『ATRI -My Dear Moments-』連載第2回:赤尾ひかるさん(アトリ役)|小野賢章さん演じる斑鳩夏生の喋るペースや息遣いを把握できるようにしています
アニプレックス社のノベルゲームブランド「ANIPLEX.EXE」の第1弾タイトル『ATRI-My Dear Moments-』のTVアニメが、7月13日より放送中です。
アニメイトタイムズではその放送に際し、メインキャストのみなさんへインタビューを実施。第2回目もヒロイン・アトリを演じる赤尾ひかるさんに、作品についてのお話を伺っています。
第2回では、アニメ化にあたって小野賢章さんによる声が付いた、主人公・斑鳩夏生との掛け合いについて中心に伺いました。夏生とのシーンで赤尾さんが気に入っているところも話してもらいましたので、第2話以降をご覧になる時の参考にしてみてください。
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夏生が笑顔を見せてくれるシーンは必見
――ついにアニメ『ATRI-My Dear Moments-』の第1話が放送となりました。今の心境をお願いします。
赤尾:めちゃくちゃ嬉しいです。やっぱり原作があるので、ゲームからのファンの方はアニメでアトリが動いていることなど、色々な部分からこの作品の世界を堪能できたのではないでしょうか。海に沈んだ世界もアニメで描かれることで新たな発見があったと思います。
また、アニメ化でより多くの方にこの作品を届けられたんじゃないかとも思っています。アニメからご覧になってくれる方は、こんな綺麗な世界にこんなにも悲しい気持ちがぽつりぽつりと浮かんでいる……そんな世界観に惹かれてくれたのかと思うとワクワクします。
アニメを見てからゲームをプレイしてもらえたら嬉しいですし、第2話以降もぜひご覧になっていただけたらと思います。
――原作ゲームはかなり手軽にプレイできるそうですね。
赤尾:そうなんです。ノベルゲームなので、おそらく10時間前後あればクリアできちゃいます。CGもすごく綺麗なので、ぜひやっていただきたいです。
――放送されたアニメの映像はご覧になっていかがでしたか?
赤尾:テンションが上がりましたし、本当に嬉しいです。背景の海の煌めきだったり、アトリのチャームポイントであるルビーのような瞳がただの赤じゃなくて、透き通ったグラデーションのようになっていて感激しました。何度でも見返したいです。
水菜萌やキャサリンも可愛かったですし、夏生さんも素敵でした。各キャラクターの髪色もきっとスタッフの皆さんが繊細に決められたのかなと思います。ゲームのCGとはまた違ったアニメならではのタッチになっていることも印象的でした。キャラクターたちをずっと見ていたいと思ったくらいです。
――今回のアニメから主人公・斑鳩夏生にも声が付きました。小野賢章さん演じる夏生の印象や掛け合ってみた感想もお願いします。
赤尾:まさに夏生さんだなと。キャラクターの印象としては変わらず、しっくりきました。夏生さんの知的な印象に優しい声が加わっていたので、海に沈みゆく世界というしっとりとした世界観を、元気なアトリからだけでなく夏生さんの声からも再認識できました。
――夏生と掛け合うシーンで気に入っているシーンはありますか?
赤尾:はい、もちろんあります。夏生さんがアトリに笑顔を教えるシーンがあるのですが、そこで初めて笑顔を見せてくれるんです。そのシーンの夏生さんがとても可愛らしくて、一緒にお芝居するのが楽しいなって思いました。
――では夏生との掛け合いを演じる際にどんなことを意識していますか?
赤尾:4年前に演じたセリフというのもあり、迷いなく元気に自信たっぷり言わせてもらっています。コミカルなシーンだと「このアドリブ大丈夫かな?」と不安になることもありましたが、マイク前に立ったら一気にやるぞと気合が入りました。不安があっても全力でやったらOKになることもあるし、全力でやったからこそ違うパターンもやってみようとなるので、とにかくエネルギー全開で演じることを念頭に置いていました。
アトリと夏生は次回第2話あたりからよく会話するようになるのですが、元々ゲームのアトリの存在は自分の中にあったので、アフレコでは小野さん演じる夏生さんの声を聞かなければと考えていました。私は小野さんのお隣のマイクで演じさせていただいていまして、その存在を感じるべく、夏生さんとの重要なシーンや私が焦りそうな場面では、小野さんの喋るペースや息遣いも把握できるようにしています。
第2話以降の見どころについて
赤尾:アトリとしては、夏生さんがアトリに感情があるのではないか?と思い始めるところでしょうか。本当に彼女に感情があるのかどうか。現在収録は中盤を過ぎたあたりなのですが、アトリと夏生さんが心を通い合わせるようなシーンも楽しみです。
後は“カニ”ですかね。アトリと言えばという感じで、収録では海の中でブクブクしながら「カニー!」と言うシーンを演じました。
――ロボットでありながらアトリは感情豊かなように見えます。演じる際に苦労があったのでしょうか?
赤尾:無感情なアトリをアニメとして演じるのはこれからなのですが、ゲーム収録の頃は無表情な感じが得意だったので、1発OKになることも多かったです。抑揚を無くしたり、冷たくするような演じ方をしていたと思います。「夏生さん!」と愛情たっぷりに元気なところから、それを無くしていく。かといって怖い体裁にならないような演技をしています。
――ありがとうございます。それでは今後に期待しているファンのみなさんへメッセージをお願いします。
赤尾:第2話からはさらに元気でコミカルな可愛いアトリだったり、夏生さんたちがこの世界にどう向き合うのか、目の前の問題をどう解決していくのかが描かれていきます。まだ登場していないキャラクターたちもいるので、今後はもっと賑やかになるはずです。そこでアトリがどんな反応をするのかも気になるところじゃないかなと。夏生さんやアトリの過去も少しずつ紐解かれていきますので、ぜひ楽しみにしていただけたら嬉しいです!
[取材&文・胃の上心臓]
作品概要
あらすじ
キャスト
(C)ATRI ANIME PROJECT