声優
『ハンガー・ゲーム FINAL: レジスタンス』舞台挨拶詳細レポ

水樹奈々さん、神谷浩史さん、中村悠一さん出演『ハンガー・ゲーム FINAL: レジスタンス』舞台挨拶 詳細レポート

 2015年6月5日(金)より公開中の映画『ハンガー・ゲーム FINAL: レジスタンス』。同作の舞台挨拶が6月6日(土)、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて行われた。登壇者は日本語吹き替え版の声優を務めた、水樹奈々さん、神谷浩史さん、中村悠一さんの3名。本稿では、この豪華声優陣による舞台挨拶の模様を詳細レポートとしてお届けしよう。

 『ハンガー・ゲーム』シリーズとは全世界で空前のメガヒットを記録し、映画史にその名を刻む今世紀最強のSFアクション超大作。2014年度の全米年間興収では2位に輝き、数字からも本作の人気が伺える。今回公開された『ハンガー・ゲーム FINAL: レジスタンス』は、シリーズ最終章の前編になる注目作品だ。


●キャラクターをイメージした衣装で登場! 気になる三角関係の行く末は!?

 舞台挨拶には日本語吹き替え版の声優を務めた、主人公のカットニス役・水樹奈々さん、ピータ役・神谷浩史さん、ゲイル役・中村悠一さんが登壇。水樹さんは花柄のレースが特徴的なブルーのワンピース、神谷さんは真っ白なスーツに身を包み、まるで本編のピータを彷彿とさせる装いをしていた。対する中村さんはゲイルを意識した漆黒のスーツ姿で登場し、水樹さんに「マフィアみたいでカッコいいよ!」と指摘され複雑な表情をするも、劇場内に大きな笑いが響いた。

 およそ1年半ぶりに3人は本作のキャラクターに声をあてたわけだが、映画を見た上で、演じた上での感想を質問されると、水樹さんは、「前作よりも更に男前になっていて、ヒーローみたいなヒロインという感じですね。ピータ姫を助け出すために(笑)。でも前作まで大人たちの思惑通りに行動してきたカットニスが、本作では自らの意思を持ってアクションを起こすので、彼女の内面がより見え隠れするのではないかなと思います」と答えた。また、「カットニスの恋模様にも注目して欲しいです。最初はゲイル寄りにあった感情が、偽りの恋人関係を通してピータに移っていく様子は、非常に人間らしいですね」とカットニスの成長物語としての楽しみ方も提唱。

 人質として捕らえられたピータを演じる神谷さんは、「本作でピータは壮絶な拷問をされますが、プロパガンダとして利用されている以上、世間から冷たい視線で見られるのは仕方のないことです。そのプロパガンダのせいか、カットニスはピータがどこか別人のように見えているんだと思います」と本作を見た感想を述べた。演じる際、「後半になっていくとピータはゲッソリと痩せていくんですが、役者自身が相当減量して臨んでいたので、私も演技するにあたり覚悟して役作りをしました」など、役に対して強い思いを述べる。

 本作ではカットニスを側で支えるゲイルだが、「カットニスの気持ちが全くこちらに向いていないのではないかな」演じながら中村さんは、そのように思った模様。また、舞台挨拶前日に、ニコニコ動画で配信されていた前作を見ていたらしく「ゲイルが出る度に“元カレ”とコメントされていましたが、そういう関係じゃないからね(笑)」と中村さん自身が元カレ発言に衝撃を受けていたという。だがしかし、あえて観客に向けて「皆さん、僕は元カレですよ(笑)」と言い放ち観客から笑いを集めた。

 そんな流れの中MCから唐突に、神谷さんと中村さんの仲はいいのかという質問が投げかけられた。しかし、2人は急に黙り始め、水樹さんから「なんで急に黙っちゃうの!?」と鋭いツッコミが入る。すると「仲はいいですよ」と両者低いテンションで口にする。「プレイステーションを起動すると、(オンライン状況が表示されるため)今日も中村はゲームしてるんだなって分かります」、「最近だとすぐオンラインしているかバレちゃいますからね」と口を揃えて言葉を濁した。しかし中村さん曰く、神谷さんによく車で送迎してもっていたらしく、水樹さんに「やっぱり元カレなの?(笑)」と疑いの眼差しを向けられ、劇場内が大きくざわつき始めた。頑なに神谷さんは関係性を否定していたので、恐らく2人の間に怪しげな関係性はないと思われる。


●「僕は昔、反乱軍だったんですよ」――中村さんの反乱軍時代が明らかに!?

 カットニスがレジスタンスとして活動する本作にちなんで、世の中に反乱したいこと、抗いたい事はないか、3人が質問されたところ水樹さんは、これ以上カメラのクオリティが上がってほしくないと話した。「私達はこれから着実に年老いていくのに、カメラの性能は上がっていくんですよ!? 毛穴とか細かいところまで写っちゃうから……これ、女子的には抗いたいですよね(笑)」と劇場内の女性を大きく頷かせる。カメラのメーカー側が革命を起こしている事に対し水樹さんは、「やはり私はレジスタンスでいたいです」とカットニスを彷彿とさせるコメントを残した。

 近頃ロードバイクを購入した神谷さんは、6月から取り締まりが厳しくなった道路交通法を話題に挙げる。そこで神谷さんは「せっかく買ったのにねぇ、ここでいっちょ反乱してやろうかと……」と冗談を口にしたところ、中村さんに「それは反乱しちゃダメですよね?(笑)」とバッサリ遮られた。しかし、神谷さんは実際に反乱を起こしていたようで、自信満々に「家から一歩も出てませんから! ずっと家の中でこいでいるのでね。毎日乗ってるけど絶対捕まんないからな!」と口にし劇場内を安堵させる。もちろん、神谷さんは車を運転する際は100%安全運転を心がけているので、ご安心を。

 中村さんは「小さい時から長いものには巻かれろと親から躾けられたもので……」と前置きをしつつ、電車のマナーを守らない人間について反乱したいと話す。「電車を降りる人よりも、先に乗り込もうとする人間を見たときに反乱したいと思いましたね」と語り、もしそのような人間と遭遇したら、道を空けずに譲らない姿勢で反乱したいと強い意思を見せつける。そもそも中村さんが幼い頃、電車のマナーを理解しておらず、我先にと乗り込もうとしたところ、知らないおじさんから「降りる奴が優先だろうが!」と一喝された記憶がトラウマになり、今に至ったとのこと。そして「僕は昔、反乱軍だったんですよ(笑)」と呟き、当時の思い出を赤裸々に話した。


●次回の内容を予想! ピータの運命や如何に!

 最終章の前編となる本作だが、ここで11月に公開予定の完結編についての話が浮上。果たして完結編では、どのような結末になるのか3人に予想していただいた。

 「やっぱり敵地に直接乗り込んでスノー大統領を倒すんじゃないですかね!」と口にしたのは水樹さん。ピータ姫を救出して結ばれるエンディングが良いと話していた最中、中村さんと目が合い「ごめんなさい……(笑)」とゲイルを思い浮かべつつ謝罪。対して「元カレですからね」と真顔で返す中村さんとのやりとりに、観客からは苦笑いが。最終的に水樹さんは、若者達にとっての厳しい決まり事や、地区ごとの貧富の差がなくなってほしいと、思い思いに語った。

 神谷さんは自らの願望を含みつつ、「本作は話ストーリーだったり画面だったり、前作と比べて非常に暗い内容になっています。こういったハードな世界よりも、ハッピーな世界が見たいですね」と述べる。また、極論同士の対立から勃発する戦争を、どうにか話し合いで解決できないものかと心の中では思っており、拷問ばかり受けていたピータを演じたからこその見識を広げていた。そして水樹さん同様、カットニスとピータが結ばれることを強く望んでおり、それが神谷さん自身のハッピーエンドだと語る。

 一方、ピータとは恋敵のゲイルを演じた中村さん。開口一番に「ピータは助からないでしょうね」と言い切り劇場内の全員が大爆笑。次回では冒頭3分でピータは助からないだろうと、自らの願望のような予想を立てていた。そして一番にエンディングが気になるという中村さん。「今の恐怖政治はある意味、重圧によって統制ができているので、それらから解放されたときに果たして、その後の世界はどうなっていくのか」と危惧しつつも、やはり明るいエンディングも見たいと口にした。

 話が徐々にヒートアップしてきたものの、残念ながらここで終了の時間が近づいてしまう。最後に本作のファンへ向けて、ひと言ずつメッセージを送った。


□水樹さん
 次回ではシリーズの本当のラストが見られます。小説では既に完結しているのですが、もしかすると映画ならではの解釈も見られるかもしれません。私自身、とても楽しみにしています。引き続き、皆さん『ハンガー・ゲーム』をよろしくお願いします。ありがとうございました。

□神谷さん
 ここまでお付き合いいただいた皆さんなら、次回も観てくださると思います。我々はこの先アフレコを控えておりますが、当然最後まで作品と向き合っていくつもりです。ですので皆さんも、最後までお付き合いしていただけたらなと思います。本日はお越しいただき、ありがとうございました。

□中村さん
 次回ではきっと元カレがですね、元の鞘に戻れるのではないかなと思っております(笑)。実は前回の舞台挨拶、4人で行われたのですが、今日は何故か1人見当たらなくて……。まぁ、残念ながら大人の事情でいなくなってしまいました(笑)。ということは、次の舞台挨拶では、多分1人いなくなっているんだろうなと僕は感じていまして……神谷さんごめんね(笑)。もしかすると次回は誰か消えているかもしれませんし、増えているかもしれませんが、機会があればまたよろしくお願い致します。本日はありがとうございました。

 遂に公開された本作によって、ストーリーもいよいよクライマックスを迎える『ハンガー・ゲーム』シリーズ。本作の続編となる『ハンガー・ゲーム FINAL: レボリューション』が、2015年11月20日に公開されることが決定した。また、世界同時公開も決定しており、更なる躍進に胸が高まることだろう。果たしてカットニス、ピータ、ゲイルの運命や如何に。そして、3人の恋の行く末はどうなってしまうのだろうか。11月20日の公開をぜひ、楽しみにしておいてほしい。



【作品情報】
タイトル:ハンガー・ゲーム FINAL: レジスタンス
公開情報:6月5日 TOHOシネマズ みゆき座他全国ロードショー
配給:KADOKAWA

【スタッフ】
監督:フランシス・ローレンス『アイ・アム・レジェンド』『コンスタンティン』
原作:スーザン・コリンズ著 『ハンガー・ゲーム3 マネシカケスの少女』(KADOKAWA 刊)

【キャスト】
ジェニファー・ローレンス
ジョシュ・ハッチャーソン
リアム・ヘムズワース
ジュリアン・ムーア
サム・クラフリン
フィリップ・シーモア・ホフマン
ドナルド・サザーランド

【日本語吹き替え版キャスト】
カットニス・エバディーン:水樹奈々
ピータ・メラーク:神谷浩史
ゲイル・ホーソーン:中村悠一
ヘイミッチ・アバナシー:山寺宏一
フィニック・オディル:前野智昭
スノー大統領:稲垣隆史
アルマ・コイン:日野由利加
プルターク・ヘブンズビー:石住昭彦
ジョアンナ・メイソン:生天目仁美
プリムローズ・エバディーン:釘宮理恵

【ストーリー】
 ハンガー・ゲーム記念大会の闘技場から救出されたカットニスが収容されたのは、昔起こった激しい反乱戦争の末、滅亡されたとされてきた第13地区の地下にある秘密軍事基地。そこではコイン首相率いる反乱軍が、自由で平等な新国家を建設するために打倒パネムの戦闘準備を進めていた。

 そこで、政府軍による空爆で壊滅状態となった故郷の惨状を知って胸を痛めたカットニスは、民衆の心をひとつにするための革命のシンボル=“マネシカケス”として、反乱軍を率い独裁国家に立ち向かう事を決意。しかし、政府の人質となってプロパガンダ番組に出演させられ、哀れにやつれはてたピータの姿を目の当たりにしたカットニスはショックを隠せない。やがて両陣営の緊張が高まるなか、反乱軍はピータ救出作戦を実行するが、その先にはカットニスを襲う更なる過酷な運命が待っていた……。



■『ハンガー・ゲーム FINAL: レボリューション』
 2015年11月20日 全国ロードショー

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