感情を科学的に分析し、ファンタジーへ昇華する。新たなヒット作を生んだピクサーのこれから|『インサイド・ヘッド2』ケルシー・マン監督&マーク・ニールセンプロデューサー、インタビュー
大ヒット作を生み出したピクサーのこれから
ーー本作は全世界で大ヒット中です。コロナ禍もあって、他のスタジオと同じくピクサーも厳しい瞬間があったと思うのですが、この作品がそれを跳ね除ける大成功だったかと。プロデューサーとしてピクサーの将来の展望を教えていただけますか?
マーク:私はピクサーには明るい未来があると信じています。コロナ禍はおっしゃったように、かなり大変で、劇場が閉鎖されたところもたくさんありました。今作の状況を見て、多くの人々が映画館に戻ってきてくれているのは非常に心強く思っています。
普遍的なテーマで、共感できて、楽しめるストーリーを愛情を込めて丁寧に作ると、人々はそれに反応して劇場に戻ってきてくれるんだなと感じています。ピクサーには才能がある人々がたくさんいて、そういったストーリー、作品を作る力があります。これからの社会で大切な意味を持つ物語を伝え続けていくことができると信じています。
私たちはこれからも長編映画を作っていきます。才能に溢れた監督がまだまだ沢山いるので、希望に満ちた素敵な物語をこれからも発表していくでしょう。
ーーこれからも楽しみにしています。では最後に、おふたりの日本のアニメーションへの印象をお聞かせください。日本のアニメはお好きですか?
ケルシー:う〜ん、どこから話せば良いかわからないですよ(笑)。沢山ありすぎてこまっちゃう。 私には、17歳の息子と16歳の娘がいるんですが、日々子供たちから日本のアニメを教わっているんです。
息子は最近『呪術廻戦』を教えてくれました。原作漫画はもちろん、アニメも物凄いクオリティだと思います。日本のアニメーションは本当に素晴らしいですね。なので、今『呪術廻戦』に夢中です。グッズを買って帰ろうかななんて考えていますよ。
マーク:私はスタジオジブリの作品が大好きです。ピクサーも宮崎駿監督と長い付き合いがあり、彼が私達のスタジオを訪れて講演をしてくれたこともあります。彼の最新作『君たちはどう生きるか』も大好きですし、彼が作ったもの全てに尊敬の念を抱いています。
[インタビュー/タイラ]
『インサイド・ヘッド2』作品概要
あらすじ
少女ライリーを子どもの頃から見守ってきた頭の中の感情・ヨロコビたち。
ある日、高校入学という人生の転機を控えたライリーの中に、シンパイ率いるたちが現れる。
「ライリーの将来のために、あなたたちはもう必要ない」
―シンパイたちの暴走により、追放されるヨロコビたち。
巻き起こる“感情の嵐”の中で、ライリーは自分らしさを失っていく...。
彼女を救うカギは、広大な世界の奥底に眠る“ある記憶”に隠されていた―。
キャスト
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