『ATRI -My Dear Moments-』連載第10回:細谷佳正さん(野島竜司役)|アニメならではの結末を楽しみにしてほしい
細谷さんが作中で印象に残ったのはあの意外なキャラクターを演じる声優さん!
――そろそろまとめに入る前に、細谷さんが本作で気に入っている、印象に残っているキャラクターも教えてください。
細谷:キャラクター単体というよりも、ヤスダ役の須藤翔さんとヤスダの部下を演じる木村隼人さん。スタジオでのおふたりの振る舞いやお芝居から、感じるものがありました。
“皆とは異質であろうとしている”演者の姿勢というか、おふたりが芝居を通して表現したいであろうことに、勝手に共感したんですね。おふたりの生きてきた現実の中に存在したであろう“人間らしさや汚さ”みたいなものを、この作品の美しい世界観に対して思いきりぶつけているように感じました。
作品に自分の感性を思い切りぶつけることに対する緊張感や、そのことに対して勇気を持って臨んでいる様な雰囲気があるように見えましたね。その時スタジオにいた演者の皆とは自分は異質であろうと努めている様な気配が好きでした。でも、これは僕が勝手にそう思っているだけなんですけどね。
――おふたりの演技をまだきけていないのですが楽しみです! ファンのみなさんに注目して欲しい今後の見どころもお願いします。
細谷:この物語がどんなラストを迎えるのか?については視聴者の皆さんは気になるんじゃないかと思います。個人的な話ですが、村上春樹さんの小説を読んでいて、中盤くらいになって「この物語はどうやって終わるんだろう?」って気になり始めるんですけど、この作品もそんな風に思ってもらえたらいいなと思います。
――最後に放送を楽しみにしているみなさんへのメッセージを一言お願いします。
細谷:この作品はゲームが原作です。原作は一人ひとりのキャラクターに対して、いわゆるお当番回的な物語・ルートがあります。アニメでは放送時間の都合で全てを描くことは出来ないので、夏生とアトリを中心とした物語として作られています。原作ゲームファンの方にとっては、若干寂しいところがあるかとは思うけれど、テレビアニメ『ATRI』はどんな風に物語を完結させるのか?という事については、興味を持ってもらえるのではないかなと思います。
アニメ化したということには、ゲームがヒットしたこと以外にも何か理由があるというか、描きたかったものがまだある気がしています。ぜひアニメ『ATRI』の今後の物語も楽しみにしていてください。
[取材&文・胃の上心臓]
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あらすじ
キャスト
(C)ATRI ANIME PROJECT