『きみの色』鈴川紗由さん、髙石あかりさん、木戸大聖さん、山田尚子監督がモデルとなった長崎県 県庁を表敬訪問！　地元学生らと交流するティーチイン付き舞台挨拶も実施！

社会現象を巻き起こした『映画けいおん！』（11年）や、国内外問わず高い評価を受けた名作『映画 聲の形』（16年）。両作の監督を務めた山田尚子さんの待望の最新作、完全オリジナル長編アニメーション映画『きみの色』が、2024年8月30日（金）に全国公開となります。

そんな中、作中のモデルとなった長崎県庁を、鈴川紗由さん（トツ子役）、髙石あかりさん（きみ役）、木戸大聖さん（ルイ役）、山田尚子監督の4名が表敬訪問。併せて、TOHOシネマズ長崎にて ティーチイン付きの舞台挨拶を実施しました。

本稿にてオフィシャルレポートをお届けします。

県庁へ表敬訪問し、映画の完成を報告！

7月中旬より山田監督が全国１６か所をめぐる「16（いろ）都市キャンペーン」と銘打った映画のプロモーションを慣行しており、本日７月３１日（水）は７都市目となる長崎。出演キャストの鈴川紗由、髙石あかり、木戸大聖も参戦し、4人で長崎県庁を表敬訪問。多くの職員の拍手に迎えられた。応接室では、馬場裕子長崎県副知事や文化観光国際部長、観光振興課長らと会談。

山田は冒頭のあいさつで「長崎に来ることができて幸せです。長崎の空気がとても好きで、駅を降り立った時から心が澄んでいくような気持ちになります。今日は４人で来ることができてホントに嬉しい。」と長崎愛を語った。

馬場副知事も「映画では、長崎がモデルになっているとのことで路面電車や教会など様々な風景が随所にちりばめられていると聞いており、県民のみなさんも楽しみにしています。国内外から注目される作品ですので、モデルに選んでいただいて感謝していますし、映画も長崎も好きになっていただけるようプロモーションもがんばります（笑）」と話す。

　
さらに副知事はその昔、山田監督演出作品を夜な夜な晩酌しながら見ていたそうで、実はファンであったことを告白し、場を和ませた。長崎をモデルにした理由を問われると、山田は「アニメーションで大事にしているのは、そこにキャラクターが本当に生きているんじゃないかという実感を受け取ってもらいたいということ。長崎は、すぐ近くに海があったり山があったり坂道があったり、そしてそこに人が生きていて、とてもいろんな色味のある街だと思いました。また、長崎でお話しさせていただいた、その街を作ってきた人たちの心の穏やかさなどの人柄を作品に反映させたいと思いました。」と話す。

さらには「長崎は、島ごとによって海の色が違うんです。自分やスタッフが感じた光の柔らかさ、その色をスクリーンで表現したいと思っていました。」と付け加えた。鈴川はかつて訪れた長崎の街並みが思い出に残っており、その美しい風景をアニメーションで表現していることに触れ、「トツ子として生きられたことが光栄」だと述べた。トツ子役にちなみ、副知事から「長崎の色は？」と問われた鈴川は、「夕焼けの街並みがとても印象に残っており、オレンジです」と笑顔で答え、県の職員たちを唸らせていた。

髙石は長崎の人たちの人柄に触れ、「トツ子、きみ、ルイの３人とも共通するやさしさや、柔らかさが長崎の魅力」だと感じているという。

木戸は、親戚が佐世保にいるということもあり、長崎ならではの海の美しさに言及し、「あそこの海かな？と想像しながら観てもらえると楽しめるんじゃないかな」と語った。

最後に、山田監督と、鈴川、髙石、木戸が、B1サイズのポスターパネルに、その場でサインを書き入れ、訪問の記念として贈呈した。

舞台挨拶では、地元学生らの合唱に感動！！

4名で様々な取材を受けた後、TOHOシネマズ長崎にて、160名の映画鑑賞後のお客様の前で、ティーチイン付き舞台挨拶を実施。

長崎県観光連盟が主催したこの舞台挨拶には、純心中学校、純心女子高等学校の在校生が多数来場しており、監督とキャストは映画についてトークした後、来場者の質問に答えた。
最後に指名された高校3年生の受験生からは「受験シーズンなので、応援メッセージをください！」とお願いが。すると４人は少しの作戦会議。相談を終えた４人はなんとマイクを外し、肉声でエールを贈る。「これから受験のみなさん！受験がんばってください！」とみんなで合わせた大きな声での粋なサプライズ演出。会場は割れんばかりの拍手に包まれた。

そして、『きみの色』が音楽をテーマにした作品ということで、純心中学・同高等学校の音楽部員らが「あるくうた（信長貴富）」をアカペラで披露。美しい歌唱のプレゼントに、監督とキャスト達は感激して涙ぐむ一面が。

　
鈴川は「一人一人をしっかり見たい気持ちになりました。ありがとうございました。」

木戸は「歌詞の情景が浮かんできて、一歩一歩前進して頑張ろうって思いました。」

感動の涙が止まらない髙石だったが「今回の歌唱があまりに天使のようで、本当に美しかったです。」

同じく、涙していた監督は「人には歩く自由という歌詞が心に染みました。ただ歩くだけでなく、いろんな意味の歩くを感じる一人一人の声に感動しました。」とそれぞれにコメントし、会場は大きな感動に包まれた。

『きみの色』作品情報

あらすじ

わたしが惹かれるのは、あなたの「色」。

高校生のトツ子は、人が「色」で見える。
嬉しい色、楽しい色、穏やかな色。そして、自分の好きな色。

そんなトツ子は、同じ学校に通っていた美しい色を放つ少女・きみと、
街の片隅にある古書店で出会った音楽好きの少年・ルイとバンドを組むことに。

学校に行かなくなってしまったことを、家族に打ち明けられていないきみ。
母親に医者になることを期待され、隠れて音楽活動をしているルイ。
トツ子をはじめ、それぞれが誰にも言えない悩みを抱えていた。

バンドの練習場所は離島の古教会。
音楽で心を通わせていく三人のあいだに、友情とほのかな恋のような感情が生まれ始める。

周りに合わせ過ぎたり、ひとりで傷ついたり、自分を偽ったり―
やがて訪れる学園祭、そして初めてのライブ。
会場に集まった観客の前で見せた三人の「色」とは。

2024年夏、好きになる。

キャスト

日暮トツ子：鈴川紗由
作永きみ：髙石あかり
影平ルイ：木戸大聖
シスター日吉子：新垣結衣
百道さく：やす子
七窪しほ：悠木碧
八鹿スミカ：寿美菜子
作永紫乃：戸田恵子

(C)2024「きみの色」製作委員会