2024年9月の総括(真夜中)|青山吉能『みずいろPlace』#92
皆さんこんにちは、元気ですか?
わたしは元気です。
青山吉能です。
真夜中の話をします。
楽しかった思い出を補完するために写真やビデオなんてものがあると思うのですが、映り込む自分のコンプレックスが素敵な思い出を邪魔してくることが多々あります。
夜中はひともこころもブサイクにしてしまう時間です。ビデオなんてものは特に、わざわざコマ送りにしてとんでもない瞬間をせっせと切り抜いて、せっかくただただ楽しくてケラケラ笑っていたあの時間が、こんな顔面で過ごしてしまった後悔、羞恥みたいなものでじわじわ染まっていきます。
なんでも映るしなんでも残るこの時代、それがより付き纏うこの世界に入ったからには当然のような課題ではあります。ある程度のところで、生まれ持ったものらには見切りをつけなければならないと分かってはいますが、夜というものはふいに抗ってしまいたくなります。それがこの落ち込みです。
不毛。
悩みはひとりで考えこまずに誰かに話そう、と言います。
しかし、こんなことを言ってもヒトは大方「えーまじでそんなことないと思うけどなー」しか唱えられないことも分かっています。
お悩み相談のお返事ランキング第一位「同調」。例えるなら「たしかになあ」「わかるわ」など。
これは、実はだれも幸せになれない。分かってほしくて言ったのではなく、自覚所持の確認のための発言だったのだから。
そして第二位「あえめの正論」。たとえば「よぴの場合だとまず骨切りからだよね、中顔面抜いてからの鼻フルかな、鼻フルきつかったらまあリスクあるけど貴族プロテかフィラーか、うーんどっちだろー」など。
これも全く誰も幸せになれない。知識披露どうもありがとうという黒い感謝と、それらをやり切れる時間なんてなにかがひっくり返ったとしても存在しないことも、全ての条件がそろったとしても踏み込む勇気なんてなにかがひっくり返ったとしても存在しないことも分かっているから。
だから否定するしかない。
そもそもこの問いに何を返せば幸せで正解なのか、当の本人もよくわかっていません。なのにこうやってインターネット回覧板に載せるのは、どうしてでしょうか。
わたしというものはお芝居への魂が最優先で、美醜は趣味の領域、二の次だったはずなのに。魂も人間性もユーモアも、なにもかもの教科で平均点は出してくれるでしょうと期待されて、平均点以外はもう存在が許されないような気がしている。きっともう徐々に許されていない。
わたしの美徳が、この真夜中の一部に蝕まれ、ゆるやかに転がっていくさなかにいます。
ということで、独り言のほんの一部をお送りしました。この辺りで終わります。
この夜喰い虫というものはもう何匹かいまして、最近はじめた謎の広告ゲームもそのうちのひとつに仲間入りしました。
このゲームは主に同盟の皆さんと領地を広げる活動をしていくのですが、様々な国から参加されていて、チャット機能を用いたそれぞれの会話がときにグローバルでとても面白いです。
わたしは参加することなく眺めているのですが、ふと目をやると、英文で「みんなのことは家族だと思ってるよ」と書いてありました。
この同盟出来たの3日前なんだけど。
この類のゲームでは常套句なのか、それともなにかスラング的意味合いがあるのか、またひとつ知識が増えそうな予感がしています。
夜の失い方はそれぞれですね。
さようなら。
青山吉能
>>青山吉能『みずいろPlace』へのメッセージはこちらから
>>青山吉能 公式X(Twitter)
>>青山吉能 公式Instagram
>>青山吉能と前田佳織里 金曜日のしじみ
企画協力:81プロデュース
編集担当:川野優希