「特撮を作る会社って素敵だなと思います」――『ウルトラマンアーク』伴ヒロシ役・西興一朗さんインタビュー|ふわっとした空気感でみんなを包む、優しさに溢れたSKIPとヒロシ所長のリーダー像
2024年7月6日(土)より、テレビ東京系にて放送中のシリーズ最新作『ウルトラマンアーク』。
怪獣防災科学調査所「SKIP(スキップ)」の調査員である主人公・飛世ユウマが、 彼方の銀河系から地球に降り立った光の使者と一体化し、ウルトラマンアークに変身! 大切な仲間たちとともに、迫り来る危機から人と地球の未来を守る戦いに身を投じていきます。
アニメイトタイムズでは、放送開始を記念したキャストインタビューを実施! 今回は、伴ヒロシ役・西興一朗さんに、今後の注目ポイントや撮影現場のエピソード、メインキャストの印象などを伺いました。
念願のシリーズ出演に「縁ができたな」!?
ーー21年前から西さんの大アバレを拝見していたので、「ウルトラマンシリーズ」に出演されると聞いて驚きました。
伴ヒロシ役・西興一朗さん(以下、西):僕もびっくりです! 「実は『ウルトラマン』の仕事が入りそうなんだけど……」と聞いた時は、「マジで!?」と(笑)。視聴者のみなさんはもちろん、過去の共演者も驚いていると思います。円谷さんから「秘密にしてください」と言われていたので、隠すのが大変でした。
ーーシリーズの中で、特に思い入れのある作品はありますか?
西:小さい頃に『ウルトラセブン』や『ウルトラマンタロウ』の再放送も観ていたんですけど、1番思い入れがある作品は『ウルトラマンデッカー』です。
ーーかなり最近の作品ですね!
西:子供が好きだったんですよ。その時期はウルトラマンのグッズを買い漁っていました。どちらかと言うと、うちの子は『ウルトラマン』派だったんです。実は『ウルトラマデッカー』放送当時、マネージャーさんと「どうにか出演できないかな?」という話もしていたので、今回のオファーは嬉しかったですね。
ーー本当に縁があったというか。
西:そうですね。「縁ができたな」ってやつです(笑)。
ーー(笑)。そんな西さんから見て、今回の『ウルトラマンアーク』という作品はどのように映りましたか?
西:子どもが感情移入しやすい作品だと感じました。ユウマのキャラクター像は、子ども目線でも違和感がないと思いますし、災害をモチーフにしつつ、ポジティブな方向性で向き合い方を考えているところも好きです。あとは、ウルトラマンアークの格闘シーンが良かったですね。懐かしさと斬新さがあって、「こういうアクションって、どんな時代でも伝わるよな」と。
ーー以前、コロナ禍を経験して、「楽しい作品をやりたい」というマインドに変わったとお話されていましたが、今作にも通じるものがありますね。
西:コロナ以降の僕の考え方はそちらに寄っているので、とても良い作品に巡り合えた気がします。
ーー西さん演じる伴ヒロシは、SKIP星元市分所の所長というチームを率いる立場でありながら、非常に親しみやすい人物だと感じました。
西:ヒロシを演じるうえでは、「なるべく普通のおじさんに見られたい」という気持ちがあります。専門の地質学に関してはオタク気質だと思いますが、それ以外の物事に対して、あまり高圧的に見られないように偉そうな心を抜いていくイメージです。
SKIPのメンバーにとって、ツッコみやすいおじさんというポジションが理想ですね。ふわっとした空気でその場にいるような。SKIPのメンバーを演じるキャストの雰囲気が良かったので、役自体は作りやすかったです。
ーーSKIPという組織ならではのリーダー像ですよね。
西:そうかもしれないです。オファーの段階から所長役と聞いていたので、最初はSKIPのみんなに指示を出していくようなイメージを持っていました。「次はここに行ってくれ!」みたいな。蓋を開けてみると、結構一緒に行くんですよね(笑)。
ーー確かに(笑)。地域密着型の調査スタイルというか。
西:ただ、怪獣に対して、倒す以外の見方も持っているのはとても素敵だなと。怪獣災害の調査を通じて、より民間に近い視点で物語を楽しめると思います。