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『星降る王国のニナ』田中美海(ニナ役)&梅原裕一郎(アズール役)【連載第1回】

『星降る王国のニナ』リレーインタビュー第1回:ニナ役 田中美海さん&アズール役 梅原裕一郎さん|ニナの尊い決意――これも一つの愛の形なんです!

 

ニナが二人のいい架け橋になったのではないかなと思います

──梅原さんはボイスコミック版からアズールを演じられていますが、当時のお芝居も意識されたのでしょうか?

梅原:そうですね。とはいえ3年前になるので、久しぶりにアズールを演じるとなったときは年齢感を掴むのが大変でした。ボイスコミック版を今聞くと、思いのほか若いうえに自然と演じられていたんですよ。数年で僕が年老いてしまったのか(笑)、序盤は少し苦労してしまって……。

田中:いやいや、深みが増したんですよ!

梅原:そうだといいんですけど(笑)、やっぱり大変は大変でしたね。彼のような冷静沈着なキャラクターはできる限り力を抜いて、余裕を持って喋らないといけないんですが、今の僕の自然なトーンだとただのおじさんになってしまうので(笑)。渋すぎず、かといって声のトーンが高すぎるわけでない、その年齢感を掴むのは一種の挑戦でした。

 

 

──聡明な王子なので、若すぎてもいけないですよね。

梅原:そうなんです。若くしようとすると未熟になってしまうし、あくまでも第二王子なので貫禄がありすぎてもいけない。その塩梅がなかなか難しかったです。

──田中さんは演じるときにどんなことを意識されましたか?

田中:ニナは思ったことをすぐ口にしてしまうタイプなので、気持ちをまっすぐストレートにぶつけるようにしました。考えることがあっても、基本的には反射的に返すことが第一ですね。あとは、乱暴な言葉づかいで話すシーンや叫ぶシーンはかなり遊ばせていただきました。

 

 

──お二人の掛け合いはいかがでしたか?

田中:梅原さんはボイスコミックもやられていたということで、とても心強かったです。ボイスコミックを聞かせていただいたことでイメージが膨らみましたし、実際の収録でも安心して掛け合うことができました。

梅原:ボイスコミックは印象的なセリフを読んでいくという形だったので、セリフはかっこいいものが多かったんです。アズールという人間の幅が出るのはニナとの掛け合いなので、田中さんと掛け合うことで、動揺したアズールやツッコミを入れるアズールといった新たな一面も見えてきて、特に序盤は「ここまでやっていいんだ」という幅を出せたかなと思います。

あとは田中さん演じるニナがまっすぐボールを投げてくれるので、それをアズールとして受け取っては返して、受け取っては返して、たまに剛速球が飛んできてビビる、みたいな流れです(笑)。

田中:すみませんっ! ニナがパワフルすぎるんです(笑)。

梅原:でも、ニナとの掛け合いのテンポ感、すごく好きです。

 

 

──ニナとアズール以外で気になっているキャラクターはいますか?

田中:私はムフルムですね。第一王子として「あなたは王さまになるんですよ」と教育され、持ち上げられ、でもアズールとこっそり比較されている状況なのに、けっして曲がった性格にならず、まっすぐに育っているじゃないですか? そういうところが大好きですし、アズールに憧れているのに言い出せないところもかわいいなって。

アズールもアズールで、仕事はできるけど人との距離の取り方が下手な人なので、ニナが二人のいい架け橋になったのではないかなと思います。

 

 
梅原:僕は、アズールにとってもニナにとってもキーパーソンとなる大上皇さまですね。最初はいい人なのか悪い人なのか腹の底がわからない雰囲気でしたが、アズールを気にかけ、ニナのことも面白いと感じてくれる人でホッとしました。ダイタス以外にも、ちゃんと味方がいたんだな、と。あとはフォルトナ王が本当に悪い奴で、逆の意味でホッとしました(笑)。

田中:想像通りの「ヤベー奴」でしたね~(笑)。

梅原:最初はニナがいい人そうだと勘違いするくらいニコニコしていたのに、蓋を開けてみれば……という。

田中:そうなんです。最初は王妃のほうが嫌な人に見えましたけど、あの人はたんに裏表がないだけなんですよね。

梅原:でも、この国王がいることで物語がより面白くなりましたし、ニナの覚悟も決まったので、この作品に不可欠な人物だと思います。

 

 

──では最後に、第五夜以降の見どころを教えていただけますか?

梅原:ニナがガルガダ国に行ってしまい、アズールさんはしばらくお休みという形になるので、どうか彼のことを忘れないでください(笑)。おそらく皆さんセトに夢中になると思いますが、アズールもちょこちょこ出てきますので。ふるさとにアズールがいることを覚えていていただけたら嬉しいです。

田中:第五夜からは登場人物もがらりと入れ替わり、セトという王子様が猛威をふるいます。あとから出てくる王子様って、どこか身を引くパターンが多いイメージがあると思うんです。でも、セトはまったくそんなことはなく、彼の魅力がふんだんに描かれていきます。ニナもニナでまったくぶれることなくセトとぶつかっていくので、彼の心をどう動かしていくのかに注目してください。

 

作品概要

星降る王国のニナ

 

あらすじ

フォルトナ国城下で孤児として暮らしていたニナは、星の神のごとき深き青――瑠璃色の瞳を持っていた。

事故で亡くなったフォルトナ国の王女アリシャと同じ色の瞳ゆえ、第二王子アズールに見出され、ニナは王女に成り代わることを求められる。

身代わりの星の巫女として、王女として、与えられた使命――それは三月のあと、大国ガルガダの第一王子セトに偽りの花嫁として嫁ぐこと。

運命に翻弄されながらも、誰かに必要とされることに喜びを感じるニナ。そのまっすぐな瞳が見ているものとは……。

愛する人を守る決意をしたとき、それぞれの運命が大きく動き始める!!

 

キャスト

ニナ:田中美海
アズール:梅原裕一郎
セト:内山昂輝
ムフルム:東山奈央
ダイタス:冨沢竜也
ヨル:山下誠一郎
ビドー:石川界人
トート:堀江瞬
ヒカミ:斎賀みつき
アン:田澤茉純

 

(C)リカチ・講談社/「星降る王国のニナ」製作委員会
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