2024年の総括|青山吉能『みずいろPlace』#95
皆さんこんにちは、元気ですか?
わたしは元気です。
青山吉能です。
飛び交う「良いお年を」に驚かされる続ける日々。
わたしの心を置き去りに、いよいよ2024年も終わろうとしています。
キャラクターたちには我々声帯担当が年の瀬であることなんて関係なく、その本やキャラクターに傾倒すればするほど、社会からの寸断を感じてしまっています。
こうやってコラムで総括するのももう5回目だそうで。
過去を振り返ることが年々苦手になっていますが、その最中でも変わらずにいてくれるアニメイトタイムズの存在はありがたく、ぽつぽつと読み返しています。
書き手のわたしも新鮮に感じることばかりです。
休業と挑戦の2020年、ごにょごにょソワソワしながら迎えた2021年の末、忘れられない2022年、そして月一更新にしようと決めた去年の年末。すべてがもっと遠くにいるようで、はたまた昨日のようにも感じます。
改めて読んでみると、やはりこれまでのわたしは心を文字に曝け出しすぎていたし、ナンバリングの数字が増えるごとに「不器用」であることを手を変え品を変え表現していて、いつからだか得た天才とかいう安易な呼び名へのアンチテーゼにも見えてきます。
今年を総括すると、スケジュール上で「仕事」となっている以外の時間、俗に言う「私生活」にあたる部分が文字通り破滅的な日々を過ごしていたなと思います。
わたしの心に棲まうモノは、人間として生きているわたしをギリギリ許してくれていますが、そのくらいの有り様です。人間の対岸になにがいるのかも分かりません。
なにかになりたくて、このお仕事を続けられています。
本人とキャラクターのマーブル模様の中にゆらゆら溶け合うように生きる者もいれば、「はーいお願いします!」の一言のみでログイン完了する者もいます。
わたしはどちらにもなれないのか、わたしなのかわたしではないのかすら分からないことがあまりにもダサくて、その場でただただもがいているばかりです。
でもそれもいい。
全力をかけて目の前のものを追うことががやっぱりわたしにとっての美学。一度は、それは美学ではないと否定した日もあったけれど、信じていたものはなかなか変えられませんでした。
破滅的でしたが、それでいい。
だって2020年のわたしは「今まで以上に台本を読む!」をやりたいと、未来のわたしに託していましたから。なりふり構わず求める先にいる子が、わたしにその声を任せてくれて、共に生きてくれたことが本当にいつだって感慨深いのです。
そんな経験を、今年はより多くのタイミングで密度高くやらせていただけたのではないかと勝手に思っています。本当に本当に嬉しいです。
皆さんにとって2024年はいかがでしたか。皆さんにとっての救いは何でしたか。
穏やかな正月を襲った痛ましい天災や事故からも、もうすぐで1年。
このコラムをご覧の皆さんの中にも、今年を超える悲しみなどないという想いをお持ちの方もいらっしゃると思います。流れ星にも気づけないくらい苦しみや虚しさが、よりにもよって心の一番やわらかい部分を刺してくることも、無いとは言えません。
それもいい、それでいい、それがいいんだと、自分の決断が自分の背中を押してあげられるように、この先の人生にやってくるたくさんの回り道を楽しんでいきましょうね。
皆さんが道を曲がれば曲がるほど、その角から飛び出してくるわたしという存在に励まされるでしょう。
真っ直ぐな道を見つけてわたしを忘れたときに、また新しい幸せを手にしているでしょう。
見上げる空はきっと一緒です。
それでは今年はこの辺りで終わります。
皆さん、元気な身体に元気な心が宿りますから気を抜かず!
さようなら。良いお年を!
青山吉能
>>青山吉能『みずいろPlace』へのメッセージはこちらから
>>青山吉能 公式X(Twitter)
>>青山吉能 公式Instagram
>>青山吉能と前田佳織里 金曜日のしじみ
企画協力:81プロデュース
編集担当:川野優希