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『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』山寺宏一インタビュー

映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』日本語吹替版 ピーター・クイル/スター・ロード役 山寺宏一さんインタビュー

マーベル・スタジオ最新作映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』が4月27日(金)より公開となりました! 6つ集めれば、世界を滅ぼす無限大の力を得るインフィニティ・ストーンを狙う宇宙最強の敵サノスに、アイアンマン、キャプテン・アメリカ、スパイダーマンら“アベンジャーズ”が立ち向かう姿を描いた物語。

おなじみのアイマンマン、キャプテン・アメリカ、ソー、ハルクといった「アベンジャーズ」のオリジナルメンバーであるヒーローたちに加え、今回の作品では『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』、『ドクター・ストレンジ』、『スパイダーマン:ホームカミング』、『ブラックパンサー』などからも主要ヒーローが参戦します。

今回は映画公開を記念して、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』や『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の日本語吹替え版で、ピーター・クイル/スター・ロード役を演じている山寺宏一さんにお話をお聞きました。

『ガーディアンズ』の面々と違う作品に出られるのはとても光栄

――今作ではついに、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(以下、ガーディアンズ)』のメンバーが『アベンジャーズ』シリーズに参加することになりましたね。参加が決定した時のお気持ちはどのように思われましたか?

ピーター・クイル/スター・ロード役 山寺宏一さん(以下、山寺):ちょうど『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』をやっている時に、「今度は『アベンジャーズ』シリーズに参加する」というお話をうかがいまして、「アベンジャーズ」参加キャラクターを羨ましく思ってたので「やった!」って思いましたね。

――羨ましかったんですか?

山寺:マーベル・スタジオ(アメリカ合衆国カリフォルニア州にあるTV・映画スタジオ)の作品はたくさんありますけど、『アベンジャーズ』シリーズに出られるということは、それだけ人気が認められたと言う事ですから。

――確かに、『アベンジャーズ』はヒーローたちが大集合していますから。

山寺:はい、 まるで、座長公演! オールスターゲーム! そこに出られるということは吹替えを担当している者としても本当に嬉しい事です。

――はい。

山寺:映画化されている他の作品は、マーベル・コミック(アメリカ合衆国ニューヨーク州に本社を置くマンガ出版社)で、人気だった作品が多いですよね。そんな中『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』っていうのは、実はあんまり知られてなかったそうなんですよ。

――そこがまたいいんですけどね。

山寺:それが映画化されて大ブレイクしかも「『アベンジャーズ』シリーズに出られる! やった!」と思いましたね。とにかく、自分の演じているピーター・クイル/スター・ロード(演:クリス・プラット)というキャラクターが大好きですし、この『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』という作品が大大大好きなので、またそのチームで違う作品に出られるということを非常に嬉しく思っています。

――ひとつのシリーズ作品のメンバーたちがこういった他作品に出演するということは、めったにない機会ですよね。

山寺: (頷きながら)う~ん、そうなんですよ!

――『アベンジャーズ』シリーズという作品に対する印象をお聞かせください。

山寺:みんなそれぞれのシリーズ(『アイアンマン』、『マイティ・ソー』、『インクレディブル・ハルク』、『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』など)で活躍したヒーローたちが大集結ということですから、それぞれの魅力を伝えつつも、豪華なお祭りみたいなものですよね。

――お祭り、ワクワクしますね!

山寺:でもお祭りっていっても、もちろん気楽なものじゃなく、サノス(演:ジョシュ・ブローリン/CV:銀河万丈)という強大な敵がインフィニティ・ストーンを集めて、全宇宙の生命の半分を滅ぼそうとする、とてつもない危機に立ち向かうお話しです。

――サノスは『ガーディアンズ』シリーズにも登場しましたよね。

山寺:そうなんです! 『ガーディアンズ』と同じ敵なんですよ。しかも、こちらにはサノスの義理の娘“ガモーラ”がいますから、参戦せずにどうする!って感じです。


 

マーベルという名のものとに集まると、バラバラな個性を持つキャラクターでも、うまいことなっていく

――山寺さんが演じるピーター・クイル/スター・ロード(以下、ピーター)というキャラクターは、どんなキャラクターだと思いますか?

山寺:よく言われているのは、はみ出し者とか、女好きでお調子者ということなんですけど、でも『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』でわかったその生い立ち。

――本当ですね。

山寺:地球人の母と、なんと天界人という神のような存在の父の子供であったという。

――驚きました。

山寺:分子を自由に操るといった、とてつもない能力を持っていたんですが、父であるエゴ(演:カート・ラッセル。CV:金尾哲夫)を倒してしまって、普通の人になっちゃったんですよね。

――普通ですか?

山寺:今はね。

――はい。

山寺:しかも、ピーターは、大人げなく、しょうもない事でムキになるようなところもある。だけど、仲間想いで奥底には熱く燃える正義の心を持っていて、いざという時それがポッと灯るという。とにかく多面的な部分を持った人間味溢れるキャラクターです。

――アフレコ収録を終えてみて、いかがでしたか?

山寺:実は今回の映画の中で「ガーディアンズチームがいったいどんなふうに出てくるんだろう?」ってことと、「どんな立ち位置?」というのは非常に気になっていたんです。

――気になっていたんですね。

山寺:他のアベンジャーズメンバーと馴染めないだろうと思って。

――(笑)。

山寺:今回『ガーディアンズ』チームにポンッとシーンが変わった時に、全体の空気の流れが変わったように僕は感じたんですね。

――そうですか?

山寺:いい意味でね。ゴキゲンな音楽もあるし、相変わらずどうでもいい会話もあって。

――はい(笑)。

山寺:だから、『ガーディアンズ』チームがすごくいい風を今回の『アベンジャーズ/インフィニティ―・ウォー』の中に吹き込んだなという印象です。

――では、今回の映画(『アベンジャーズ/インフィニティ―・ウォー』)のシーンに、『ガーディアンズ』チームが登場すると、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の空気になるんですね?

山寺:なるんです! 一気に『ガーディアンズ』のノリに。

――それは『ガーディアンズ』ファンは嬉しいですよね。

山寺:そうですね。『ガーディアンズ』好きには「うわぁ~~!」って思ってもらえると思います。

――それは「うわぁ~~!」ですね。

山寺:『アベンジャーズ』作品にも「このノリで入ってきたんだ~!」っていう(笑)。当然、サノスを倒すためには団結しなければならないのですが、すんなり行く訳がないですよね。

――というと?

山寺:ピーターもロケット(原語:ブラッドリー・クーパー。CV:加藤浩次/極楽とんぼ)となんだかんだもめながらも、一応『ガーディアンズ』のリーダーです。

――はい。

山寺:それで、『アベンジャーズ』のリーダーはトニー・スターク(演:ロバート・ダウニーJr.。CV:藤原啓治)、アイアンマンじゃないですか。

――はい。

山寺:すぐにはうまくいくわけがないし、こっち(『ガーディアンズ』)には大ボケ(キャラクター)のドラッグス(演:デイヴ・バウティスタ。CV:楠見尚己)とかいますからね(笑)。

――いますね。最高ですね(笑)。

山寺:彼が一番笑わせてくれるんですけど(笑)。

――そうですね(笑)。

山寺:そう簡単にうまく一致団結できるわけない。そもそも今回は、ドクター・ストレンジ(演:ベネディクト・カンバーバッチ。CV:三上哲)とかも来てるから。

――そうですよね(笑)。

山寺:あそこらへんもうまくいくわけない感じしますよね?

――個性的なキャラクターが集まりすぎていて、スター性がすごいです(笑)。

山寺: (笑いながら)それぞれね。「そうか。わかった。君の言う通りにするよ」っていう人たちじゃないから。

――そうですね。それがどんなふうに『アベンジャーズ』チームに入っていくのか?

山寺:そこが大きな見どころです。

山寺宏一が仕事をするうえで、守るべきものとは?

――ピーター・クイルは守るべき仲間を救うために戦っていますよね。声優・役者・アーティスト・エンターテイナーと様々なシーンでご活躍をされていらっしゃる山寺さんですが、お仕事をされるうえで、守るべきものはどんなものですか?

山寺:う~ん。守るべきものねぇ……。あんまり守ろうとは思ってはいないんですけどねぇ。「守る」って、いい意味もあるけど、「守りに入る」という意味もあるし。

――漠然とした質問でしたね。

山寺:でも、仕事するうえだったら、やっぱりプロ意識っていうことでしょうか。

――プロ意識ですか?

山寺:何をもってプロ意識とするかもよくわからないんですけど。

――はい。

山寺:たくさん声優もいますし、声優じゃなくたって、声の仕事というのは誰でもやっていいわけで。

――資格みたいなものは……。

山寺:ないですからね。誰がやったっていいし、やれる可能性がある人もいっぱいいるんです。だからこそ「自分がご指名いただいたからには、期待された以上の結果を出さなきゃいけないな」っていうのは常に思っています。

――そうですか。

山寺:こんなもんでいいと思わずに。当たり前のことですけど。

――はい。

山寺:今回だって、せっかくクリス・プラットが素晴らしい演技をしているのに、日本語版の声の演技がイマイチだったら作品そのものが、台なしになってしまう。

――はい。

山寺:作品の面白さ、素晴らしさを損なわないように吹替えるのは、、とてつもなく難しいことなんですけど、台なしにするのは簡単なんです。
山寺:でも、それがうまくいくと、とっても見やすいものになって、いろんな世代の人に楽しんでもらえるものになります。

――そうですね。

山寺:だから責任が大きいなと思っています。

――はい。

山寺:例えばこの作品なんて、どれだけの人が関わっていることか。アメリカでも、日本でも。たくさんの人々が長い年月をかけて作り上げた素晴しい作品を、最後の吹替えでダメにしたら申し訳ない。だから、細かいところまで責任を持ってやりたいなと思っています。

――最後に、作品を楽しみにしているファンへメッセージをお願いします。

山寺:いよいよ『アベンジャーズ』シリーズに、あの『ガーディアンズ』チームが参戦します! これまでで一番スケールのデカいガチ凄い作品になっていると思いますし。「最大のピンチ」というのは、よく使われるフレーズですが、これ以上のものはないと思います。

――これ以上のものはないと!?

山寺:はい! なので、『ガーディアンズ』好きの人にももちろん観てほしいですし、『ガーディアンズ』作品を観たことないという人は、これで『ガーディアンズ』の魅力に気づいてください!

――ありがとうございました。

[取材・文/宋 莉淑(ソン・リスク)]
 

作品情報

映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』
2018年4月27日(金)全国公開

【STORY】手に入れると全宇宙を滅ぼす無限大の力を得るインフィニティ・ストーン・その究極の力を秘めた石を狙う“最凶”にして最悪の敵<ラスボス>サノスを倒すため、アイアンマン、キャプテン・アメリカ、スパイダーマンら最強ヒーローチーム“アベンジャーズ”が集結。人類の命運をかけた壮絶なバトルの幕が開ける。果たして、彼らは人類を救えるのか?今、アベンジャーズ全滅へのカウントダウンが始まる!

原題:Avengers: Infinity War
全米公開:4月27
監督:アンソニー・ルッソ&ジョー・ルッソ
製作:ケヴィン・ファイギ 
出演:ロバート・ダウニーJr./クリス・エヴァンス/ベネディクト・カンバーバッチ/トム・ホランド
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー/マーベル公式サイト

(C)Marvel Studios2018

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