『けいおん!』シリーズより10年来のタッグ! 『きみの色』監督・山田尚子氏と脚本・吉田玲子氏の作品作りの裏側に迫る!
山田尚子監督の待望の最新作となる完全オリジナル長編アニメーション映画『きみの色』が2024年8月30日(金)より全国公開となります。
本作の脚本を務めるのは脚本家・吉田玲子氏。『けいおん!』シリーズ、TVアニメ『平家物語』など数々な名作を共に作ってきたタッグが再び実現する本作。
このたび、おふたりによる制作の裏側のお話が公開されました!
唯一無二の関係性! 山田尚子監督と脚本家・吉田玲子氏の作品作りの裏側に迫る!
本作のメガホンをとった山田監督と脚本家の吉田玲子氏のタッグは2009年のテレビアニメ『けいおん!』から始まる。
そして山田監督が初の長編映画初監督を務めた2011年の『映画けいおん!』でも吉田氏が脚本を担当し、深夜アニメの劇場版としては史上初となる、第35回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞に輝くという快挙を遂げ、『映画 聲の形』(16)でも2人はタッグを組んで第40回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞を受賞。
2022年には山田監督、サイエンスSARUと共に吉田氏が脚本を担当したテレビアニメ「平家物語」が大きな話題を集めた。
幾度となくタッグを組んできた山田監督と吉田氏の作品作りとはどのようなものなのか。完全オリジナルストーリーとなる本作だが、山田監督の「こういうことやりたいなぁ、こういう子たちを描きたいなぁ」というメモを吉田氏が受け取ったところからスタート。
作品の舞台をどうするかという話から始まり、スリーピースバンド、ミッションスクールを舞台にしたいといった物語の軸ができたところから、2人で少しずつキャラクターを作り上げてストーリーが出来上がっていった。
アニメーションの制作の過程で吉田氏からあがってきた脚本をもとに山田監督が絵コンテにしてビジュアル化していくのだが、シーンの細かいニュアンスに関しては、吉田氏が1度脚本で書きあげたものを山田監督に見せて話し合いを重ねていくことで脚本が出来上がっていったそう。
山田監督は「作業中は脚本家さんとの魂のやり取りだと思っていて。吉田さんがこうきたか、なるほど。これはこういうこと言っているのかなって。本を読んでいる時だけでは自分の中で解釈が追い付いてなかったところがいっぱい見えてきます。」と吉田氏との作品作りについて振り返り、2人の間にある絶対的な信頼関係と緻密なコミュニケーションがあるからこその一連の作業を「もらったラブレターの返信」と明かしている。
吉田氏もまた、自身の脚本から山田監督によって作り上げられる作品を見て「監督が作品を作っていく時の心の軌跡を見たような気がした」と、山田監督の心を読み取っていたようだ。
また、「自分に対してはまるで自信がないけれど、その状況を人のせいにしない」ということを、本作を描く上で一番大切にしてきたという山田監督。
「自分でなんとかしようとしていて、そこが弱さでも強さでもある。脚本の吉田さんが書かれるシナリオには、どの作品でもその信念があるなと私は思っていて、今回も吉田さんとご一緒出来たことでこのようなお話を作ることが出来ました」と吉田と作り上げた作品の出来栄えに自信を覗かせた。
10年以上も作品作りを共にしてきた山田監督と吉田氏が贈る『きみの色』を是非、劇場の大きなスクリーンでご確認いただきたい。
『きみの色』作品概要
あらすじ
高校生のトツ子は、人が「色」で見える。
嬉しい色、楽しい色、穏やかな色。そして、自分の好きな色。
そんなトツ子は、同じ学校に通っていた美しい色を放つ少女・きみと、
街の片隅にある古書店で出会った音楽好きの少年・ルイとバンドを組むことに。
学校に行かなくなってしまったことを、家族に打ち明けられていないきみ。
母親に医者になることを期待され、隠れて音楽活動をしているルイ。
トツ子をはじめ、それぞれが誰にも言えない悩みを抱えていた。
バンドの練習場所は離島の古教会。
音楽で心を通わせていく三人のあいだに、友情とほのかな恋のような感情が生まれ始める。
周りに合わせ過ぎたり、ひとりで傷ついたり、自分を偽ったり―
やがて訪れる学園祭、そして初めてのライブ。
会場に集まった観客の前で見せた三人の「色」とは。
2024年夏、好きになる。
キャスト
(C)2024「きみの色」製作委員会