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夏アニメ『にごリリ』前田佳織里と天乃リリサに共通する想い【インタビュー】

『2.5次元の誘惑(リリサ)』天乃リリサ役・前田佳織里さんインタビュー|コスプレに心血を注ぐヒロイン・リリサと前田さんに共通する想いとは?

声優として大きなターニングポイントになった作品

ーー本作は、奥村を中心としたラブコメ要素も見どころのひとつになっています。

前田:ひとりひとりのキャラクターが丁寧に描かれているからこそ、お互いの思っていることがとてもリアルなんですよね。橘美花莉ちゃん(CV:鬼頭明里)の奥村先輩に対しての感情とか。ずっと、奥村先輩のことを幼馴染として大切にしているキャラクターなので、リリサをライバル視しているのですが、徐々に友・仲間として認め合っていきます。

好きという感情にも色々な種類があって、奥村先輩に対する美花莉の好きと、リリサの好きは似ているようで違うんです。でも、どちらが正しいとかではなく、リリサも美花莉も互いを認めているのが良いですよね。イベントでもよく言っていますが、『にごリリ』は人生ですよ! 人生の全てを学べます!

ーー見どころが詰まっているので視聴者の視点によって、作品に対する印象が変わりそうですね。

前田:本当にそう思います。登場するキャラクターひとりひとりの個性が立っていますし、コスプレを始めた動機・信念も違います。

ーー主人公である奥村に対してはどのような印象をお持ちですか?

前田:一番読者に近い立ち位置なのかなと。奥村先輩にとっては、過去の辛い体験から自分を救ってくれたのがリリエルなんです。私も、大変な時に2次元に救われた経験がありますし、アニメや漫画に救われている方は今の時代たくさんいると思うので、共感できるキャラクターだと思います。奥村先輩がオタク専門知識をふんだんに披露するシーンも見どころのひとつですよね。榎木さんの力によって、彼の持つパッションが倍増している気がします。

私自身、収録中に榎木さんのお芝居を聞いて、涙を流してしまうことがありました。第1話の時から凄まじいお芝居をされていたので、自分も負けていられないなと。かなり引っ張ってもらった感覚があります。大げさかもしれないんですが、このタイミングで、榎木さんと共演できて本当に良かったなと思っています。私の中では、声優人生の大きなターニングポイントになった作品です。

ーー榎木さんはオーラがあるというか、独特な空気感を持っている方ですよね。

前田:不思議な方ですよね。常に自然体で、現場にいるだけで安心感があるというか。例えるなら潤滑油のような存在です。

でも、榎木さんのお芝居には、魂を揺さぶるようなものがあって「本当に同じ人なんだろうか?」と思うことがあるくらい(笑)。演じている姿を見ていると、そのスイッチの入り方に驚きます。

ーーこの作品では、榎木さんと前田さんの掛け合いのテンポが重要になってくると思います。

前田:そうですね。第1話はセリフ量も凄かったです。ゲーム作品の収録くらいの膨大な量でした。私は約150ワードくらい喋っていますし、奥村先輩も同じくらいだと思います。

ーーとんでもない量ですね……。

前田:個人的には、セリフが多いほうが嬉しいんですよ。役者冥利に尽きるというか。ありがたいことです! ちなみに、本作が前田史上最多のワード数だったと思います。

オタク特有の早口で長台詞を奥村先輩と言い合うシーンは、実際に演じながら、これは「アフレコじゃなくて試合だな」と思っていました(笑)。スポーツをやっているような意識で挑まないと、セリフに追いつけなかったんです。自分を褒めてあげたいくらい頑張りました。

加えて、「オタクが好きなことを語っている」という場面なので、一言一言に熱意を込める必要があったんです。ただ読んでいるだけでは伝わらないなと。

キャラクターたちの心が揺れ動く三角関係も見どころのひとつ

ーー奥村とリリサ、そして美花莉の関係は三角関係になるんでしょうか?

前田:一応、三角関係ではあると思います。ただ、少女漫画やお昼のドラマみたいなドロドロではなく、さっぱりしているんですよね。単純に読者の目線で見ると、「奥村先輩は一体どっちと……?」って気になってしまいます(笑)。

ーーラブコメならではの楽しみ方ですね。

前田:美花莉も一途な子なんですよ。ファンの感想を見ると、「美花莉が切なすぎる」とおっしゃっている方も多くて。ただ、私としてはやはりリリサを選んで欲しいというか、報われて欲しいと思ってしまいます。

ーー奥村とリリサに関しては、仲良くなるスピードがかなり速いなと。

前田:速かったですね(笑)。やはり好きなものが共通していることが大きいんじゃないでしょうか。それこそリリエルの「着脱式フィギュア」を語るシーンで、似た波動を感じたんだと思います。奥村先輩にとっても、リリサのような存在ってきっと初めてですよね。話しやすくて、自分と同じ熱量を持っているけど、女子として意識してしまうこともあって。

リリサがリリエルになった時に、その姿に惹き込まれていく奥村先輩が果たしてリリエルとリリサのどっちにドキドキしているのかみたいな。本当に2.5次元ですね(笑)。これぞタイトル回収ですよ。奥村先輩のときめきの正体を考えながら観ると、よりドキドキして楽しめるはずです。

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