『ATRI -My Dear Moments-』連載第1回:赤尾ひかるさん(アトリ役)|「アトリやこの世界で藻掻いている夏生さんたちの葛藤や頑張りを見届けてくださったら嬉しいです」
アニプレックス社のノベルゲームブランド「ANIPLEX.EXE」の第1弾タイトル『ATRI-My Dear Moments-』のTVアニメが、2024年7月13日より放送開始となります。
アニメイトタイムズではその放送開始に先駆け、メインキャストのみなさんへインタビューを実施。第1回目となる本稿では、ヒロイン・アトリを演じる赤尾ひかるさんにアニメ化にあたっての意気込みや作品の見どころを伺っています。
ロボットでありながら元気いっぱいなアトリを演じる上で赤尾さんが意識していること、収録にあたっての監督・音響監督とのやり取りについては必読です。ぜひ放送前にチェックしてみてください!
いつでもエネルギー全開でお芝居をする
――原作ゲームからの役かと思います。当時はアトリ役にどのようにして決まったのでしょうか?
アトリ役・赤尾ひかるさん(以下、赤尾):別件の資料を事務所に取りに行った時に、担当のマネージャーさんからアトリ役に決まったと教えていただきました。前から面識のあった日笠陽子さんがキャサリン役で一緒なので安心感もありましたし、とにかくこの作品に関われることが嬉しかった思い出があります。
――原作ゲームの収録時に思い出深い出来事はありましたか?
赤尾:「ANIPLEX.EXE」プロデューサーの島田紘希さんたちが毎回収録を見に来てくださり、音響監督さんたちと色々なすり合わせをしながら自由にお芝居させていただきました。休憩中の差し入れとして美味しいものがたくさん置いてあったので、終わる頃にはお腹いっぱいになっていたことも覚えています。本当にほのぼのした空間で楽しく演じさせていただきました。
――ゲームでアトリを演じていて印象に残った場面も教えてください。
赤尾:終盤のとあるシーンでは、本番中に涙を流してしまうと支障が出てしまうところ、そのギリギリまで感情を高めていきました。その結果として1発OKを貰えたので、今振り返ってみても安心して自分の気持ちに向き合えたと思っています。
――アニメ化の話はどのタイミングで伺っていたのでしょうか?
赤尾:ゲームの収録時からスタッフさんがアニメ化したいとおっしゃっていて、私もその希望が叶うといいなと思い続けてようやくその念願が叶いました。
――ゲームからアニメになるにあたってアトリというキャラクターの印象が変わったところはありましたか?
赤尾:ゲームの収録はひとりだったので、私の中でアトリはこういう風に喋るんだと決まっていました。けれどアフレコで他のキャストの方のお芝居を間近で聴いてみると、このニュアンスでは言わないぞ、という考えが湧き出てきまして。相手の方への思いやりのある言葉のかけ方とかは最初はすごく戸惑いました。
後はアフレコ用の映像をチェックした時に、こんなに細やかに動くんだという印象があり、その動きに自分の声を合わせていくのも少し大変でした。ゲームの収録は約4年以上前なので、自分の中で型に嵌まったアトリを崩す作業に翻弄されていたところがあります。ゲームの時からの天真爛漫ながらちょっと横暴な一面もあるっていうのを前提に、アニメではもっと人間らしさなどの演技を重視しています。
――アトリには高性能ですからという口癖がありますが、それになぞらえて赤尾さんが思う彼女の魅力や高性能なところも教えてください。
赤尾:白い肌やサラサラで綺麗なクリーム色の髪の毛、そしてロボットならではのルビーのような瞳に惹きつけられるキャラクターだと思います。おしとやかなのかと思いきや、喋りだしたらすごく元気で、何ならちょっと煽ってくることもあったりして。可愛いだけじゃないところが面白い子だと思っています。
――そんなアトリをアニメで演じる時に意識していることは?
赤尾:アトリはいつだって元気な笑顔をみんなに向けてくれるので、いつでもエネルギー全開でお芝居をすること……でしょうか。賑やかしともまたちょっと違うのですが、周囲がしんみりしている中でも明るいスパイスを入れられるように、いつだって全力というのは心掛けています。