『劇場版モノノ怪 唐傘』公開記念舞台挨拶に神谷浩史さん・黒沢ともよさん・花澤香菜さん・梶裕貴さん・福山潤さんらが登壇!
2006年にオムニバス『化猫』、2007年にTVアニメシリーズとして放送されて以来、根強く愛され続けている『モノノ怪』が、大奥を舞台に劇場版として“新生”。『劇場版モノノ怪 唐傘』が、7月26日(金)より全国ロードショー中です。
初日翌日の7月27日には、TOHOシネマズ日比谷にて公開記念舞台挨拶を実施。声優の神谷浩史さん、黒沢ともよさん、花澤香菜さん、梶裕貴さん、福山潤さん、主題歌「Love Sick」を担当したアイナ・ジ・エンドさん、そしてシリーズの生みの親である中村健治監督が登壇しました。
公開記念舞台挨拶より、公式レポート到着!
謎の存在・薬売りを演じた神谷は「本日はよろしくお願いいたします!」と超満員の会場に向けてハキハキと挨拶。見どころの一つである薬売りと唐傘のバトルシーンについて尋ねられると「僕はアクションに声を入れるのが好きですが、薬売りは滅茶苦茶強いので『フッ!』とか『ハッ!』とか声を入れると弱く見える。なので今回はアクション時の声は封印して、絵の魅力にお任せしました」と工夫を明かした。
大奥でキャリアアップを図る新人女中・アサを演じた黒沢は「キャリアアップを頑張りました!」と笑顔を弾けさせながら「人間関係において写実的かつ肉感的な描写もあればファンタジックな描写もあるので、その匙加減は監督の顔色をうかがいながら演じました。薬売りさんが神儀の姿に変わってからは空間の歪みが半端ないので、その距離感の取り方には苦労しました」と収録を振り返った。
アサの憧れの職位「御祐筆」を担う北川役の花澤は、謎めいた役どころだけに「映画が公開されて、やっと色々なことが喋れます!」とネタバレOKトークに喜色満面。黒沢とのアフレコを振り返って「ともよちゃんとは普段から親しくしているのでウキウキで現場に行きましたが、北川はこの世のモノではないのでアサと会話してるように見えないよう、不気味さを意識しました」と熱演報告。
これに黒沢が「いつもの優しい香菜ちゃんがいなくて寂しい気持ちになりながら…」とショボンとすると、花澤は「でも一緒に芋けんぴ食べたよね?」と明かして、黒沢は「そうそう!香菜ちゃんが美味しい芋けんぴを買ってきてくれて、芋けんぴを齧りながら収録しました」と思い出して笑った。
大奥に派遣されたお目付け役・三郎丸役の梶は、本作の魅力について「視覚的にも聴覚的にも中村監督の世界観が詰め込まれている。カット割りも個性的でそこも大好きなポイントの一つ」と分析し「『モノノ怪』シリーズは憧れの作品だったので、そこに声優として参加が出来て嬉しかった」と喜んだ。
三郎丸の同僚で女好きのお調子者・平基役の福山は「大事なことはほとんど梶君が言ってくれているので、僕はそんな収録を見ながらどえらいカット数だなとか、中村監督のディレクションや梶君の真剣さをヘラヘラと見ていました」と冗談を飛ばしていた。
主題歌担当のアイナ・ジ・エンドは「非現実的なストーリーなのに、実際に目の前で起こっているかのように物語が進んでいった。それは声優さんのパワーで声色に命が宿っているから。こんなに面白い作品はないと思って瞬きするのも惜しかった」と絶賛。
これに中村監督は「エンディングもMVも何度も観ています!」と大喜びで、アイナ・ジ・エンドから「舞台挨拶前に監督から『MVの再生回数は俺に任せてください!』と言われました」と暴露されていた。
そんな主題歌「Love Sick」についてアイナ・ジ・エンドは「女の情念や恨みを芽生えさせた状態でありながら、とてもピュアな人間として歌いたいと思った。泥臭くなり過ぎないよう、でも透明感のある所は保ちつつ、シャカリキではなく冷静さもありながら、そのバランスを意識しながら歌うのが難しかった」とこだわった。
中村監督は「もう見抜かれていると思った。だからこんなにも作品に主題歌がハマったのかと…。今日もMVを再生します!」と宣言していた。
念願の劇場公開に中村監督は「公開を無事に迎えて万感の思いよりも、緊張しすぎて映画公開日から眠れません。今もボーッとしています」と率直な心境を吐露。
第2章の製作も明かされたばかりだが、進捗状況について神谷は「実は明日収録です!無茶苦茶なスケジュールで、この舞台挨拶の後に収録をするという案もありました。どう思うみんな!?」と笑わせつつ「今日映画を観てくださった皆さんの熱気を感じたままアフレコできるのは良い体験です」と前向きだった。
中村監督は薬売りを演じた神谷について「薬売りは言語化の難しいキャラクターで、見る人それぞれによって好きなポイントがちょっとだけバラバラ。それをマルっと神谷さんはキャラクターに乗せてくれた。薬売りの設定の話をした際にのけぞるように『なるほど!』と理解してくれたのが印象的だった」と述べると、
神谷は「テレビシリーズの薬売りが仮面ライダー1号だとしたら、今回の劇場版は仮面ライダー2号だと。その説明が僕に刺さる例えで、見た目や雰囲気も似ているけれど中身は違う。技と力が違う。…そのうち技と力の違う仮面ライダーV3が出てくるかも!?」と今後に期待を煽っていた。
中村監督は花澤について「オーディションでかなりの長いセリフを言ってもらったけれど、聞いていてまったく飽きない。感情が何度も入れ替わったりして凄い説得力だった」と賞嘆すると、花澤は「嬉しくて爆ぜそう。光栄な言葉を頂き嬉しいです」とニッコリ。中村監督は黒沢については「セリフの中に細かい変化が入っているので、撮り直したら同じものがもらえない感覚があった。そんな中で黒沢さんは前の方から後ろの方まで一つの筋を通していてヤバい人だと思った」と高い演技力に脱帽。これに黒沢は「嬉しい!モノノ怪になれますか?」と声を弾ませていた。
最後に主演の神谷は「観れば観るほど解像度が上がるフィルムです。すべてをセリフで説明している物語ではないので、二回三回と観ることによって物語の全貌がわかるようになっています。すべての絵、芝居、目線、アイテムにヒントが散りばめられていて、必ず答えに辿り着くはずです。自分の人生や心が豊かになる作品を、映画館という『劇場版モノノ怪 唐傘』を観るに相応しい贅沢な空間で何度でも楽しんでもらえたら幸いです」と大ヒットを祈願していた。
『劇場版モノノ怪 唐傘』作品情報
全国ロードショー中
序説
“ナニモノ“か、より生じた抑えられぬ”情念“が“アヤカシ”と交わると「モノノ怪」となる。
モノノ怪がひき起こす”怪異“が人々に襲いかかる時、謎の男”薬売り“が忽然と姿を現す。
この世で唯一、モノノ怪を斬り祓うことができる“退魔の剣”を携え、荒れ狂うモノノ怪の前に一人立ちはだかる。
『モノノ怪』は、2006年にフジテレビの「ノイタミナ」枠にて異例の高視聴率を記録した『怪~ayakashi~』の一編「化猫」から派生し、2007年にテレビアニメシリーズとして放送されて以来、根強く愛され続けている作品である。
その『モノノ怪』が2024年、大奥を舞台に劇場版として“新生”する。豪華絢爛な世界を絵巻物のように描き、細部まで緻密に、時に大胆に表現した美術や、CGと和紙テクスチャを組み合わせた斬新な手法、膨大なカット数と独自の色遣いにより生み出される唯一無二の映像美など、薬売りのミステリアスな魅力と相まって、 “密度”の濃い世界観に圧倒される。
さらに、個を殺し集団に染まることを強いられる生き辛さ、という現代にも通じる普遍的なテーマ、人間の内面に渦巻く業と願いを描く物語が深い共感を呼ぶ。
誰の心にもモノノ怪の種が根づきかねない混沌としたこの時代に、切なくも強く魂を揺さぶる“救済”の物語が立ち上がる。
シリーズの生みの親である中村健治監督の元に集結した、豪華キャスト・スタッフによる完全新作の劇場映画が、新たなる伝説を刻む。
物語
大奥とは、世を統べる“天子様”の世継ぎを産むために各地から美女・才女たちが集められた“女の園”であると同時に、重要な官僚機構でもある特別な場所。独自の掟が敷かれた“社会”でもあるこの異質な空間に、新人女中のアサ(黒沢ともよ)とカメ(悠木碧)が足を踏み入れる。
キャリアアップを図る才色兼備のアサ、憧れの大奥に居場所を求めるカメ。正反対の二人は初日から、大奥で信仰される“御水様”に「自分の大切なもの」を捧げるという、集団に染まるための“儀式”に参加させられる。そこで起きた出来事をきっかけに、二人の間には絆が生まれてゆく。
御年寄の歌山(小山茉美)は、大奥の繁栄と永続を第一に考え女中たちをまとめあげるが、無表情な顔の裏に何かを隠している。そんな中、少しずつ、彼女たちを覆っていく“何か”。夜ごと蓄積されていく女たちの情念、どこからともなく響いてくる唐傘がカラカラと回るような異音、取り憑かれたように理性を失っていく女中…。
ついに決定的な悲劇が起こり、薬売り(神谷浩史)はモノノ怪を追って大奥の中心まで進むが、モノノ怪を斬り祓うことができる退魔の剣は「形」「真」「理」の三様が揃わなければ、封印を解き抜くことが叶わない。薬売りが大奥に隠された恐ろしくも切ない真実に触れるとき、退魔と救済の儀が始まる──。
スタッフ
監督:中村健治
キャラクターデザイン:永田狐子
アニメーションキャラデザイン・総作画監督:高橋裕一
美術設定:上遠野洋一
美術監督:倉本章 斎藤陽子
美術監修:倉橋隆
色彩設計:辻󠄀田邦夫
ビジュアルディレクター:泉津井陽一
3D監督:白井賢一
編集:西山茂
音響監督:長崎行男
音楽:岩崎琢
プロデューサー:佐藤公章 須藤雄樹
企画プロデュース:山本幸治
配給:ツインエンジン ギグリーボックス
制作:ツインエンジンEOTA
主題歌
「Love Sick」
アイナ・ジ・エンド(avex trax)
キャスト
薬売り:神谷浩史
アサ:黒沢ともよ
カメ:悠木碧
北川:花澤香菜
歌山:小山茉美
大友ボタン:戸松遥
時田フキ:日笠陽子
淡島:甲斐田裕子
麦谷:ゆかな
三郎丸:梶裕貴
平基:福山潤
坂下:細見大輔
天子:入野自由
溝呂木北斗:津田健次郎
劇場版公式サイト
十五周年記念サイト
公式X(@anime_mononoke)
公式Instagram
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