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- 胃の上心臓
- 拗らせ系アニメ・ゲームオタクのライター。ロボットアニメ作品やTYPE-MOONの作品を主に追いかけている。
2024年1月26日(金)に公開されたアニメ映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』に、およそ500カット以上ものアップデートを加えた特別版。その第2弾上映が2024年11月2日(金)よりスタート!
当日はグランドシネマサンシャイン池袋で舞台挨拶が行われ、キラ・ヤマト役の保志総一朗さん、福田己津央監督、仲寿和プロデューサーが登壇。
ここで解禁となった『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の前日譚となる『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM ZERO』についても話題に上りましたので、本稿でその模様をレポートします。
イベント開始時に、現在特別版上映第2弾の本編ラストで流れる『SEED FREEDOM ZERO』の特報映像が公開。作品の新たな展開が決定したとあってか、会場中が大喜びで歓声が轟きました。そんな大盛り上がりの中、保志さん、福田監督、仲プロデューサーが会場に現れ、まずはひとことずつご挨拶。
福田監督は特報映像が公開された『SEED FREEDOM ZERO』について、自分の作業はほぼ終わっているとコメント。なぜなら20年前にほとんど作っていたからだそうで、それだけの年月を経てこういう場で作品を発表できたのは、ファンのみなさんが『SEED FREEDOM』を応援してくれたおかげだと話していました。
その後は改めて、興行収入50億、観客動員数300万人を突破したことを掘り下げることに。ここで、本当にみなさんのおかげだとしみじみ語ったのが仲プロデューサー。特別版のリバイバル上映が実現したのも、それまでに50億円近い成績があったからこそなのだとか。
福田監督は次の作品を作れることが嬉しいとコメント。この後も仕事がもらえることや、色々な方に感謝を伝えてもらえるようになったことは非常に嬉しい出来事だったとも語っていました。
また、第1弾エピローグカットについても話題に。こちらはもう劇場で見られなくなってしまいましたが、福田監督はいずれ何らかの形でと話していました。今後、何かの機会に第2弾とあわせて収録されることに期待しましょう。
ここでは、保志さんからキラとラクスがイチャイチャするようなシーンを、田中さんとようやく一緒に収録できたという話題が飛び出しました。福田監督から田中さんへようやく色々なしがらみから解放されたことから、キラに対して甘く接してほしいとの演出があったことも明らかになりました。
加えてキラとラクスの掛け合いが、何やら恋人同士の睦言のような雰囲気があった点にも言及。なんと公開されたものは既に表現が抑えられたものだったそうで、尺的には頭の1分とお尻の何行か分が切られているのだとか。
なんとその切られた部分も収録自体は行われていたようで、福田監督からその内どこかでシナリオを出せないかとの話がでると、会場から拍手が巻き起こっていました。
ここから、冒頭で特報映像が公開された『FREEDOM ZERO』が話題の中心に。福田監督いわく『FREEDOM』がヒットしなければ確実にお蔵入りになっていたものだそうで、既にシナリオは完成、絵コンテは半分近く出来上がっているとのこと。
一番古い絵コンテは20年前のものだそうで、キラとラクスが砂浜で話すシーンや冒頭の戦闘シーンなど、ここから『FREEDOM』へ移植された場面がいくつか存在しているそうです。
元々は『機動戦士ガンダム』におけるMSV的な展開で何かできないかとのオファーだったそうですが、映画ありきの企画のため閑話休題的な展開の物語になっているといった話も飛び出しました。なので、『FREEDOM』との繋がりの部分で残った疑問点なども取り上げられる模様。
また、『FREEDOM』のヒットを受け『FREEDOM ZERO』の制作が決定した時点で、少し加筆している部分もあるようです。続いて仲プロデューサーから、過去のことを思うと映像付きで制作発表があったことに驚きがあったのではないかとの話が出ると、会場から笑いが起こりました。
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』から『FREEDOM』までの期間を考えるとまた20年かかるのではと不安に思う方もおられそうですが、なんと保志さんは既に『FREEDOM ZERO』のアフレコに参加しているとのこと。
加えて当初はOVAとしてスタートした作品ではありますが、現在はどの媒体で展開されるかは未定となっているそうです。何があるかはわからないものの、これは『FREEDOM ZERO』が見られる日は意外と近いのかもしれません。
その後は、シン・アスカ役の鈴村健一さん&アスラン・ザラ役の石田彰さんからのお手紙が、MCより代読されました。以下にてその全文を掲載します。
ご来場の皆様へ
『機動戦士ガンダム SEED FREEDOM』再びの公開おめでとうございます。そして、興行収入50億円、総動員数300万人突破の大成功を心よりお祝い申し上げます。
参加されたスタッフの皆様の情熱がこの成果を生み出し、そこに参加させていただけたことに深く感謝しております。
映画公開後、しばらく連絡を取っていなかった友人や知人からも「面白かった」「最高だった」といった熱すぎるメッセージが届き、改めてこの作品の影響力を実感しました。「待ってた甲斐があった!スタッフの皆さんによろしくお伝えください」とも言われております。監督を始めスタッフの皆様、転勤族でなかなか友達とも連絡が取れなかった僕を再び友達と繋げてくださってありがとうございます(笑)
今回の舞台挨拶に参加できなかったことが非常に残念です。皆様と直接お会いして作品の魅力を分かち合えませんが、きっと今そこにはお客さんがニコニコしている素敵な景色が広がっていることだと思います。その場にはおりませんが、感謝の気持ちは精一杯送ります!
『機動戦士ガンダム SEED FREEDOM』は、壮大な世界観の物語とともに、人間の深い葛藤や成長を描いています。皆様がこの作品を通じて感じた感動や興奮が、声優陣の演技を通じてしっかりと伝わっていることを願っています。
これからも、皆様の期待に応え続けられるよう、さらに感動を届けられる作品が続く限り頑張ってまいります。今回の舞台挨拶が、皆様にとって特別な思い出となることを願っています。
本日は本当にありがとうございました。
次回はぜひ、皆様と直接お会いできる日を心待ちにしています。
どうぞ、これからも『機動戦士ガンダム SEED FREEDOM』の応援をよろしくお願いいたします。
ご来場の皆さん、本日は『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』特別版の上映にお集まりいただきありがとうございます。
今回の特別版のアップデートは500カット以上とのことですが、皆さんはどのくらいお気づきになったでしょうか?
オリジナル版を見逃していて今回初めて観たという方にとっては、より理想的な形でご覧いただくことができましたし、オリジナル版を観に何回も劇場に足を運ばれた方にとっても、映画を新鮮に捉え直すきっかけにもなり、新たな楽しみとして受け入れていただけるのではないでしょうか?
オリジナル版公開時の舞台挨拶でも、ファンの皆さんのSEEDに対する待望の気持ちは重々感じていましたが、こうして特別版が作られ、それがまた劇場公開され大勢のお客様に観に来ていただけているという状況に、改めてSEEDに皆さんから寄せられている期待と熱さを感じています。そして、そんな作品に関われた幸運に大変感謝しています。
そのくせ、オリジナル版の舞台挨拶時にアスランの誕生日の話が出ても、正直ピンと来ていなかったことをここで告白し、懺悔させてください。
客席から10月29日と教えられて初めて認識する始末です。なんだかすみません。
ということで、さきおとといはアスランの誕生日でした。
遅ればせながら「アスランおめでとう!あなたの一部として声優人生を歩めて良かったです。」
おそらく全国のファンの方々も、10月29日には彼のことを思ってくれたことでしょうし、その気持ちは彼にも伝わっているはずです。
今日は、直接声を発することができないという特殊な事情を抱えたアスランに成り変わり、僭越ながら僕の方からお礼を言わせていただきます。
「たくさんのお祝いの気持ちを伝えていただきありがとうございました。
皆さんの心遣いがとても嬉しいです。
今後も皆さんからの応援を裏切らないよう、世の中が少しでも正しい道に進むように微力ながらカガリのサポートを続けていきます。
皆さんも是非、平和に暮らせる戦争のない世界のことを考えてみてください。」
ところで、アスランは何歳になったということなのでしょうか?
最後に登壇者を代表して保志さんから、自分は福田監督や仲プロデューサーのように作品全体を作っている立場とは違うので、ファンのみなさんと同じ気持ちで『FREEDOM ZERO』の完成をドキドキしながら待ちたいとのメッセージがあり、本イベントは幕を閉じました。
『FREEDOM』の大ヒットを受けて『FREEDOM ZERO』という新たな展開へと繋がった『機動戦士ガンダムSEED』シリーズ。20年来のファンはもちろん映画から新たに作品の魅力を知った方も、今後は『機動戦士ガンダムSEED』シリーズの展開から目が離せません。まずは『FREEDOM ZERO』の続報に期待しつつ、『FREEDOM』の特別上映第2弾やBlu-rayの発売を楽しみに待ちましょう!
拗らせ系アニメ・ゲームオタクのライター。ガンダムシリーズをはじめとするロボットアニメやTYPE-MOONを主に追いかけている。そして、10代からゲームセンター通いを続ける「機動戦士ガンダム vs.シリーズ」おじ勢。 ライトノベル原作や美少女ゲーム、格闘ゲームなども大好物。最近だと『ダイの大冒険』、『うたわれるもの』、劇場版『G-レコ』、劇場版『ピンドラ』がイチオシです。