秋アニメ『甘神さんちの縁結び』上坂すみれさん×本渡楓さん×若山詩音さんが巫女三姉妹の魅力を紹介/キャストインタビュー
誰が良いかは選べない!? 三姉妹の魅力をクロストーク
――それぞれが演じているキャラクターの、どんなところが魅力だと思いますか? まずは甘神夜重から。
上坂:夜重は、まず魅惑のミラクルお楽しみボディですよね。しかもとても天然で、うっかりそれを見られたとしても怒らない寛大さがあるというか、多分ちょっとズレてるんです。とにかくほんわかしていて、あまり取り乱したり、怒ったり、傷ついたりすることが、他の2人に比べるとないんです。
そしてとても天才肌で、いろいろなことを感覚的にやってしまう。それ故に目を離すと大変なことになるんですけど、それで追いかけていったりすると、「追いかけてきてくれたの、ありがとう」って、ちょっとドキッとさせるようなことも言っちゃう。天然だけでない、20歳の顔を持っている子です。唯一成人済みなので、飲めます! 私は結構、高校生までと大学生以降って、人として違う生き物な感じがあるんですけど、夜重は年上の余裕みたいなものが感じられるキャラクターなのかなって思います。
――部屋を片付けるのに、押し入れに荷物を全部ぶっこんでいるだけなのを見て、この人は天然でマイペースなんだな、というのがわかりました。
本渡:確かに、そこだけでわかりますよね(笑)。あの状態で一番下の布団を取り出そうとするの、すごいですよね。どうやったって全部が引っ張り出されるのに(笑)。
若山:守ってあげたくなる部分はあるけど、実は守られなくても生きていける強い人でもあるっていう。すごく良いバランスの可愛い女性ですよね。
本渡:何を考えているのか…。言葉通りに受け取ればいいんですけど、それだけではない気もしちゃう。瓜生くんにとっては年上だから、こんなお姉さんがいたらドキドキしちゃうだろうなと思います。時折見せる距離感の近い顔。冗談ではなさそうなことを言ってくれる瞬間があるので、そのときは、どんな顔をしていいのかわからなくなります。
――では、夕奈はどうですか?
本渡:いつも虚勢を張っているけど、弱いところを突かれたら一気に崩れちゃうところが魅力だと思います。「真面目で頑固な次女!」って紹介されていますが、本当にその通りなんですよね。ツンケンしちゃうのは、自分の中の守りたいところとか、マイルールがしっかりしていて、それに反することはあってはならないと、自分に厳しいからなんです。自分はこうあらねばならないというところが強過ぎてしまって、自分で苦しくなっているのではと思わせる子だと思います。
あと弱点があって、落ち込むと、皆さんが想像している以上にアホな顔をするんですよ(笑)。でも、そういうところを見ると逆に安心しますし、もっと色んな顔が見たいなって思ってしまいます。
――そうやって頑張っている姿を見ると、支えてあげたくなりますね。
本渡:彼女は頑張り過ぎちゃいますからね。へっちゃらな顔をしているけれど、限界はすぐ来たりするので、確かに支えたいかもしれない。
若山:弱っているところを元気づけたいNo.1が、夕奈さんな感じ。
上坂:毎日毎日美味しいものを食べさせて、懐いてもらいたいNo.1でもある。
本渡:なぜか受賞してしまいました。2冠です。
上坂:のちのち、ご飯をすごく美味しそうに食べている夕奈が出てくるんですよ。本当にひと粒も残さず食べていたから、美味しいものをたくさん食べて、笑っていてほしいなって思います。
若山:あと、夕奈さんって、相手が正しいと思ったことは、その場で認められるんです。そこがすごいなと思います。ぶつかりあっている中で、相手に正論を言われて、そうだなと思ったとしても、認めることはなかなかできないと思うんです。でも、夕奈さんはその場で相手を認められるので、素直でいい子だなって思います。
――話を聞いていると、正ヒロインっぽい感じがありますね。
若山:そりゃあ、瓜生くんと同い年ですからね。
――続いて、朝姫はどうですか?
若山:朝姫は、自分がどうしたら可愛く見えるか、あざとく見えるか、こっちを向いてもらえるか、みたいなことに一生懸命なんですけど、その裏には、姉妹に対してとか、自分に対して、思っていることがたくさんあるんですよね。それは、お姉ちゃんたちはすごいのに、自分は…などです。おませさんな事ばかりするんですけど、中身は等身大の可愛い女の子なんだと思っています。
あと、朝姫は自分のことを「うち」って言うんです。三姉妹はみんな標準語なんですけど、ちょっと京都っぽい要素があるので、そこがキュンと来るポイントになったらいいなと思っています。
――自分のこと美人と言ってたりはしていましたね……。
若山:三姉妹を美少女三姉妹とか、自分のことを「美少女」って言ってるんですけど、その裏には劣等感のようなものがあったりもします。相手に認めさせて、それを自分の自信にしよう、みたいなところがある子なのかなと思っています。
――表面的なところだけで受け取ったらダメなんですね。
若山:悪い子ではないことは確かなので、裏があるとかではないんですが、言えることと言えないこと、本音と建前というのがある子だと思います。
本渡・上坂:子供なんですよね〜(笑)。
若山:子供なんです…。夕奈姉も夜重姉も、朝姫のことを子供だと思っているんですよ。それが朝姫的にはイヤなのですが、大人的には、そこが可愛いんじゃないかなと思います。
本渡:気を惹こうとしてのいろいろな行動だと思って見ていると、何を言われても可愛いんですよ。でもその分、そういう朝姫を声で演じるのは難しそう!って、いつも思っています。
上坂:私には想像もできなかった…。あざとく、小悪魔のようにこっちを惑わしてくれるのかと思いきや、表情はいっぱいいっぱいだったり、朝姫はずっと背伸びをしていて、自分はどうしてこんなに子供なんだろうって考えているのが本当に可愛いんです!
特に夜重と朝姫は歳も離れているので、夜重は朝姫のことを全面的に大好きなんですけど、早くお姉ちゃんたちに追いつきたい朝姫は、2人にちょっと対抗心があるんです。でもそれも可愛くていじらしい。いじらしいという言葉がピッタリで、それに詩音さんのスポーティーで爽やかな声が重なると、あざとく誘ったり「耳はむ」したりするところも健全なシーンになるという! なかなか健全に「耳はむ」ができる声優は限られているので、素晴らしい才能をお持ちでございます。
本渡:おめでとうございます。
若山:これからは、「健全耳はむ声優」と名乗っていきたいと思います。
本渡:そう思うと、この三姉妹って、本当に選べないですよね。ミステリアスお姉さん、健気ちょっとツンデレだけど真面目な同級生、それにおませ、でも本当は子供な朝姫ちゃん。これは選べないです!
――その誰かの婿にならなければいけない瓜生くんですが、今のところどんな印象ですか?
若山:第1話くらいだと、まだよそ者感がありますし、朝姫もそれは感じていると思います。
上坂:夜重は、「え〜!」みたいなところは見せないのですが、それはおいおいわかる理由もありますので、見守っていただきたいです。でも、あまりにも夕奈が鮮やかに拒絶するので、あとの2人はそこまでしなくても、という感じにはなっています(笑)。
本渡:組紐をなくして、でも探してくれたことをなんだかんだで見ていたので、解せぬところはたくさんあるけど、本当にイヤな人ではないんだなというのがわかったのが第1話でしたよね。だから、ここからどうすれば夕奈が認めてくれるのかは楽しみですね。
――どんな展開が待っているのか楽しみですが、最後にメッセージをお願いします。
上坂:3人で始めて声を録ったときからおよそ1年……満を持してTVアニメが放送されます。本当に楽しみにしていました。PVでもわかりますけど、とても丁寧で繊細で美しいラブコメになっているので、日々の癒やしにしてください。そしてEDテーマ「君に恋を結んで」も、甘神三姉妹で歌っています。そちらも素敵な曲なので、エンディングまで見ること!
本渡:ついにアニメの放送が始まりました。アフレコでは、キャスト同士、止められるまでずっとおしゃべりをしているような雰囲気です。その空気の良さとか楽しい感じが、アニメにも乗っていると思いますので、アニメを観ていただいて、温かい家族愛を感じていただければ幸いです。よろしくお願いします。
若山:毎回アフレコのリハVからすごく素敵なんです。そこからいろんな方のお力と素敵な声が入り、第1話から本当に可愛くてきれいで、楽しいものになっていたので、皆さまに沢山楽しんでいただければ嬉しいです。瓜生くんと三姉妹、そしてその周りを取り巻く人々も出てくるので、その関係性や恋の行方を楽しみながら、TVアニメ『甘神さんちの縁結び』を最後まで観てくださいね。よろしくお願いします!
[文・塚越淳一 写真・MoA]
『甘神さんちの縁結び』作品情報
あらすじ
そこで待っていたのは、夜重、夕奈、朝姫の巫女三姉妹との同居生活!さらに居候の条件は「婿養子として神社を継ぐ」こと!?
三姉妹とのお見合い、甘神神社に降りかかる難題…瓜生は乗り越えることができるのか…?一つ屋根の下、巫女たちと紡ぐ奇跡のラブコメディ!
キャスト
(C)内藤マーシー・講談社/「甘神さんちの縁結び」製作委員会