4月7日(火)から放送開始!『三国志』を原作に曹操の一生を描くTVアニメ『蒼天航路』アフレコで宮野真守さんほかキャスト陣&監督が語った!
数々のコミックス、小説、ゲーム、アニメされてきた圧倒的人気を誇る中国の歴史書『三国志』。
その中で、曹操を主人公にし、大胆に脚色したのが『蒼天航路』。1994年~2005年、講談社「モーニング」誌上にて連載され、コミックスは全36巻で総計1200万部を超える。その『蒼天航路』が今回、アニメ化される。
舞台は、およそ2000年前の中国。
“乱世の奸雄”と呼ばれ、中国史上に巨大な悪名を残した英雄・曹操が主人公で、幼年期から描かれる。
登場キャラクターは200人以上、見所の一つ、大軍同士の激突を3DCGでダイナミックに描かれ、原作の特徴の一つの過激なバイオレンスも可能な限り描写する。
今回は、曹操役の宮野真守さんと、劉備役の関智一さん、芦田総監督と冨永監督に作品に対する意気込みを伺った。
──宮野さんは今回、曹操を演じられていますが、曹操に対する役作りや想いをお聞かせください
宮野真守さん(曹操役):まさか自分が曹操を演じられる機会をいただけるとは思わなかったので、すごく嬉しいです。曹操の人生を若い頃からずっと追っていくストーリーなので、曹操の一生を一緒に生きていけるというのもうれしいことです。原作も読ませていただいて、まだ途中なんですが、曹操の生き方に僕自身が引き込まれて夢中で読んでいます。曹操の全てを見通しているような佇まいというか、絶対的な一本筋の通った強い部分というものを表現していければなと思っています。
──『三国志』で曹操は、敵役として扱われたりしていますがその辺りは特別意識されましたか?
宮野さん:“敵”という言い方はあまり好きではなくて、生きていくなかで対立する部分というはきっと誰しもあることで、その捉え方によって敵だったり、味方だったりと変わってくると思うんですよ。だから曹操も人生にもそういうものがあって、曹操の立場で生きたら曹操の成し遂げたいことっていうのは、完全に悪とは言えないんじゃないかと思い、それを演じながら一緒に見てみたいなと思っています。
──関さんは曹操のライバルの劉備として演じられていますが、役作りや思いを教えていただければと思います
関智一さん(劉備役):僕もまさか『三国志』の劉備を演じさせていただくことになるとは夢にも思わなかったので、身が引き締まる思いです。普段よく触れている『三国志』とは、視点の違った描かれ方をしているということなので、どういう作品になっていくのか、楽しみながら演じたいと思っています。曹操との対比で、人間くさく描かれているということで、時にはプライドも捨てながらそれでいて仲間たちも引きつけて、国を引っ張っていくそういう器の大きさを自分がどこまで演じられるかという、挑戦も含めて、宮野君とてらそまさん(袁紹役)と共にに三国時代を戦っていきたいと思っています。
──作品の見所を教えてください
宮野さん:一話のアフレコをさせていただいたときに、その画の迫力、きれいさに圧倒されて画面に向かって破片が飛んできて思わず避けたくなるような、すごくリアルで迫力ある絵を見せてくれているので、一話を観た人ははまっちゃうんじゃないかなというくらい画に説得力があると思いました。
──劉備の演じ方をどのように意識されていますか?
関さん:ストーリーはもちろん用意されたものがありますけど、その中で、キャスト陣がいろんな個性を出して演じられると思うので、その中でライバルとして描かれているキャラクターなので、自分らしさというか、負けない生き様をぶつけていかないといけないなと思っているので、プレッシャーと共に、すごく楽しみ。出演されるキャスト陣には、ベテランの先輩方もいるので、そこに臆することなく、劉備の生きた爪痕を残せるように頑張って演じたいと思います。
──このお話をいただく前に抱いていたキャラクター像はどのようなものでしたか?
宮野さん:『三国志』はいろいろな作品になっている中で、曹操の感じ取れるイメージは、豪傑で、とにかく力強い。序盤で描かれている曹操は、自分のイメージとは違って、艶っぽいところもあり、演じていてすごく楽しいです。
関さん:劉備は、一般的に『三国志』の主人公という描かれ方で、そういった作品を多く見てきたので、聖人君子というか、すごく真面目で熱いイメージあったけど、今回はすごく表情が豊かで人情味があって“寅さん”というのがぴったりな感じ。今までの自分の中の劉備像が壊された感じで、逆にそれが楽しみでもあります。
●芦田総監督からもコメントが!
私もお二人と同じように、この大変であろう作品の総監督をやらせていただけるとは思っていなかったので、相当覚悟はいるなと思いながら作っています。
曹操と劉備は対照的なキャラ。曹操は、考え方が時代と共に結構揺れますけども、揺れることも含めて曹操の魅力でもある。劉備は正直よくわからない(笑)。本当に捉えどころがない。強いていえば、漢王朝の血をひく寅さんって感じ。2人は、ライバルなんだけれどもライバルになりえない。作品の中でも微妙にすれ違っていく。くっついたり、離れたり。むしろ他のキャラクターの方が、はっきりと曹操のライバルとしている。劉備には、なぜ民がついていくのか。我々なりに考えなくてはならないのはそこの説得力ですね。
最近、『三国志』を題材にした作品が結構アニメ化をされていて、作り方によっては、“古い”なという感じになりかねない。そこは、時代に合わせてポップでなければいけないし、ロックでハードボイルドな感じも意識して作っています。
それと共に微妙な笑いも含めて考えています。原作のボリューム、内容に少しでも近づけるように頑張っています。
●さらに冨永監督からのコメント!
登場する300人全員を描ききるということはできないので、主だった曹操に対立する武将たちを中心に、、どう対立していくかと、それぞれ曹操に倒される時の死に様をいかにかっこよく魅せるかを意識して作っています。
TVアニメ『蒼天航路』
2009年4月7日(火)深夜0時59分から日本テレビ系にて放送開始!
<CAST>
曹操:宮野真守(阿瞞:井上喜久子)
袁紹:てらそままさき(袁紹10歳:高城元気)
劉備:関智一
曹騰:野沢那智
夏侯淵:稲田 徹
夏侯惇:草尾 毅
曹洪:江川央生
曹仁:千葉一伸
ナレーション:中尾隆聖 ほか
<STAFF>
原作:王欣太(原案:李學仁)
『蒼天航路』(講談社『モーニング』)
総監督:芦田豊雄
監督:冨永恒雄
シリーズ構成:高屋敷英夫
キャラクターデザイン:チームいんどり小屋
(加野 晃、林祐一郎、Cindy H. Yamauchi、吉田大輔、まつしたあきこ)
総作画監督:加野晃、吉田大輔t
美術監督:緒続学
音楽:村井秀清
アニメーション制作:マッドハウス