「FLOW×GRANRODEO」1stライブレポート! “Howling”ライブ東京公演で7人が白熱のステージを魅せる

「念願の1stライブ」で互いのカバーも披露! FLOW×GRANRODEO 1st LIVE TOUR “Howling”東京公演レポート

ニューシングル「Howling」(TVアニメ『七つの大罪 戒めの復活』)をリリースしたコラボレーションバンド=FLOW×GRANRODEOが「1st LIVE TOUR "Howling"」を開催。

アニメイトタイムズでは、シングルのリリース日である1月24日(水) 、Zepp DiverCity TOKYOにて行われた東京公演の模様をレポートします!

 

「持ち曲は4曲です。なので、お互いの曲もやります!」(KEIGO)
約3年振り、2作目となるシングルをリリースしたFLOW×GRANRODEO。イベントなどで2バンドが一緒にステージに上がることはあったものの、単独ライブは今回が初。そのため、開演前から客席はとんでもない熱気と期待感が渦巻いていた。照明が暗転すると同時に歓喜の声が沸き起こり、一気に熱が高まっていくのが分かる。
 
リミックスされた「Howling」に合わせてオーディエンスがハンドクラップを鳴らすなか、7人が登壇。ギター陣2人(e-ZUKA、TAKE)は上手に、ボーカル陣はKISHOWを囲む形でKEIGOとKOHSHIがセンターに立ち、屋台骨を支えるリズム隊のGOT'S 、IWASAKIが定位置につくと、「FLOW×GRANRODEO、1stライブ、いくぞTOKYO!」とKEIGOが叫び「New World」で力強く幕開け。

息をつく間もなく、FLOWの「愛愛愛に撃たれてバイバイバイ」、GRANRODEOの「Can Do」をFLOW×GRANRODEOバージョンで届け、初っ端から熱狂を打ち立てていった。互いに目を合わせ、時にじゃれ合うような無邪気さを見せながら、息を合わせていく7人。有機的に絡み合いながらも、衝動を楽しむかのように生き生きパフォーマンスする姿は、コラボというより、1つのバンドそのものだ。ハンドクラップやoiコール、シンガロングで応えるファンの一体感もさすがで、「どうですか、皆さん気持ちアガってますか!?」というKEIGOの問いかけにも、大きな声が上がった。
 
「念願の1stワンマンができました、ありがとうございます! ただ、もう序盤で分かったと思いますが……我々シングル2枚しか出してません! 持ち曲は4曲です。なので、お互いの曲もやります! どんな曲がくるのか楽しみにしながら、最後までいっちゃおうよ! やれるか東京!」と煽り「プラネットウォーク」(FLOW)へ。ラップとハードコアが融合したこの曲で、KISHOWもラップを披露。続いてはKISHOW がマイクスタンドを持ち、e-ZUKAのギターの指板が光るなか「Glorious days」(GRANRODEO)を3ボーカルで熱演した。

 
仲の良さが伝わるMCに笑顔が広がる
2回目のMCは、満員のフロアを見つめながら「このハコ、パンパンやなぁホンマ!」とKISHOWのオール巨人師匠のモノマネでスタートした。メンバーの挨拶のあとも、FLOW×GRANRODEOならではの軽快なトークは留まることなく、笑い声も止まらない。
 
KEIGO「昨日初日で、今日ファイナルっていう」
KISHOW「それでツアーだってさ(笑)。2回でツアーって言っていいんだって思ったよ、俺」
KOHSHI「言ったモン勝ちですから」

昨日の大阪公演の物販の一部が雪の影響で届かなかったという話から、物販の話題へ。「バッグっていくらだったっけ? え、1500円? ホントはね、3000円だったんだよ! 今日に限り1500円にさせていただきました!」(実際の販売価格は2500円)とKISHOWがまたファンを笑わせるが「……こんなにやっちゃって大丈夫? めんどくさくない?」とメンバーに問いかける場面も(笑)。「全然大丈夫、お茶の間の感じで(楽しい)」とKOHSHI。仲の良さがつたわってくるかのようで微笑ましい。「こんな調子で最後まで楽しんでいきましょう。まだまだいきますよ!」とKEIGOが語尾に力を入れ、次のブロックへ。
 
ガラりと雰囲気を変えるように、次はFLOW の「DAYS」を選曲。3人で歌うサビがエモーショナルな曲を熱く盛り上げる。インストナンバーから繋いだ最新曲「Howling」は、終始盛り上がりを見せたこの日のなかでも特にフロアが揺れた。前のめりに攻め立てていき、3人の掛け合いでファンを引っ張っていく。
 
ファンとのコールアンドレスポンスも完璧で、ギターソロでは2人が魚を釣る姿も見ることができた。「あーもう気持ちいい!」とKISHOW。そのままMCへとなだれ込み「(最新作の)作曲はe-ZUKAさんが重い腰をあげてね! e-ZUKAさん、一言お願いします」とパスを投げると、「いやー、今日は気分がいいよ! なんたってラストライブだからな!」と笑わせにかかる。

「いや、ホントにね。気分いいですよ、ありがとうございます! なんていったってFLOW×GRAND……RODEOですからね」。「今絶対グランドロデオって言ったよな!?」と鋭く切り込むKISHOWに「えっ、俺噛みました?」ととぼけるe-ZUKA。それにしても、と言った具合で「ちゃんとバンドっぽくなれたね、昨日と今日で」と切り出し、客席から拍手が起こる。
 
「楽しかったですね。本当に。昨日の打ち上げもね。……まさか、あんなに殴られるとは思わなかったけど」とe-ZUKA節が炸裂。「3ボーカルってほかにだれかいたっけ」という話からPerfumeの「チョコレイトディスコ」を踊ったり、7人がオリジナルのポーズをキメたり、アイドルのようなキャッチフレーズを考えよう!という話も出たりと、トークの勢いが止まらない。「キュートな笑顔でボケたがり! 新潟出身50歳! ギターバカのe-ZUKAですっ!」という突然披露されたキャッチフレーズには大きな笑いが起きた。

 
あっという間にクライマックス 白熱のライブを締めたのはあの曲
「まだまだ続きますよ。ということで、もう1曲あるじゃないですか!」とKEIGO。もう1曲=「Howling」のカップリング曲「GLOW」は、「7人バンドの曲を作りたいなと思って」できた曲(実は当初のバンド名候補だったそう)。「昨日も大阪で熱い思いが届いていたんで、今日も東京で歌ってくれますか!?」とアジテートして、エネルギッシュな「GLOW」へ。先のMCでの絶妙なコンビネーションが映し出されるように、しなやかにアンサンブルを描き出していく。
 
さらに「modern strange cowboy」(GRANRODEO)、「GO!!!」(FLOW)とそれぞれのライブチューンを連射。ステージもフロアも全てを巻き込み、大合唱を生み出した。そして「最後に思い出作ろうよ! 全員でぶっ飛んでいこうぜ! すべてはこの曲から始まりました!」とラストチューンの「7-seven-」へ。7つの音が、絆が、ファンの熱狂と共に1つになっていく。TAKEとe-ZUKAが演奏直後にハイタッチしていた姿もグッとくるものがあった。

 

アンコールは「弾切れ」のため、もう一度あの曲を……!
鳴りやまないアンコールに応えて、Tシャツ姿に着替えた7人が再びステージへ。「本当に楽しかった、ありがとうございます」とKEIGO。「まだ喋ってないメンバーがいるから」と、まずドラムのIWASAKIにマイクを渡す。「ファイナルってことで気合いも入ってます。昨日雪の都合で、このTシャツを着てなかったんです。デザインもよくできてて個人的に着たいなと思ってたけど、今日着られたから超嬉しい! 今日は売り切れたけど、通販があるから買ってください」と話すと、「物販の人だよね、完全に」と真顔でKOHSHI、「(3500円だけど)最初は8000円だったんですよ!」とKISHOW(笑)。
 
ベースのGOT'Sは「本日2ndシングル発売しました。約3年振りだったけど、待っててくれるひとがこれだけいてよかった。あとは台湾です。1回目のリリースイベントから来てるひともいると思うんで長丁場だったと思うんですけど、ありがとうございました!」と感謝の気持ちを伝えた(※同日に購入者限定のイベントも開催されていた)。
 
今度はTAKEが「取材でも言わせてもらってるんですけど、約3年前にFLOW×GRANRODEOが結成されて」と真面目な口調で話し始めると、ボーカル3人が「カッコつけてる」「カッコつけてますね」とコソコソと話はじめる。それにめげずに話していたTAKEに、KEIGOから「真面目かい!」とツッコミが入り……最後は「ありがとうございました!」と無理やり締めた(笑)。

ここで嬉しい情報が。この日発売の「Howling」がiTunesチャート2位を記録しているという。「もう(曲も)弾切れなんで、リリース日だし、1位取りたいし、もう1回やっていいですか!?」とKEIGO。フロアからは歓喜の声が上がり、この日2度目の号砲「Howling」が打ち鳴らされる。
 
アンコールではさらにエネルギッシュに加速。<囚われた 夜を超えて 派手に Howling my SOUL>──噛み締めるかのような笑顔を見せ、最後は7人が手を繋いで挨拶。拍手が響くなか「それぞれ頑張って、またみんなで会えるように頑張りますよ! これからもよろしくね!」というKEIGOの言葉に、一際大きな歓声が上がった。それぞれの活動に期待しつつ、またFLOW×GRANRODEOのワンマンライブが見られる日を楽しみに待ちたい。
 
[取材・文/逆井マリ]


神奈川県横浜市出身。既婚、一児の母。音楽フリーペーパー編集部を経て、フリーのライターとしてインタビュー等の執筆を手掛ける。パンクからアニソン、2.5次元舞台、ゲーム、グルメ、教育まで、ジャンル問わず、自分の“好き”を必死に追いかけ中。はじめてのめり込んだアニメは『楽しいムーミン一家』。インタビューでリアルな心情や生き方を聞くことが好き。

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逆井マリ
神奈川県横浜市出身。音楽フリーペーパー編集部を経て、フリーのライターとしてインタビュー等の執筆を手掛ける。

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