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『ネト充のススメ』OPテーマ・中島愛さんにインタビュー|復帰後2枚目のシングルは「中島愛っぽくない」の先にあった

復帰後2枚目のシングルは「中島愛っぽくない」の先にあったーーTVアニメ『ネト充のススメ』OPテーマを歌う中島愛さんにインタビュー

アーティスト活動復帰後、早くも2枚目のシングルをリリースすることになった中島愛さん。今度はTVアニメ『ネト充のススメ』のオープニングテーマ「サタデー・ナイト・クエスチョン」を発表しました。

声優・アーティストとして、復帰後は以前にもまして大きな活動を続けていますが、なぜ彼女はそこまで輝けているのでしょうか?

今回、「サタデー・ナイト・クエスチョン」、カップリング曲「はぐれた小鳥と夜明けの空」について伺ったインタビューを通して、彼女の心境の変化を追っていきます。

笑顔は相変わらず。でも、ちょっと大人っぽくなった? そんな彼女の姿がそこにはありました。



このままじゃ、いかん!
──今日はよろしくお願いします。復帰を経て、最近は大きなイベントにも参加される様になりましたね。

中島愛(以下、中島):今年から復帰して、アニサマ(アニメロサマーライブ2017)、松本隆さんのライブイベント(風街ガーデンであひませう 2017)、海外のアニソン・フェス(Motto Anisong Festival)、そして私が大ファンのNegiccoさんのネギフェス(NEGi FES 2017)にも参加させていただきました。

今まで出たことがなかったタイプのイベントにも呼んでいただけるようになりましたね。これは私たっての希望でもあって。

凝り固まって「これしかやらない!」というのではなく、復帰前にはあまりしてこなかったような活動も、声をかけていただいたらフットワークを軽く参加させていただこうと思ったんです。

単独だけじゃなく、色んなところでライブを重ねていきたいという思いもありました。









──個人的な気持ちも変わったというか。

中島:そうですね。今までは、ライブは好きなんですけど、色んなところで歌うのは怖いなっていうのは、内心あったんです。

フェスに参加するのも特にチャレンジングなことだなという印象がありました。でも、復帰したからには、私の歌を聴いていただく機会があまりなかった方にも会いたい。

そういった前向きな気持ちにやっと今年から変わってきたんです。

それって呼んでいただける場所がないと実現しないことなので、本当に偶然こういったイベントに参加させていただく機会が重なるとは、1年前は想像もしていませんでした。嬉しいですね。


──フェスなどに出る時、かなり緊張するだろうなと思いますが(笑)。

中島:めっちゃ緊張します、本当に(笑)。アニサマなんか本当にもう、緊張しましたね。

アニサマって、アーティストが気持ち良く歌える様にリハーサルから何から何までスタッフさんが色んなことを整えてくださるんです。

だから、そういうところの不安は全然無いんですけど、どんな方がどんな気持ちで私の歌を聴くのか、2万7千通りの受け取り方があると思うと……。

ステージに出る直前まで結構固まっていました(笑)。緊張しました。


──あのステージで中島さんを見られた人は、本当にラッキーだったんじゃないかなと思います。

中島:4年ぶりの参加になったので、最近アニメを好きになった方など、「中島愛って聞いたことないな、誰だろう?」っていう方もいっぱいいるだろうなと思いながらの出演でした。

いざステージに上がってみたらすごく盛り上がっていただけたので、ほっとしました。

──それもあって最近忙しいんじゃないかなと。

中島:今回のシングルの準備だったり、イベント関連の準備もあって、お休みが無いほどでもないんですけど、仕事の面では忙しいというよりは、かなり充実していますね。


──復帰の第1弾から今回の仕事まで、変化があったりしましたか?

中島:復帰第1作は本当に手探りの状態でした。すごく満足のいく良いシングルができた自信はあったんですけど。

まだちょっと頼りない自分を、周りの方に「大丈夫大丈夫」って支えてもらって、やっと立てる感じがありましたね。

そこから2枚目も早々に決まって、「このままじゃ、いかん」と(笑)。

もうちょっと強くならないことには前に行けないぞっていう自覚というか、「プレッシャーに勝つぞ!」という意気込みみたいなものがより前向きになった気がします。

尻込みしてないでやるんだ、みたいな気持ちが増したかもしれません。


──チャレンジするようになったということですか?

中島:前回のシングル「ワタシノセカイ」からチャレンジすることを周りの方も受け入れてくれたんです。

そこで救われたというか、自信がついて「チャレンジしても良いんだな」と思えました。

みなさんが評価をくださったからこそ自信がついた部分が大きかったですね。

【主題歌】TV 風夏 ED「ワタシノセカイ」/中島愛 通常盤
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「私っぽくないかな?」を気にせず自由に
──では、楽曲のお話をしていきましょう。まずは「サタデー・ナイト・クエスチョン」です。



中島:「サタデー・ナイト・クエスチョン」で意識したことは、何よりもまず、『ネト充のススメ』という作品のタイアップのオープニングだ、ということです。キャラクターたちの心情や年齢を意識して歌いました。

たまたまなんですけど、主人公の盛岡森子(30歳)と、私の今の実年齢がすごく近いこともあって、原作に共感する部分が多かったんです。

20代後半〜30代前半って、新人だったり若手というよりも、ある程度大人として扱われる様になってきた年頃ですよね。

その年代の人たちが感じる焦燥感とか、現代に対してのモヤモヤした感じとかをそのまま出そうと意識をしたら、その結果ちょっと大人の表現だったり、大人っぽいものに自然と仕上がっていったんです。

なのでスタイリッシュにしようとか、分かりやすくおしゃれにしようというところが先に来たというよりも、主人公の森子を含め、今の自分の年齢感で自然とアプローチしたら結果的にこうなったんです。自然と良い流れになったなと思います。


──なんとなくそうなったというのは、すごいですね。

中島:意識して大人っぽくしようとすると、ちょっと違ってしまうかもって思ったんです。

スタッフさんがどんなに仕立ててくれても、私が背伸びしてるのが見えちゃうと不自然に見えると思うんです。できる限り、無理したり、媚びたりするのは、やめようと。

何かをプラスするというよりか、削ぎ落としていった感じですね。

それが結果的にこういったビジュアルだったり、歌の表現に結びついたのかなと思います。


──僕も同年代なんですけど、ニュアンスがすごくわかります。

中島:肩肘張っているのって、まだちょっと幼いのかなと思ったんです。

30代って、子どものころはもっと大人だと思っていたのに、実際に自分が30歳に近くなると、イメージとは全然違っていて。

なんとか大人であることを証明したがっている感じがありますよね。それがまた、10年後に見ると青かったなって感じることもあると思うんです。でも、それも良いかな、みたいな。

もがき具合をそのまま見せちゃおう、と。


──なるほど。中島さんからの要望は?

中島:まず『ネト充のススメ』のタイアップが去年の年末に決まって、そこから色んなサウンドを考えていきました。

イメージにぴったりということでフジファブリックさんにお願いできることになったんです。

私がこうしたいという要望は、特にジャケットだったりミュージックビデオに反映されていますね。



──具体的には、どういう話を?

中島:まずは、「青い服を着たいです!」と(笑)。

なんとなく青って、今までの自分だったり、幼いころは着られない色だなあ、と思っていたんです。自分の中で大人っぽいイメージだったんですね。

なのでこのシングルで、できれば青系の色が着たくて。なおかつ大人っぽくしたいという自分の気持ちもありました。

それは例えば、ドレスを着るとか、露出度が極端に高い服を着るというセクシーの意味ではなく、どちらかというと日々働いて頑張っている同年代の女性が、ちょっと背伸びして買う様なお洋服のイメージです。

「これどこに着ていくんだろう?」と思いながらも手に取っちゃうような、ちょっとおしゃれな洋服をまとっている感じっていうんですかね。

実際に私のクローゼットの中にもそういうのがあって(笑)。ちょっと洒落た、背伸びしたワンピースを私も持っています。

そういうイメージをジャケットなりミュージックビデオで着たいな、という要望を私から出しました。

あとは夜のイメージとか。今までの私の楽曲は、朝日とか、昼のスカッとしたイメージがあったと思うんです。

今回はネオンの感じとか、夜の雰囲気にチャレンジしてみました。


──そのチャレンジが好評のようで、公開されているYouTubeのコメントも絶賛されている方が多いですね。

中島:なんか良いことばっかり書いて下さっていて!


──「可愛いだけじゃなくて、大人っぽくなっててますます好きになった」とか。

中島:ありがとうございます(笑)。


──ちゃんと伝えたいことが伝わっているアーティストさんなんだなと思いました。

中島:ありがたいことに、観てくださった方々の印象と、自分が伝えたいこととの差異があまりないような気がして。そのまま伝わっているのが嬉しいですね。

私がやろうとしていることをみんな受け入れてくれているんだなって。

歌い方も「私っぽくないかな?」みたいなことを気にせず自由に歌っちゃってます。どう受け止められるかとも少し思ったりしたんですけど、好意的で良かったです(笑)。


──前回のシングルのインタビューで「ちょっと歌い方を変えた」と仰っていましたが、それがようやく、形になってきたんじゃないかなと思います。

中島:そうなんです。前作でも、やったことない事はやっていこうと思っていました。でも、あの時はやりたいことがあっても、まだまだおぼつかなくて。

大人たちに引っ張ってもらって、やっと形にできたなと思っています。

今回は自分からのアプローチもあるし、スタッフのみなさんのアイディアも入っているからこその歌い方なんです。

私の決意みたいなものが、「サタデー・ナイト・クエスチョン」では強くできました。「この歌い方で行くぞ!」って言い切っちゃう感じが出せたので、迷いは無いですね。


──スタートダッシュをかけて、スピードが乗っている状態の今って感じですね。

中島:そうですね。勢いづいた中だからこそできました。この歌い方ができたという、充実感があります。

──歌い方を変えるというのは大変なイメージがあるんですけど、どういう感覚ですか?

中島:うーん、初めて聞かれたかも……。

これまでの私は、思っていた以上に「自分ってこうだよな」っていうのを思い込んでいたな、って気づいたんです。

元気にした方が良いとか、優しく歌った方が良いとか。なんとなく終始、微笑みながら歌っているのが中島愛っぽいのかな、というものを自分で強く持っていて。

そうしないと、“っぽくない”って言われるんじゃないかなと思い込んでいました。

そうじゃないと気づいてからは歌い方を変えるのも苦じゃなくなりましたね。

今は、歌声は自分の中から出てくるものだから、普段思っていることを声に出したら気持ちが良いよね、という感じです。

気づくまでは、急に方向転換したと思われないかな、とか気にしたりしたんですけど(笑)。制作している流れで気づくことができて、そこからは早かったですね。


──その先入観は僕らにもあるのかもしれません。

中島:職業や生活スタイルごとに、きっと一人一人あるんでしょうね。


──だからこそ、曲と今の言葉に「自由にやっていいんだな」というパワーがもらえたような気がします。

中島:そう言ってもらえると嬉しいです。

同世代を代表してっていう大それた意味ではないんですけど、ちょうど今の私の年齢は、自分のやり方が凝り固まってくるころだと思うんです。

自分のやり方を変えるのに人から言われても、ちょっと躊躇しちゃったりとか。

私も仕事に慣れてきて分かった様な気でいたなと反省する部分も多くて。

変えにくくなっている年齢だからこそ、それを壊していかなくちゃと一生懸命、私も意識しています。


──この歳になってくるとなかなか変われないんですよね。

中島:私も友達と話していて感じるんです。それを同世代の人とかにも「分かる分かる」って思いながら聴いてもらえたら嬉しいですね。



──そして、先程もお話が出ていましたが、フジファブリックの楽曲が本当に良かったですね。聴いた瞬間に惹かれてしまいました。

中島:そうなんですよ。イントロのリフからもう、フジファブリック節で。

生意気にもバンドコラボだと私も言わせてもらっていますけど、まずデモテープからして本当に恰好良くて。

実は提供が決まる前にスタッフと好きな音楽の話をしている時に勧めてもらって、それまでシングル曲は聴いていたんですが、アルバム単位で聴き始めたら大ファンになってしまいまして。

そのあと、実際に提供してもらえるかもというお話になって、「どんな曲を書いていただけるんだろう?」という期待感があったんです。その期待感を思いきり上回る、素敵な曲をいただきました。

この曲は、ちょっと中性的にしたかったんですよ。歌い方としてもフジファブリックさんが持っている、まっすぐなんだけど捻くれた感じや疾走感を女の子っぽくとか乙女心を出しながらだとちょっと表現しきれないと思ったんです。

フラットな気持ちで、どっちの性別でも取れるような歌い方にしようと、デモテープを聴いた時に掻き立てられて。

そういうふうにいろんなことを考えられるほど、この曲が好きすぎて、歌うのが難しかったですね。

デモテープをそのままリリースした方が良いようなって思うくらいだったんです(笑)。それを超える歌を歌わないといけないのかと思うと、プレッシャーがありましたね。


──デモテープの歌はまさか?

中島:入っていました。山内さん(ボーカル・ギターの山内総一郎さん)が仮歌を入れて下さっていたんです。思わず「本物だ〜!」って喜んじゃいました(笑)。

これを中島愛っていう名前でリリースしちゃうんだという事実を受け止めるのにしばらく時間がかかるくらい、かっこいい曲でした。


──それは確かにプレッシャーですね。

中島:プレッシャーでしたね。あまりにもこの曲はリスナーとして好きすぎて。軽々しく好きですって言えなくて。

「ああ、本当に好きなものを目の前にすると私は好きっていえないタイプなんだな」ってことがわかりました。

ご本人たちにも「すごく良い曲を書いてくださって、ありがとうございます!」みたいなことを言えば言うほど嘘っぽいんじゃないかなと思って、モゴモゴと……。

「素敵で、はい、すみません、どうもありがとうございます」みたいなことしか言えない(笑)。でもすごく好きですね、この曲。


──歌うたびに自分の曲になっていくものですからね。

中島:そうですね。もちろんフジファブリックのみなさんも、「中島愛に書くならこういう曲」ということで書いてくださった曲なので。

レコーディングで歌を重ねれば重ねるほど、曲の核心をどんどん掴んで行ける様な感じがしました。

ライブ感があって、すごい楽しかったですね。これから先も年齢によって化けていく曲になるんじゃないかなと思います。


──10年後とかにも聴きたい曲だと思いました。

中島:10年後もサビの一番高い音をちゃんと出せる様に、自分を保ってなきゃいけないですね(笑)。

実はこの間のNEGi FES 2017で初めてライブで歌ったんです。バンドスタイルで歌ったらカッコ良いんだろうなぁって思っていたんですが、当たってました(笑)。とにかくライブの定番曲にしていきたいなと思いますね。


──ぜひフジファブリックと同じステージで聴いてみたいというのがファン心です。

中島:レコーディングの時に実は仮歌で一緒にスタジオに入って演奏してもらいながら収録したんですよ。その時は夢の様でしたね。

「私、今、フジファブリックさんと同じスタジオの中にいる!」みたいな、現実かどうかよく分からないみたいな感じになってました。いつかステージで実現できたら嬉しいです。


──ファンも楽しみにしていると思います。あと、ふと思ったんですが、なぜ「サタデー・ナイト・クエスチョン」というタイトルなんでしょうか?

中島:そう思いますよね(笑)。サタデ-ナイト(土曜日の夜)って、外に出ていくタイプの人にとっては楽しい曜日だと思うんです。遊んだりとか飲みに行ったりとか。

そういう楽しい曜日にもなり得るけど、私はあんまり積極的に出かける方じゃなかったり、一人になると考え事しちゃうタイプなので、土曜の夜って週末でお休みなのに、考え事してなかなか眠れないときもあるんです。リフレッシュできるはずなのに、できない自分、みたいな。

そういうモヤッとした感じもあって、人によって過ごし方がすごく違う曜日なんじゃないかなと思ったんです。

私はモヤッとした方だし、多分森子もネトゲしてる時は楽しいだろうけど、働いてる時は土曜日って何とも言えない曜日だったんじゃないかなと思って。

その解釈の幅広さが「サタデーナイト」っていう言葉に集約されているのかな、と勝手に解釈しています。

モヤッと方面で歌を歌って、弾けている方面の人をジャケットとかでサタデーナイト感を出しているんです。

そこで生まれたのが、チルです、チル!(笑)
──続いての曲は、「はぐれた小鳥と夜明けの空」です。



──こちらは、深夜のクラブで流れていたらちょっとチル(Chill out ※)しそうな感じですね。

中島:おっ! それです、それ!(笑)。

※英語で「落ち着く」という意味。まったりとした雰囲気で余韻に浸るときなどに使われる。


──(笑)。

中島:本当なんですよ! チル! チルってこんな感じで使うんですよね?

というのも、今までの中島愛が歌っていなかった感じの曲は、復帰後ぜひ歌いたいという熱意があって。

クラブミュージックに精通している方と一緒にお仕事をした経験はあったんですけど、その領域をもっと広げていきたいなと思っていたんです。

私は普段あんまり夜遊びするタイプではないので、クラブを肌で感じたことが特にないんです。

でもよくクラブに行く人が、曲がかかった時に気持ちが良いとか、耳を奪われたりとか、そう感じてもらえるようなダンスミュージックがやりたいなと思ったんです。

スタッフにクラブに行く人も何人かいるので、その人たちの物差しで良いなと思うものを教えてもらいながら作りました。

そこで生まれたのが、チルです、チル!(笑)

私はチルって言葉を今日初めて使ったんですけど、まさにそのイメージ。そういう風になって欲しいなあと。


──ダンスミュージックには、前々から興味があったんですか?

中島:今の新しいスタッフに出会って、普段何を聴いているのか情報交換を打ち合わせ以外でも結構するんです。

私が普段聴かないタイプの音楽が多かったので、そこで教えてもらって聴いて、良いなと思い始めて。それがきっかけですね。


──スタッフと「この曲が良いね」という話をよくするんですか?

中島:やってますね。私は結構80年代の音楽が好きで、新しいものを追うよりは、今までのものを掘り下げるのが得意だし、好きなんです。

でも新しいものをキャッチするのが得意なスタッフがたくさんいるので、そういう情報をもらって、自分で聴いています。


──じゃあ本人のご意向がありつつも、チーム中島愛の集大成の一つでもあるということですね。

中島:そうですね。私1人ではアイディアとして浮かばなかったかもしれません。チームだからこその賜物というか。すごく私が好きなタイプの曲ですね。

これがチルなんだということを、私は今日覚えましたよ(笑)。


──(笑)。でも、いつでも何度でも聴ける、ちょっと不思議な曲だと思いました。

中島:強い主張があるわけではないけど、メッセージ性はちゃんとあって。みんなの心にいつでも、時間・季節に関係なくフィットする曲だなという感覚があります。

これは、曲を作ってくださったTomgggさんと、作詞作曲をしてくださったボンジュール鈴木さんのおかげです。

レコーディングからトラックダウンまでずっと一緒に立ち会ってくださいました。

この曲は、すごく体にズンズン響く感じを残したかったんですけど、同時に浮遊感もほしくて。そのど真ん中を狙って、ただ踊れるだけでもなく、ただ感傷に浸るだけでもなく、その中間な感じが良いなあと。

歌い方も、今までだったらこの曲をいただいたら全部裏声で歌ってたと思います。とにかく浮遊感、ウィスパーボイスというところに囚われちゃったと思うんです。

できる限り地声というか、話しかけている様な要素を入れたら、フワフワし過ぎず、地に足付きすぎず、ちょうど良いところを狙えるんじゃないかなと思ってチャレンジしています。



──なるほど。ちなみにボンジュール鈴木さんはどんな方なんですか?

中島:もうとにかく、すごく可愛らしく、それでいて謙虚な方でした。

私は歌詞を書いていただいている側なので「どうしたらいいでしょう?」と聞くんですけど、「もう中島さんはそのままで素晴らしいので」みたいな感じで(笑)。

ボンジュール鈴木さんも、Tomgggさんもすごく優しい方でした。心広く、懐深くという感じでしたね。

なにより、ボンジュール鈴木さんは声がすごく印象的でしたね。仮歌も入れてくださっていて、最初にそれを聴いちゃったので、フジファブリックさんと同じく、「これで完成!」感が強かったんですよ。

その真似になってもいけないし、「どうしよう、どうしよう」と思っていたら、ボンジュール鈴木さんの「中島さんはそのままで……!」という声に後押しされて(笑)。

それで迷いなく歌えたので、素晴らしいお二人でした。

でも、とにかく毎日楽しいんです
──お話を聞いていると、2曲ともいろんなハードルを越えてできた曲なんだなと思いました。

中島:どちらの曲も収録の時期は違ったんですけど、その時その時のハードルがあって、ベストを尽くしてきたつもりです。

その間にイベントやライブにも出演して、いろんなプレッシャーやハードルを感じました。なんとか飛んだかなという時に、またカップリング曲のレコーディングがあったりして。

「私はこれができるから、これで良いや」という作業が一個もなかったですね。

「次はこうしたい、ああしたい。やれないかもしれないけど、やってみる」という感じが、レコーディングの最中は続いていましたね。


──でも本当にやりたいことをやりたいって仰っていたのが、本当に叶ったように思いますが。

中島:叶いました! 叶うものだなあと。

まず復帰後の2枚目のシングルをこんなに早く出させてもらえるとは思っていなくて、私自身も夢じゃないかと半信半疑という気持ちがまだ消えないです。

だから、大きな落とし穴がその辺に潜んでいるんじゃないかと思っちゃう(笑)。まだちょっとそういう夢見心地な感じはありますね。


──大きなイベントへの出演、豪華メンバーでのアニメタイアップ。短期間に様々な経験をしたと思います。今活動していて何が一番楽しいでしょうか?

中島:ええ! 何かな!? 何だろう……? でも、とにかく毎日楽しいんです。

今すごく充実感があるというか。大元のアニメのストーリーがあって、それに沿った歌を歌わせてもらっている、必要とされている感じがすごく嬉しいかな。

活動休止中って、自分一人で歌を練習して、「これは誰に届くんだろう」と自問自答をしている時間が長かったんです。

今は、その作品に関わる人やファンの人に、「中島さんの歌だから良かった」って言ってもらえると、充実しているなって感じます。

やりたいことがあって、やりたいって言っても、それを聞いてくれる人がいなかったら、ボールが投げっぱなしになっていたら、壁に当たってそのままになっちゃいますよね。

自分の思ったことをキャッチして、投げ返してくれる人がいるっていう現状が一番幸せです。


──やっぱり人運があるんだなと思います。

中島:私、自信があるのはそれだけなんですよ(笑)。出会い運だけですね!


──それだけじゃないとは思うんですけど(笑)。

中島:それ以外の自信も付けたいところなんですけど、それだけは間違いないなと思いながら日々過ごしています。


──では、最後の質問です。今後の展望が見えてきたと思いますが、今後何かやりたいことや企画していることなどはありますか? ヒントだけでも構いませんので!

中島:1年前の復帰した当初に思い描いていたより、遥かに速いスピードで、自分のやりたいことがどんどん実現しています。

詳細はまだ言えないんですけど、やりたいことを表現できる場所を用意してもらっているので、今はもうそれを実現するのに向かって突き進むのみという感じですね。

なのでぜひ期待していて下さいと言いたいぐらい、色んなことが秋から来年に向けて待ち受けております!


──じゃあ、ちょっとドキドキしながら。

中島:そうですね。その分ハードルも無数に増えたので(笑)。飛び終わったと思ったら次の高いハードルが目の前に、「棒高跳びかな?」くらいの高さで。

それをいかに自分の個性を出しながら飛ぶかというところに力を注いでいる最中です。

ぜひこれを機会に興味を持ってもらった方にも、引き続き目を離さず見て欲しいなと。それがヒントです。


──楽しみにしております! 本日は、ありがとうございました。

[インタビュー/石橋悠]

TVアニメ「ネト充のススメ」OP&ED スペシャルイベント~ミニライブ&特典会~開催決定!!
日時:2017年11月18日(土)14:00~神奈川:ラゾーナ川崎プラザ ルーファ広場
出演:中島 愛、相坂優歌
詳しくはフライングドッグ中島愛HPをご覧ください。

「サタデー・ナイト・クエスチョン」リリース情報
TVアニメ『ネト充のススメ』オープニングテーマ
「サタデー・ナイト・クエスチョン」
10.25 Release

【主題歌】TV ネト充のススメ OP「サタデー・ナイト・クエスチョン」/中島愛
【アニメイトオンライン】【主題歌】TV ネト充のススメ OP「サタデー・ナイト・クエスチョン」/中島愛


収録曲:
01.サタデー・ナイト・クエスチョン
作詞:加藤慎一 作曲:山内総一郎 編曲:フジファブリック
02.はぐれた小鳥と夜明けの空
作詞:ボンジュール鈴木 作曲:ボンジュール鈴木、Tomggg 編曲:Tomggg
03.サタデー・ナイト・クエスチョン-Instrumental-
04.はぐれた小鳥と夜明けの空-Instrumental-

発売:フライングドッグ
販売:JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント

10月25日、主要配信サイトにて配信スタート予定

>>iTunes
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また、同時にシングルリリース記念のインストアイベント情報も発表。日程、内容は下記の通り。

・10.28(土)19:30~ アニメイト大阪日本橋(animate O.N.SQUARE HALL) 
(ミニライブ&ポスターお渡し会)
・10.29(日)13:00~アニメイト名古屋(第3太閤ビル)
(ミニライブ&握手会)
・11.5(日)15:00~アニメイト新宿B2F animate hall SHINJUKU
(ミニライブ&ポスターお渡し会)
・11.5(日)18:00~ AKIHABARAゲーマーズ本店 
(トーク&ポスターお渡し会)

※詳細は各チェーンのHPにてご確認ください。

>>中島愛オフィシャルHP
>>中島愛オフィシャルTwitter

作品情報
TVアニメ「ネト充のススメ」

■放送情報
2017年10月9日(月)放送開始!!
TOKYO MX1:毎週月曜25:40~
読売テレビ:毎週月曜26:29~
TOKYO MX2:毎週木曜25:05~(再放送)

AT-X にて放送決定!!
10月10日(火)20:00~スタート
毎週(火)20:00~20:30
※リピート放送:毎週(木)12:00/毎週(土)28:00

■イントロダクション
盛岡森子(♀)、30歳独身ニート。現実(リアル)世界からドロップアウトしました。安息の地を求め、たどり着いた先は-----ネット世界!!

「世の中クソだな」

脱サラニートとなった”盛岡森子(もりおかもりこ)”は、充実した生活を求めてネットの世界へと旅立った!たどり着いた場所は、ネットゲーム----通称“ネトゲ”。ネトゲ世界では、サラサラヘアーの爽やかイケメン”林(はやし)”として新たな生活をはじめた森子。初心者丸出しで死にまくっていたところ、可憐な少女“リリィ”が救いの手を差し伸べる。

「天使だコレーーーーッ!!!!」

リリィとの出会いをきっかけに信頼する仲間もでき、充実していくネトゲ生活。そんな中、リアル世界では、謎の金髪碧眼・イケメンエリート会社員の”桜井優太(さくらいゆうた)” と衝撃的な出会いを果たす。彼との出会いで変わり始める現実世界、その影響はネトゲにも!?
果たして森子の“ネト充”生活はどうなってしまうのか!!

ホンモノの“充実”を求めて--------

ネットとリアルが交差する世界に、君もログイン!

■STAFF
原作:黒曜燐(comico)
監督:柳沼和良
副監督:傳 沙織
シリーズ構成:ふでやすかずゆき
キャラクターデザイン:海島千本
衣装デザイン:めばち
プロップデザイン:今橋明日菜 
色彩設計:田中美穂
美術監督:保木いずみ
撮影監督:安西良行
編集:本田優規
音響監督:郷田ほづみ
音楽:コーニッシュ
音楽制作:フライングドッグ
アニメーション制作:SIGNAL.MD

■CAST
盛岡森子:能登麻美子
桜井優太:櫻井孝宏
林:鈴木崚汰
リリィ:上田麗奈
小岩井 誉:前野智昭
藤本和臣:寺島拓篤
カンベ:中村悠一
ライラック:相坂優歌
ぽこたろう:寸石和弘
ヒメラルダ:八木隆典

>>TVアニメ「ネト充のススメ」公式サイト
>>TVアニメ「ネト充のススメ」公式ツイッター(@netoju_anime)

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