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『映画クレヨンしんちゃん オラたちの恐竜日記』小林由美子×佐々木忍インタビュー

『映画クレヨンしんちゃん オラたちの恐竜日記』野原しんのすけ役・小林由美子さん&監督・佐々木忍さんインタビュー|「夏休みの絵日記の1ページがこの映画で埋まったなら、こんなに嬉しいことはありません」

『映画クレヨンしんちゃん オラたちの恐竜日記』が、2024年8月9日(金)より公開されます。

シリーズ31作目となる今作では恐竜が現代に復活し、カスカベで大暴れ! シロとカスカベ防衛隊が小さな恐竜・ナナと出会い、生命の垣根を超えた友情を描く笑いあり、涙ありの超巨大作品となっています。

アニメイトタイムズでは、映画の公開を記念して、野原しんのすけ役・小林由美子さんと監督・佐々木忍さんにインタビュー! 作品の見どころから、アフレコ収録時のエピソード、夏休みの思い出まで、たくさん語っていただきました。

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「夏・恐竜・しんちゃんが揃って、面白くないわけがない!」

ーー今作の企画が始動するまでの経緯をお聞かせください。

監督・佐々木忍さん(以下、佐々木):プロデューサーさんから「今回の映画は、恐竜でいきませんか?」と言われたんです。改めて「恐竜がどのくらい人気があるのか」と考えたとき、自分も小さい頃に恐竜が好きでしたし、ずっと変わらず人気があるんですよ。だから恐竜の映画であれば、子どもたちもワクワクしてくれるだろうなと。「作画的に、恐竜は大変なことになる」という予感もあったんですけど、『クレヨンしんちゃん』で恐竜をやらせてもらえることに対して、とても光栄な気持ちでした。

ーー小林さんは、恐竜をテーマにした今作の物語に触れて、どのように感じられましたか?

しんのすけ役・小林由美子さん(以下、小林):クレヨンしんちゃんと恐竜の組み合わせは、今までありそうでなかったんです。だから台本をいただいて、タイトルを見た時点で「恐竜日記ですって!? やっと来ましたか! 恐竜!!」とワクワクしましたし、「夏・恐竜・しんちゃんが揃って、面白くないわけがない!」と思いました。

『クレヨンしんちゃん』らしい笑える所もたくさん散りばめられていて、ラストシーンにはグッとくる。「絶対に泣くもんか!」と思いつつ、台本を読んだ時点で泣いてしまいました。今回の作品も、大人も子どもも楽しめる内容になっていて、演じる側としても本当に嬉しかったです。

ーー今作でしんのすけを演じるにあたり、小林さんが気を付けた点や意識したところはどんなところでしょうか。

小林:映画だからといって「よりヒーローっぽく」というか、肩に力が入ったようなしんのすけにはしたくないと思ったんです。「日常(TVシリーズ)の野原しんのすけがスクリーンに来て、冒険する」ということを意識しました。

例えば、物語の途中で、しんのすけがアンジェラ(CV:戸松遥)の核心を突いて、心を動かすシーンがあるんですけど、そこは説教くさくならないように気をつけています。しんのすけは純粋に何も考えず、ふと思ったことをアンジェラに言っただけで、しんのすけの言葉を受け取ったアンジェラが核心を突かれたという流れになるようにしたいなと。

ーー何気ないひと言の方が心に響くかもしれませんね。

小林:6歳の息子がいるんですけど、息子の何気ない言葉に「なるほど、そう思うんだ」と気付かされることがあります。本人は何も考えていなくて、パッと言った言葉なのに、核心を突かれたんです。だから今作でも、なるべくその言葉に深い意味を持たせないように、スッと言えるようなナチュラルさが出たらいいなと思って、アフレコ収録に臨みました。

ーー作品を制作するにあたり、監督が心がけたところやこだわったポイントはどんなところでしょうか。

佐々木:『クレヨンしんちゃん』という作品は30年以上の歴史があります。その歴史ある作品に初めて参入させていただく身ではあるので、キャラクターや作品性の“解釈違い”がないように気をつけました。

だから、作品の中に自分の描きたい事を入れ込むと同時に、クレヨンしんちゃんの作品としての世界観を大切に、今まで関わってきてくれたスタッフさんの意見などを取り入れ、なるべく作品に落とし込もうという気持ちもありまして。過去の映画を見返したり、今回の映画に関連するようなTVシリーズのエピソードを見返したりして、しっかり復習しました。

自分はTVシリーズが好きなので、映画だけでなく、TVシリーズも観てもらいたいという想いがあって、TVシリーズのファンの方がニヤリとする要素も入れたかったんです。

ーー今回の作品を見ていて、普段ならば笑わないようなダジャレやギャグシーンで声を出して笑ってしまいました。そういったこともTVシリーズから続く流れみたいなものが関連しているんでしょうね。

佐々木:正直に言いますと、映画を作っている時は「このギャグ、本当にウケるのかな?」と不安になる瞬間もあったんです。でも、実際に作品を観ていただいた反応としては「意外とウケた!」と(笑)。先人たちの意見で入れたダジャレもあるので、「やっぱりこういうものが定番なんだな」と感じました。

小林:ギャグがピンポイントであるようで、わりと幅広いですよね。「ここを狙っていると思っていたけど、意外なところでハマる人も多い」という感じがしんちゃんのギャグのすごいところですよね。

更に言えば、笑うツボが年代によって違ってくるところもあると思います。以前、子どもと一緒に映画(『映画クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝』2022年公開)を見ていて、「ちゃん・リン・シャン」(※1)というギャグシーンがあったんです。私はそのシーンで笑ったんですけど、子どもはポカーンとしていたので、「ちゃん・リン・シャンというのはね……」と説明しました。コミュニケーションのきっかけになりますし、親と子どものジェネレーションギャップを見終わった後で埋めていただく作業が楽しいと思います。


※1:1989年に発売されたシャンプー「SOFT IN 1」のCMに登場するキャチコピー。CM内で薬師丸ひろ子が「ちゃん リン シャン」(ちゃんとリンスしてくれるシャンプー)と語りかけるシーンが話題になった。

小林さんと佐々木監督が選ぶ注目シーンとは?

ーー今作の中で、個人的にお好きなシーンや特に見てほしいシーンをお聞かせください。

小林:ナナ(CV:水樹奈々)とシロ(CV:真柴摩利)の交流の可愛らしさとか、見てほしいシーンはいろいろあるんですけど、その中であえて選ぶとしたら、マサオくん(CV:一龍斎貞友)のシーンです。

キレると、別人格になる映画ならではのマサオくんが大好きなんです。彼はうちのエースだと思っているんですけど、「これぞエース!」というのがガチャのシーン。

みんなで恐竜のガチャを回すシーンがあって、他のメンバーは好きな恐竜をしっかりゲットできて、しんのすけはとてもレアなものを引き当てます。ただ、マサオくんは、それを上回って「なぜ、それを引いた?」というものを当てるんです(笑)。

「あれはマサオくんしか出なくて、1個しかなかったんじゃないか? 誰得だ?」というものをマサオくんが引き当てるんですけど、そのシーンのマサオくんのエースぶりは、ぜひみなさんにガッツポーズをしながら観ていただきたいなと。

ーー後々重要になるシーンですよね。

小林:あれが実は役に立つという伏線になっています。しんのすけのシーンで言うと、体を張ってナナを救うところをはじめ、いつもは見せない一面が見られると思います。それは映画ならではの、相手を思いやる「イケメンしんのすけ」です。映画でしか見られない部分でもあるので、ぜひ観ていただきたいなと思います。

佐々木:今回の作品は、恐竜がメインになるので、リアルに描かれた恐竜の重量感と迫力はもちろん、それをアニメーターの方々が手描きで描いているという凄まじさも感じていただきたいです。

小林:手描きって、すごいですよ!

佐々木:アニメーターの方々には、かなりの数の恐竜を描いてもらっています。「これだけ沢山の恐竜を手描きでやるものは、中々観られないんじゃないかな」と思うので、ぜひ大きなスクリーンでその緻密さを感じてほしいです。

それから今作では、渋谷をメインに東京の様々な街も登場しますので、背景美術チームも細かく、リアルに描いてくださっています。

小林:おぉ~!

佐々木:夏休みはこの映画の聖地巡礼を兼ねて、東京に遊びにきてほしいです。あとは、シロもナナもかわいいので、そこは素直にキュンとしていただきたいです。

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