『ウルトラマンアーク』飛世ユウマ役・戸塚有輝さん×石堂シュウ役・金田昇さんインタビュー｜“戦わない主人公”がウルトラマンに変身する理由。やがてバディとなるふたりの葛藤と成長に注目してほしい

2024年7月6日（土）より、テレ東系にて放送開始となるシリーズ最新作『ウルトラマンアーク』。

怪獣防災科学調査所「SKIP（スキップ）」の調査員である主人公・飛世ユウマが、 彼方の銀河系から地球に降り立った光の使者と一体化し、ウルトラマンアークに変身！　 大切な仲間たちとともに、迫り来る危機から人と地球の未来を守る戦いに身を投じていきます。

アニメイトタイムズでは、待望の放送開始を記念して、飛世ユウマ役・戸塚有輝さんと石堂シュウ役・金田昇さんにインタビューを実施！　作品の魅力や撮影現場のエピソードなど、様々なお話を伺いました。

ユウマとシュウの出会いから始まる物語

ーー今作はいわゆる防衛隊ではなく、科学調査所という身近な視点で怪獣災害を描いていますよね。

飛世ユウマ役・戸塚有輝さん（以下、戸塚）：SKIP（スキップ）は『ウルトラマンアーク』の核となる部分であり、魅力のひとつです。『ウルトラマンブレーザー』とは全く違った作りというか。作り込まれた設定や重厚な世界観がSKaRD（スカード）の特徴だったと思いますが、今回は組織としての“柔軟さ”に注目していただきたいなと。様々な局面に出くわしたとき、色々なSKIPの姿をお見せできると思います。

ーー戸塚さん演じる飛世ユウマは、SKIPに入所したばかりの新米調査員という設定です。

戸塚：ユウマは過去に悲しい出来事を経験していて、そのときから「多くの人を助けたい」という想いをずっと抱き続けています。僕自身は“ひとつの想い”を持ち続けるからこそ、ユウマがユウマ足り得ると感じていて。そこに至るまでの辛さや苦しみから逃げずに向き合って来た、そういう芯の強さや正義感、真っ直ぐさが彼の魅力だと思っています。

ーー調査員なので、そもそも“戦う人”ではないという点が特徴的なキャラクターだなと。

戸塚：それは演じていて難しい部分でもありました。そのうえで、怪獣に立ち向かっていくユウマの行動をどうやって腑に落としていくのか……。戸塚有輝としては、ユウマの性格や考え方に共通する部分が少ないんですよ。ただ、オーディションで選んでいただいた理由として、所作や佇まいなどのアウトプットがユウマに似ていると思っていただけたのかもしれません。

ーー一方、金田さん演じる石堂シュウは、SKIPに地球防衛隊から出向してくるという役どころです。

石堂シュウ役・金田昇さん（以下、金田）：怪獣災害に対するSKIPと地球防衛隊の方針は、やはり違っていて。シュウも最初はそれに疑問を持っているんです。「なぜ彼がSKIPにやってきたのか」という謎も徐々に解き明かされていくと思いますし、シュウに対するSKIPのみなさんの反応は、視聴者側の目線とも重なるだろうなと。

ーーSKIPのメンバーと関わる中で、シュウの考え方は少しずつ変化していきますよね。

金田：異なる意見に触れることで、自分が積み重ねてきたものを崩されるというか。「こういう意見もあるんじゃないか」と徐々に受け入れられるようになっていきます。ユウマと意見の食い違いが起こったり、SKIPのメンバーとぶつかり合ったり……。みんなと絆を深めていくなかで、シュウ自身の心境も少しずつ変わっていくんです。

ーー第1話では、ウルトラマンアーク出現から3ヶ月後を舞台に、そんなユウマとシュウの出会いが描かれました。

戸塚：ユウマとシュウに焦点を当てて、ふたりの出会いを描ききっていますよね。「この作品はバディものだ」と辻本貴則（辻は一点しんにょう）監督も仰っていたので、この先もよき理解者になっていく過程が描かれると思います。

金田：ユウマとシュウの関係性がどう変わっていくのか。きっと二転三転すると思うので、楽しみにしていただきたいです。

ーー個人的にはコーヒーに関する話題で、シュウの”意外な一面“が見えるシーンが好きでした。

金田：（笑）。クールで堅いイメージが崩れて、一気に親しみやすくなりますよね。エリートで完璧な人に見えますが、そういう一面を併せ持っているところが面白いなと。冷静沈着なシュウを演じるうえで、迷うこともあったのですが、あのテンション感は僕自身に近くてやりやすいです。監督からも「思いっきり崩して」と言われていたので、楽しく演じられました。