、順次配信予定!
詳細は各サイトでチェック!

INTRODUCTION

「真夜中なのにおっはよー!真夜中ぱんチです!」

世界でもっとも見られている動画投稿サイト「NewTube」。

3人組NewTuber「はりきりシスターズ」の「まさ吉」こと真咲は、生配信中の問題行動が炎上し、チャンネルをクビになってしまう。

起死回生を狙う真咲の前に現れたのは、なぜか彼女に運命を感じたヴァンパイアのりぶ。

その超人的な能力があれば、目標のチャンネル登録100万人だって夢じゃない!?

真咲は、自分の血に惹かれるりぶに動画出演を依頼。

対価として差し出したのは......。

「100万人が達成できたら、いいよ。私を食べて」

りぶの暮らす晩杯荘の仲間たちを巻き込み、絶対夢を叶えたい動画投稿少女×絶対食べたいヴァンパイアの決死の動画撮影が始まる!!

現代人共感必至!?

「パリピ孔明」スタッフが贈る、ワケあり動画投稿者たちのハイテンション・ガールズ”再生”ストーリー!

STAFF

原作:動画投稿少女
監督:本間修
シリーズ構成:白坂英晃
キャラクター原案:ことぶきつかさ
キャラクターデザイン:有間涼太
総作画監督:有間涼太、さとう沙名栄、合田真さ美
メインアニメーター:鍋田香代子
美術設定;藤井祐太
美術監督;前田有紀
色彩設計;江口亜紗美
撮影監督;児玉純也
2Dworks:吉垣誠
3D監督:小川耕平
編集:髙橋歩
音楽:tepe、樂
音楽制作:ハートカンパニー
音響監督:飯田里樹
音響効果:小山恭正
録音調整:安齋歩
音響制作:dugout
アニメーション制作:P.A.WORKS
製作:「真夜中ぱんチ」製作委員会

CAST

真咲:長谷川育美
りぶ:ファイルーズあい
苺子:伊藤ゆいな
譜風:羊宮妃那
十景:上田 瞳
ゆき:茅野愛衣
橘花:安済知佳
乙美:近藤玲奈

公式サイト
公式X(@mayopan_anime)
推奨ハッシュタグ:#マヨぱん #mayopan

(C)2024 KADOKAWA/P.A.WORKS/MAYOPAN PROJECT
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